さて草笛→ノアのはしご酒で若干二日酔いの頭を抱えつつ、この日は高遠へ向かう。
甲府の城址を横目に駅へ。天気は最高だぞ。
朝の甲府は、繁華街のホテルから駅へ向かう途中にいい感じの喫茶店がない。少しは
名古屋を見習ってもらいたいものである。朝飯をどうするんだ!
というわけで、前回と同じく駅横にある俺の趣味じゃないハンバーガー屋さんへ。
予想通り、カワイコちゃんがカウンターにいました。(*´д`*)
朝っぱらから爽やかな笑顔なんだよ。二日酔いのおっさんにはまぶしいぜ!
イギリスでバーガー屋さんといえば、パブで閉店まで飲んで、11時過ぎに入ると必ず
中東系のむさい男がやってるもんだけどなー。
甲府駅から中央線でまず岡谷まで行きます。
町を外れると、すぐに富士山が見えるのだ。町中だと建物と山で見えないんだよね。
しばらくすると、雪を頂いた山々が見えてきます。
諏訪湖を通過。「とんちん」のおばちゃんたち、元気でやってるかなー。
岡谷についたら飯田線に乗り換える。一気にローカル。
この路線は、ドアを自分で開け閉めします。慣れないやつが乗ってくると、ボタンを
押して入ってきて、閉めるボタンを押さないので、車内が寒くなります。なのでしょーが
ねーなーとボタンを閉めに行かなければなりません。気をつけようではないか。
↑こういう4人掛けのボックス席だと、進行方向を向いて窓際にひとりずつ座ります。
そういう点在ぼっち客のところにカポーでも乗車してこようものなら、「あんたら固まって
座ってくれませんかぁ?」と思っていることでしょう。でも言えるわけもないので、
しかたなく立っていたりします。ひとり客の向かいに並んで座って、いちゃいちゃ始め
ればどいてくれるかもしれませんね^^;
この路線はローカル色が強くていいですぞ。駅名も「川岸」、「沢」、「木ノ下」、
「田畑」といった、「わかるんだがどこにもあるよ!」という名前が続きます。
中央アルプスも南に位置するこのあたりは、風が冷たくても雪は降らないんですよ。
なので移住者も多いとか。
というわけで伊那市駅に到着。銅像がなかなかセクシー。素っ裸で両手を上げているって、
考えてみれば生で見たことないような。いいなあ。。。
待ち時間もほとんどなく、ここから高遠行きのバスへ乗り換えだ。
甲府へ来たら、まず来たいのがここ、「草笛」です。元気で楽しい女将さんがいます。
今回の旅は、伊那、高遠、飯田に行く予定です。まず伊那まで行って、そこから飯田に
行き、帰り道が長くなるので甲府に寄るか、と思いましたが、そうなると甲府へは週末に
なってしまう。草笛は土日が休み。なので最初にいくらも進まずに甲府へ泊まらなければ
ならない。俺の旅程は、居酒屋の定休日に大きく影響されるのである。
いきなり面白い女将さんのパンチを受ける。この店、女将さんがひとりのときもありましたが、
前回は若い魅力的なお嬢さんがいて、今回は感じのいい中年の女性がいました。よくまあ
こんないい人ばかりが来るものです。
お芋を注文したら、女将さんは「これはね、こう手でむくの!」とひとつやってくれる。
それくらいできるよ~(^益^;
お手伝いの女性が醤油におろし生姜を入れてくれたのですが、女将さんはすかさず「あれ!
