八雲の朝を迎えました。「おはよう日本」を見たら、なんと北海道のローカルニュースに
出ていた千恵(ちさと)ちゃんが全国放送に! 夕方の「ほっとニュース北海道」で
見ると「ああ、北海道に来たなあ」と思っていたのに、3月末になると違う人が出ている。
どうしたのかな?と思っていたら、東京に移動になったのかあー!ちなみに役割がちと
違うせいか、まだ少々緊張している雰囲気。頑張って下さいね♪
ちなみに「おはよう日本」では、例の筋肉体操コーナーがあり、なんとキャスターの
副島メイちゃんや気象予報士の近藤ナオちゃんも体操していたのだが、これはチサトちゃん
もやるのかあー!と大きな期待を寄せていたのだが、まだ見ていない。。。
NHKプレミアム会員のみ見られます!なんてやったら受信料大幅アップだよ?
さあて札幌に向かいます。
今回は特急に乗ります!いつもは各駅でのんびり泊まり歩くことが多いのですが、
室蘭はキャンセルしたし、特急料金を奮発して一気に行ってしまいます。
新幹線が通過すればもっと早くなるのですが、あれはローカル線・従来の地方の街を
衰退させるので好きじゃない。新幹線駅が出来た木古内も恩恵なんてあったのか?
八雲も長万部も、おそらく駅が出来たってみ~んな通過していくだけだぞ?
丸い形の噴火湾を回って行くので、最初には西に、そして北に、やがて東に列車は
進む。特急だといつもの横並びでなく、前に向かっての席なので楽だな。。
北に進むとまだ雪が多いよ。
だんだん工業地帯になっていきます。
対岸にはうっすらと駒ケ岳。ちょっと寂しくなりますな。
室蘭は工場地帯。そして白老、苫小牧と通過して行きました。
お馬さんがいると北海道らしいでしょ^^
札幌駅前は開発ラッシュ。本がぎっしりのキャリーバックはコインロッカーに入れて、
身軽になってでかけます♪
地下のこのエリア、若者たちが酒を飲んで大騒ぎするとニュースでやっていましたね。
いまはすっかり追っ払われたのかな?日本は公園も少ないし、コンビニの前にたむろ
していると警官を呼ばれるし、金のない若者たちには居場所が少ないんだよねw
少ない年金で暮らしている老人たちにも座るところが少ないしなあー。
昼食はどこも人がごった返しです。春休みになって観光客が増えたのか、はたまた
最近は一年中こうなのか、とにかく人が多い。コロナのときはラーメン横丁もガラガラで、
不謹慎ですがいまよりよかったようなw
ホテルの窓から。山にはまだ雪が残っている。気温は上がってきていますが、やはり
風が吹くと寒い。冷たい空気が流れてくるからねえ。
夕方になってなじみの酒場に出動。
札幌にはとっても少ない路地裏が俺の目的地。いつもの「ふらの」に。
北海道の酒を順番に飲みながら、酒のアテにぴったりの料理が続きます。奥はホタルイカ、
手前右からタコの卵、ネギ味噌、鰊の切り込みです。俺の好みオールスターキャスト!
御主人は同世代で酒好き旅好きなので話が楽しい。
2軒目は定番になった、「ふらの」の御主人の奥さんがやっているスナック「アモラス」。
場所は「ふらの」の2階です^^; すっかりなじみになってこの流れが決まってしまった
から、この2軒以外の開拓は全然できない。
あとからハンチング帽をかむったかなり年配のおじいちゃんが入ってきました。ウヒヒと
笑う笑顔がいい。ここのママさんが店を開ける前に、向かいの店で少し飲んでいたそう
ですが、そこで一緒になったお客さんが追いかけてやってきたわけ。
砂を扱う会社の社長さんなんだって。様々な建設にはコンクリートを使います。それには
砂が必要で、その手配がとっても重要なんだそうだ。俺には縁のないいろんな世界が
あるんですねェ~w
次に見るは「木彫り熊資料館」。これって長らく北海道土産の定番でした。歴史を
辿ると、幕末に身分や仕事を失った武士階級の多くが新天地を求めて北海道にやって
きました。ここ八雲には尾張徳川家がやってきたわけですが、その当主であった
徳川義親がスイスのベルンを旅行して見たのが木彫り細工。ちなみにベルンの語源は
熊だとか。それで義親はこれが特産品として使えねーかと考えついた。アイヌの
伝承技術じゃなかったのね。。。これが大当たりしたわけだ。
こんな小さくてカワイイのもありますよ♪
こういう迫力系もw
一本の木から彫ったものです。
作家によっていろいろなタイプがあるのです。ちなみにとっても芸術的なもの、
デザインが独特なものは撮影禁止でした。そういうやつは見に来てください(^益^;
これも定番のひとつですよねえ。近年はお土産として流行らなくなってしまいました。
狭い家じゃ置くところに困るもんなあ。
これも力作ですが、こんなのを置ける家はどんなところじゃい~w
さて少し八雲の街を歩いてみよう。無人の世界。。。
駅から一本裏に入ったエリア、あるある俺の嗅覚に間違いはないぜ!
