ホテルで夜の酒までひと休み。花沢の里で買ったみかんを食べる。そういえば、松山で
いよかんを一袋買ってきてホテルで食べたなあ。
さてさて、「新屋食堂アヤナイ」という微妙な名前の店に行ったら微妙な外観だった。
地元の食材を使った評判の良い店というふれこみだが、暗い住宅街にぽつんとありました。
な~んかオサレでした。無農薬野菜を使ったり、井筒ワイナリーの「生ワイン」があったり。
まだお若いご夫婦(?)でやっているらしい。いかにも自然派のこだわり、なんつー雰囲気の
店でした。俺には合わない、か?
井筒ワインは好きで、塩尻のワイナリーまで歩いて行ったほどだ。赤白両方飲むつもりで、
まずは白。それに合わせて「菜の花の昆布〆」なんてのがあったので注文。そしたら、お通しに
なんとモツ煮込み~。w(゚益゚)w
合うわけがない。。。
なので、すぐに赤も注文。続けざまに変な奴だと思われたかもしれん。
魚も旨かったよ^^
カウンターの隣には、まだ若いじーちゃんが小さな少年を連れて来ていました。ハンバーグ
定食を食べさせています。3歳くらいの男の子、「おれ、キューリ好きなんだー」と言って
キャベツの千切りの横に添えてあった3枚ほどの薄いキュウリをうまそうにシャリシャリ^^
あ~、10枚でも20枚でも食べさせてやりたいー。それでも1本の半分くらいだしー。
まだ純粋に、その美味しさを素直に喜んでいるんだろなー。年を重ねるにつれて、「もう何度も
食べた」と新鮮さを失い、「安物だし」とか「いつでも食べられる」なんて邪念がまとわり
ついてきて、素直に喜ぶ気持ちが減ってきてしまうんだな。
こういう店なので、酒を飲み続けるよりはデザートにしました。豆も北海道だったか。
んでアイスはなんかこだわった作りでしたー。
これで終わるわけはない。寒い夜のシャッター通りを放浪。
寂れた怪しい店を物色。
ひらがなで「ぱぶ」。「ブリッヂ」ときたもんだ。「オレンヂ」みたいに
チにテンテンは古い!俺の予想では焼津のレジェンドばーさんがひとりと見た。
ここにしよう。(=゚益゚):;*.’:;
誰もいない。「すみませーん!こんばんわー!」と呼びかけて、ようやく出てきた予想通りの
女性がっ。ふたりのお孫さんが立派な就職をなさったという、半世紀以上ここで頑張っている
焼津のレジェンドでした^^
どおしてスナックとかバーではなくて、「ぱぶ」なんですか?と聞いたら、「スナックやバーは
あちこちにあるでしょ♪」とのことで、特に理由はないようでした^^;
誰もいないカウンター、はじから2つ3つのところに座ろうとしたら、「誰もいないん
だから、真ん中に座りなさいよ」と勧められる。「どうせ誰も来ないんだし」って
俺の選ぶ店にはありがち^^;
でも昨夜は地元のおじーさんたちの同窓会があり、数人来てにぎやかだったんだって。
そして常連さんたちの話題が出たら、この1~2年で何人も亡くなられたと悲しそうに
話しておりました。。。
この店は、ここ焼津でもう半世紀を超える歴史を持っております。港は、新しいものが
旧港の南に出来ておりますが、そのずっと北に昔の港があったそうです。漁師さんが
たくさんいて、夜の街、いわゆる赤線地帯もあったとか。にぎやかだったのでしょう。
いまは船の数も最盛期の3分の1以下になり、船員のほとんどが外国人だそうです。
だから港の飲み屋街にも来ないと。普段我々が食っているマグロやカツオ、アジや
イワシなんかも、みんな外国人(南アジア人)がとっているのかあ~。日本人は、
船長と機関士だの、ほんのわずかなんだって。
船会社も次々につぶれてきたわけですが、例の第五福竜丸の会社は残っており、そのため
いまだに補償金を得ているのではないか、という噂があるそうです。さすがにもう・・・。
1軒目で食事をしたところは1時間あまりの滞在だったのに、こちらではいったい
何杯目か、すでに3時間は経過?ママさんは、俺があちこち旅をしていると聞いて、
「あんた、旅先でいろいろあったでしょ。話しなさいよ」と突っ込んでくる。w(゚益゚)w
適当に誤魔化そうとしても許してくれない。「さあさ、誰もいないんだからね」と
追及の手は厳しいのであった。うんと盛ったロマンスでも即興で作ればよかったかー。