これじゃ少ないよ!もってすって入れてあげて!」と厳しい御指導。お手伝いの人は
一生懸命すってくれて、「足しますか?」とにこやかに言ってくれる。
その間にも女将さんはフル回転で、あれやれこれやれと止まることなく指示が続く。
「〇×ちゃん、おたまどこー?あったー」と一気に大声。「どこ?からあったまで、1秒も
あかないで続きましたね」と言うと、女性は嬉しそうに笑っていました。う~む、これで
ほんの少しでも怒ったりしないで心から笑っていられる女性だからいいコンビでいられるん
でしょう。
ひとりのお客が和菓子を持ってきました。女将さんはずっと動きっぱなし&しゃべりっぱなし
のくせに、「あ~ひまだ、ひまだ。暇すぎるからおやつにしよう」と言ってお手伝いの女性と
ひとつずつもしゃもしゃ食べました。あと4つもあるので、「次は8時半と10時半に
食べよう」と嬉しそう。すごい食欲だな
しばらくして来たお客さんが、押し寿司を差し入れました。「あとで食べる」というので、
「おやつタイムの間にしないとね」というと、「そうだ!8時半だから、8時かな!」と
いって、他のお客さんのお酒をもらって嬉しそうに飲んでいました。活気あふれる居酒屋
なのです。
というわけで、並んでいる地酒を順番に頂きました。一軒目から飲み過ぎてしまいましたが、
次に行かなければならないバーがある。
それは面白くてダンディーなマスターのいる「ノア」。1年に1~2度しか来ないが
準常連。
行ったらまだ他に客はいませんでした。マスターはいつも左にある魔法のランプみたいな
やつから水を注いで角の水割りを飲んでいます。なので同じものを作ってもらいました。
次は目の前に見えていたジンを飲みたくなり、マスターに言うと、「ライムの香りをつけて
割ると旨いぞ」という勧めがきたので従うことに。
そのうちマスターの地元の同級生などの常連がちらほらやってくる。ここはそういう
集いの場所なのである。面白かったり下品だったり、興味深い話題だったりと、ここでの
会話はよそ者の俺でも毎度楽しく参加させてくれます。紹介したい飛び切りの話題もあるの
ですが、ここで公開してしまうのもはばかれるので、残念ながらお伝えできません~。
この絵、わかりますか?「まんまるちゃん」の
絵描き歌です。ひょんなことから思い出しました。
まるい顔の女性を見ていたときに口から出てきたのです。
♪まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~~るちゃ~~ん
まんまるちゃん まんまるちゃん
まんま~~るちゃ~~ん
土人の船にさらわれ~て~
とうちゃん、かあちゃん、さよお~なら~
という歌詞に合わせて絵をかくのです。
「どじん」ってなあに?と聞かれました。
差別用語として抹殺されて久しく、いまの若者は
知らないのでしょう。「未開地域の原始的な生活を
している住民を侮蔑していった語」だそうです。
そういえばやたらに「差別だ!」とヒステリックに
喚いて言葉狩りに執念を燃やす人たち、すっかり
いなくなりましたよね?
私はむかし、ビジネスマンって言うな!マンは
男中心の差別用語だ。ビジネスパーソン、ポリス
パーソンと言え!と怒られて、それだと
ウルトラパーソンタロウとか、あれはなんだ?
スーパーパーソンだ!って言わなきゃいけないん
ですか?と返したら、みるみる般若の顔をされた
ことがあります。
話を戻しますが、その丸い顔の女性に「土人」の
説明をしたあと、土人をさらったんだから、逆じゃん。
奴隷船とかさ・・・と言われました。ごもっとも。
まあインディアンを1万人殺したら、白人だって
2~3人は殺されただろうし、土人を10万人さらったら
白人も2人ぐらいはさらわれたこともあるだろうよ。
さて「まんまるちゃん」のメロディー、元は何だった
のかわからなかったのですが、突然口に出たのが
♪森へ~ゆき~ましょおお、娘さん~~♪
でした。なんでだ?と歌い続けていると、合唱の
部分になり、
♪らんららら、らんららら、らんら~ら、ら~~ん♪
ここまできて気がついたぜ。こいつのメロディーだ!
これで「まんまるちゃん」を歌ってみてくれ!
どうやらポーランド民謡のようですな。
そこで気がついた。
やたらにえっちな歌詞ぢゃね~か~(*´Д`)…
だって娘さんを森に誘うんだよ?
森って、えっちするとこなんだよ?
愛の宿泊施設(英語に訳せ)で「休憩しよう」つーことなの!
決して休憩はしないだろうけど!
そんなん、子供の合唱で歌わせるの?
歌わせてた(歌わせてる)よね?!
