
蝉しぐれ
夏の葉蔭に隠れて
夢の死にあこがれる
あなたへ
雨は幻 閑かさ破れて
戸惑う目覚めに
心満たした蝉しぐれ
La la la la‥‥‥
夏の光に焼かれて
肌の死と戯れる
あなたへ
雲はつかの間
翳りなく流れて
ためらう二人を
誘い倒した草熱れ
La la la la‥‥‥
『 突然現れた君は
夏の白い制服に包まれて
やけに眩しく
じっと見つめていられなかった
そうして君は脱皮を終えると
生まれたばかりの薄青く澄んだ翅を
夏の太陽に晒していた
僕は心から君を美しいと思い
いつまでもこうして二人で
遊んでいられたらと‥‥
だけどやがて黒い雨雲が襲って
僕達の白い雲を追い払うと
君はおどおどと羽撃きし始めて‥‥
夢から醒めた僕の手の中には
緑のブナの葉っぱから取りあげた
とても軽い抜け殻だけが
そっと残されて
カサカサさみしい音を立てていた 』
夏の翼にさらわれ
舟を浮かべる
あなたは‥‥
作詞・曲:コバタイサオ
(c) 2006, Skyfull Stars
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