奥に行くとディープな雰囲気。ヲヴァ~サンがいるんだろうなあ~。
通り抜けるとこんな感じだ。ちなみに函館の最後の週はなじみの酒場でのお別れの
ご挨拶で連日飲み続け、明日の札幌でも既に行くべき2軒は決まっているので、
この日は休肝日にしておいたのでした^^;
頭上に qwaggow quwaggou!という大きな鳴き声が聞こえたので見上げてみると。。。
こういう首の長い飛行機もあるよねえー。編隊がいくつか飛んでいきました。
タンチョウ? 複数のグループは家族? 2羽の夫婦?もいました。
さあて八雲町の街歩きに出発。まずは郷土資料館に向かいます。裏通りには飲食店が
あるではないか。この時間はどこも開いてないけれど。
むむ、やはり人っ気は全然ない。住民はみんな家にいるの?
郷土資料館に到着。木彫り熊資料館と一緒にあります。順番に見てみよう。ちなみに
入館無料♪
入口には熊さんの骨~w
鷲です。爪と嘴が強烈。
展示室は2階です。まずは酪農エリア。バターを作る機械だって。
牛乳を入れる缶。「フランダースの犬」で、ネロが運んでたなあ。
むかしは火事が恐かった。どこの建物も木造、中で火は燃やすし、風は強いし、
消防車は来ないしなあ~。火事を知らせる半鐘、昔の消火器。お寺の鐘は、戦時中に
金属供出で持ってかれたりしたが、半鐘は危機管理上残されたのか? そういえば
消火器、以前には怪しい訪問販売がよく来ていたが、あれすっかりなくなったねえ?
消防車がない時代には、こんな機械で二人がかり、ワッセワッセ!
そしてありがちな昔の道具エリア。目覚まし時計は本物の鐘がジリジリジリ!
湯たんぽね♪ 俺は小さいとき、中に練炭を入れる「アンカ」っつ~のをか~ちゃんが
用意してくれたなあ。去年函館滞在はレオ〇レスに部屋を借りたが、そこはプレハブ
みたいな建物で、2月は恐ろしく底冷えし、床が冷凍庫のように冷たくて、これが
本当の冬の寒さ、寝るときは湯たんぽがほしいぜ、と思いました。しかし今年は
普通のマンションに住んだら、しっかりした造りで全然寒くない!現代はこうなのね。
これはよく再現されていますね。手前の酒が気になるぜー。
わー素敵♪ 馬に引かせたのでしょうね。
「ゴールデンカムイ」にこんなのが出てきましたね。
左上の説明書きに注目。「アイヌは・・・静かな生活をしていました。ところが、
江戸時代になって、松前藩がおさめるようになると、アイヌの生活は少しずつ変化し、
明治新政府の政策により、すっかり変わってしまいました」とさ!
せめて「変えられてしまいました」なんだろうが、ここまであからさまに黒歴史を
意図的に省略するってどうよ?! これがいまだに「続いている」ということの現れ
なのでしょう。
いよいよ函館を去る時間になりました。様々な思い出が走馬灯のようによぎります。
駅構内は観光客でごった返し!ベンチに座っていたら、両側から座る広さの作りで
ないのに向こう側におばちゃんが座り、グイグイされて押し出されてしまいましたw
体重の違いで寄り切られるし! しかしほとんどの客は函館北斗に行って新幹線か、
特急に乗って札幌に向かうので、1両のローカル線は空いていました^^
いきなり札幌や小樽まで行ってしまってはもったいない。私は1日に3時間以上は
移動したくないのです。いつも弾丸ツアーであちこち見て回る友人は、函館、札幌、
釧路(ついでに根室まで行ってる)の3泊で北海道旅行をしています。その頃私は
函館から長万部、洞爺、室蘭、苫小牧に泊まって、札幌まで行くのに1週間かけたり
していました。それを聞いて、弾丸移動の友人は「もったいない」と言っていました。
どっちがもったいないんだ?
さて去年は長万部の二股温泉に寄りました。今回は室蘭に泊まり、レジェンドおじーさん
のスナック「どんぐり」に行こうと宿の予約までしたのですが、なんと「閉店しました」
とのこと!ゆうに80は過ぎてたからな。。。 というわけで、急遽まだ行ったことの
ない八雲に宿をとったのでした。
先月ぐるりと1周した駒ケ岳を通過~。
そして噴火湾に出ます。
海辺の石倉駅。映画のロケに使えそう。
そして八雲に到着しました。下車したのは私ともう一人。かつては宿場町、漁業が
盛んで賑わったらしいが。。。
むむむ、人っ子ひとり見ないぞ。。。 しかしここは駅前メイン通り。スピーカーで
気の抜けたようが音楽が流れています。これまた映画のロケ地、ただしSF映画で
使えそうですなw
宿泊は俺にしては珍しいゲストハウス。何せ選択肢がないので!何やらもと銭湯を
改装した建物だそうです。
母屋はカフェになっていました。客は来るのか?