そういう意味じゃない。連想が下品だと言われました。
いやそうだ!そのハズだ!という人、私に清く正しい一票を。
また焼酎を買ってしまった。いままでの酒遍歴で、ビール、英国経験からエール、
ウィスキー、シェリー、ヨーロッパ経験からワイン、ポルト、マデイラ、ブランデー、
日本を旅してあちこちの地酒を飲んだ日本酒、考えてみれば、俺の酒の歴史は濃密に
旅先の体験とつながっている。
そして今までほとんど飲まなかったのがスパークリング・ワイン(シャンパーニュ)と
焼酎だ。焼酎はもちろん若い頃からサワーやチューハイという変なカクテルで飲み
まくっていたのであるが、きちんと銘柄を味わって飲むということをしてこなかった。
昨年薩摩を旅して焼酎の妖精さんと飲む機会があり、それから目覚めたのが芋焼酎。
それも香り豊かな紅芋だ。今回は有名な「一刻者」で「赤」があったのでつい買う。
右は同じく鹿児島の芋焼酎「小鶴ピンクゴールド」。「優雅に爽やかに、リンゴの様な
フレッシュな香りを纏う」ときたもんだ。「シャンパン酵母」を使っているんだって。
味の違いがよくわからんが。焼酎とくれば「おやじが飲む臭い酒」というイメージが
最近はだいぶなくなり、日本酒と同じで「すっきりさわやか」、女性にもウケるという
方向にいっているようだ。俺はおやじだから、ガツンとくるほうがいいけどなー。
酒飲み番組に出ている太田和彦が、「若い20代はビールで仲間と騒ぎ、30代になると
女性とおしゃれにワイン、40代になると日本酒になり、50を過ぎたらひとり焼酎だ」てな
ことを言っていた。俺に関しちゃおおかた当たっていないでもないが、焼酎はまだだし、
いくつになっても女性と酒を飲みたいな、と思っていたのだが、なんかおっさんになって
「ひとり焼酎」が当たってしまっているような。。。
また古びたラーメン屋に行ってしまった。いままでのラーメン遍歴で、醤油、味噌、塩、
とんこつなど、ありとあらゆるラーメンを食ってきた。地方に旅をすれば必ず御当地
ラーメンを食うし、ネットが便利になってからは、ランキングは出るし地図もあるし、
とにかく電車に乗ってなんでも食べてきた。ミシュランなんてのも出たからそれもだいぶ
食べたぞ。東京だから、いつもどこかのデパートでは催事場で地方の物産展があり、
そこにはだいたいそこの地元のラーメン屋がイートインで出ているし。
むかし年配の同僚が、「やっぱりラーメンは醤油だよ。いまはとんこつブームとか言って
いるけれど、やっぱりシンプルな醤油なんだよ!」と熱く語っていた。若造の俺は
ラーメン食べ歩きをして、凝った魚介スープやこってりしたとんこつなどに惹かれていた
から、心の中で「違うなー」と思っていたのでした。
しかし、若い頃は背脂がっつりのとんこつスープに巨大チャーシュー、中年になると
野菜たっぷりにダブル合わせ味噌、年を取ってくると煮干しや鶏ガラの味わいを楽しむ
さっぱり醤油ラーメン、なんて流れになるのか?ちなみにごまかしのきかない味が勝負の
塩ラーメンというのはずっと好きですけれどねー。
というわけで、上の「福寿」の五目ラーメン。うちの近所なのですが、テレビに出たり
したものだから、寂れた店にいつも人が来るようになりました。レトロブームなのかな。
混むことを想定していないワンオペの店。座って「ラーメンください!」とか注文しても
無視されます。初めて来た多くの人が当惑しますが、座った順に注文を聞き、作って
出したら次の人に注文を聞くというシステムなのです。10人くらいで満席なのですが、
誰が次なのか、少しあやふやなようです^^; さらに支払いのとき、作っていて
忙しいと、端っこのテーブルにバラバラとお金が出ているので、「おつりいるなら
自分でとって」と言われます。
こちらは日本橋の有名な「たいめいけん」のラーメン。スタンダードな伝統の醤油ラーメン
ですが、さすが洋食の店、なんか入れてるらしく味が上品。平日の昼間だとサラリーマンも
多いのですが、やっぱりじじばば御用達。
この夜は板橋を放浪。この町には、俺好みのおやじ酒場がいくつもあるのだ。
「ニュー加賀屋」の「ニュー」って、古さを感じさせるネーミングだよね?
そういえば「おニュー」って言葉、あったなあ~。え、わからない?
場末の飲み屋は大好きだが、ホルモンはあまり趣味ではないのだ。肉より魚?いやもう
サトイモだとか、キュウリでいいんですぅ~。
本日の店はこちら。雰囲気のある外観で、中はさてどうやら。
こんなふうにカットした画像だと、まるでゴ〇屋敷みたいだね^^;
コの字カウンターだが、そのコの中を店員が移動できるはずなのに、こちらのほうには
来られない状況になってだいぶ経ったことでしょう。
女将さんがひとりと、常連さんが左側にひとり座っていました。アットホームな会話が
続いていたら、太った老人が入ってきて、空いているのに俺の横にぴったりと座った(!?)。
少ししたら、女将さんが「ごめんなさいね~。この人、いつも角の丸椅子に座るんですよ」と
説明。そおか、定位置が決まっているわけだ。というわけで、ひとつ左に移動。
そのヲズィ~サン、「(郊外の)温泉施設に行ってきたよ。そして品評会だ!」
「???」
女将さんが「何の品評会だったの?」と聞くと、「みんな裸で並んで座っているだろう?」
下を指さして「これの品評会だよ!」
俺に向かって「ごめんなさいね~。この人、いつも下ネタばっかりなのよー」ときたもんだ。
こういうのを「場末」というんでしょうね。(^益^;
明星ではひたすら飲んで話すばかりだったので、少し腹が減ったので「北海」に。
この名前なら、魚が充実しているだろう。ナイスなおばちゃんがきりもりしており、
タコが美味しかったです^^