千里山ブラウズ

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原爆ドームが「危機遺産」に

2006-08-20 01:32:58 | Weblog
日本の暑い夏は8月6日「ヒロシマ原爆の日」から始まる感があります。原爆投下や都市部への大空襲というのは、当時の国際法にも違反した「非戦闘員である市民への無差別攻撃」による大量殺戮という紛れもない戦争犯罪です。又、ベトナム戦争の北爆やもちろん旧日本軍のいわゆる南京虐殺も、そして現在も各地で繰り広げられているミサイル攻撃の果てることの無い応酬においても、多くの市民が子供を含めて巻き添えになる悲惨なニュースが後を絶ちません。
「原爆ドーム」が世界遺産に認定されたその背景には、正義の如何を問わず市民が犠牲となる戦争犯罪を告発するシンボルとして、世界中が認めたことの証しという意味があり、その場所が日本にあるということの悲しみと責任を、僕らはもっと自覚しなければいけないと思います。
その世界遺産の原爆ドームがユネスコにより「危機遺産」に指定されかねない事態が起こっているようです。高層マンションの建設により原爆ドームのスカイラインが失われてしまうことに対して、多くの住民の抗議が殺到しています。重い意味を持った世界遺産のプライスレスな価値に対して、一民間企業の営利の論理がどれほどのものなのか、マンション建設業者はしっかりと経営判断をしなければならないでしょう。
さて、翻って千里山駅前に現在建てられているマンションも構図は同じものと言えます。千里山の大切な風景としてのとんがり屋根の駅舎のスカイラインは、写真でお分かりのように全く台無しになってしまいました。その当時皮肉にも笑ってしまったのは、このマンションのカタログの表紙はこのアングルとほとんど同じの美しく撮られた駅舎写真で、マンションの建つ千里山の街の生活をイメージアップさせるものでした。カタログデザインの余りの無神経さと矛盾に呆れたのを想い出しました。