ううむ、狭い湯舟がそのまま。居酒屋になってたり、近年ありがちですよね。
不愛想な女性が出てきて「ゲストハウスは隣の建物です」と言われる。
隣の建物に行くと、愛想のいい白人青年がチェックインの対応をしてくれる。
QRコードからLine登録をして、スマホで住所だのなんだのを入れる。こういうの増えてる
よねえー。居酒屋でも店員が横にいるのに、ビールの注文をスマホでさせられたり。
これもまたブラックなSFだよ。ちなみにさっきの弾丸旅行の友人、頑固に携帯電話を
持ったことありません(いまどき!)。なのでチェックインや酒場での注文に「スマホ
からお願いします」とか言われようものなら怒って「持ってません!」とキレます^^;
ゲストハウスなので共用の居間があります。この日の宿泊客はもうひとり、人と
話すのがとっても嫌そうな青年がいました。そやつは寝る以外ずっとここに黙って
座っていました。たまに黙っていられなくて常に人に話しかけてくるような人も
いますが、こういうゲストハウスっていろんな人種の交流の場所なんですよね。
部屋は気持ちよく、立派な加湿器までありました。シャワー室もトイレも清潔だし、
感じのいい安宿でしたぞ^^
新島襄がここから密航したとw
1ヵ月半の函館滞在も最後の日となりました。通い続けた蕎麦屋、町中華、喫茶店、
そしてもちろん酒場、寿司屋、バーのみなさんともしばしのお別れです。一見の
旅行客と違って、長期滞在で繰り返し店に行くと顔や名前を憶えられたり、「花粉症の
人」だと認知されたり、情が移って少しばかり別れが寂しい。
街中は去年からほぼ歩き尽したので、散歩するのはほとんどこのベイエリア。そして
今回の滞在では森、江差、汐首とあっちこっちに一日がかりのバス遠足をしましたね。
たくさん本を持ってきたのだけれど、毎日いろいろあってカンヅメになってたくさん
読むほどにはなりませんでした。
2月14日にやってきて、雪が全然ないのに驚いた。一度吹雪いたときがあったけれど、
それも数日で溶けてしまいほとんど雪景色は見ませんでした。去年より来るのを
10日早めたけれど、花粉症はなんと12月から始まった。来年はもう1月から来るべき
なのか?ここの最後の1週間は暖かい南風が吹いたらやっと治まっていた症状が
ま~た始まった。まだ雪の残るうちくらいに北に逃げねばなるまいか。
ここは一番のなじみになった弁天寿司。最後の夜はここで大将とカウンターで飲む。
俺が十字街に住んでいると聞いたら、大将は近くにある喫茶店によく行くので
そこを紹介されました。行ってみると「花粉症の人が東京から来ている」とすでに
話をされていました。そこのママさんと仲良くなると、「こんどは二人で来て♪」と
言われ、大将と待ち合わせて行ったのでした。すると大将は俺がよく行く英国パブの
ママさんを誘っており、なんと4人そろったのでした。楽しいおしゃべりをしましたが、
俺が行く店の3人が一堂に集まるなんて不思議な感じで面白かったですよ。
そして最後の夜はここに来たわけですが、他の客が帰る頃、大将はカウンターの横に
座って一緒に飲み始めた。去年もこうなったわけですが、飲み過ぎて記憶をそこで失い、
翌朝アゴに裂傷を負って血だらけで目覚めた。何が起こったのか、怪我をしたのは
店を出てからなのか、どうやって帰ったのか全然わからない。
去年の9月に一泊だけ函館に寄ってこの店に来ましたが、そのとき大将は最後の晩の
ことをひと言も触れなかった。永遠の謎だと思っていたのだが。。。
ひょんなことから真相がわかりました。大将はどんな顛末になったのか、詳しく語って
くれたのです。詳細は省きますが、大将が泥酔した俺をタクシーに乗せて帰してくれた
そうです。。。 「なんで9月に再会したときに言ってくれなかったの?」と聞いたら
「言えないよー!もう懲りて来ないかなと思ってたんだよ」とおっしゃってましたw
こっちだって、寿司屋を出てどこか違う場所でトラブルがあったのか全くわからないん
だから、わざわざ自分から言えません。ま、大事に至らなかったことで幸いです。
だいぶご迷惑をおかけしたのですが、大将は笑って楽しい思い出だと言ってくれました。
だから今回は「冷酒はよそうな」と言って、控えめに燗酒にして、タクシーで見送って
くれたのでした。
また来年ねー!