
先日TVで蛍を蘇らせようとしている東京の街のドキュメンタリーを見ました。そこでは護岸を蛍の幼虫が上れるデザインに変えたり、その成育の期間中だけ蛍が嫌う窓の明かりを落とし、車のライトが当たらないように遮蔽版を設けたりして、地域住民が協力して蛍のための環境を整えていました。ちなみに千里山でも高塚の水田の辺りには、ヒメボタルが僅かですがまだ棲息しているらしいです。
現在、千里山団地の建て替え計画に伴って、「千里山まちづくり懇談会」が行われていますが、その中で千里山在住の著名な建築家である瀧光夫さん(瀧 建築都市設計事務所)がアドバイザーを努めておられます。瀧さんが10年ほど前に将来の千里山の姿として描かれたラフスケッチの中に、上の川のイメージがあります。ベンチが置かれ木立が並ぶ川の畔を歩いて、きっと関大生のカップルなども千里山へと流れてくるものと想われます。
この案では上の川は二階建てにして、下の暗渠で下水を流し、その上を綺麗な水が流れるという構造になっているそうです。それも現実的な考え方と思いますが、その時にも蛍や千里メダカなどが住めるビオトープ的な水辺環境がイメージされると良いと思います。千里山の歴史を語る時、いつもそのモデルとなった田園都市レッチワースに触れられますが、そうであればそのような高い意識で環境づくりをしなければと考えます。