先日、テレビ東京のWBS(ワールド・ビジネス・サテライト)特集の中で、太陽発電パネルで発電した電気を蓄電し、電気自動車へ急速充電(30分で80%の充電が可能)するシステムが開発商品化され紹介されていました。急速充電器の脇に添えられた表示部では、発電量やガソリン車にした場合の相当CO2量がアピールされています。また別のシステムではコンビニの屋上に太陽発電パネルを敷き詰め、駐車場の隅で急速充電器を設置するようなタイプもありました。
電気自動車用として中心になるリチウム電池は日本の発明ということですが、太陽発電パネルにしても少し以前には世界を断然リードしていたものです。そこに急速充電器やITコントロール技術がトータルに加わることで、システムとしての世界標準を“価値”取っていこうとしています。
想えばグローバル・デフレ下における大規模インフラ整備の一つとして、日本の新幹線技術の官民一体となった売り込みが話題となっていますが、これなども車体設計・製造などのハード面と共に、日本の高速鉄道の安全で正確な運行システムへの信頼性が、世界進出への大きなセールスポイントになっていると聞いています。
一方、世界の水ビジネスを特集していた中で、日本のポンプメーカーが欧米の水メジャーに技術を高く評価されているが、日本の水供給システムは自治体が担っているために、トータルな活動では対抗できていないと問題視されていました。例えば大阪市水道局などの優れた水技術を、ここでも官民一体となったビジネスとして考えることができるようです。
また企業の壁を越えてコラボレーションすることで、新たな開発テーマ・サービス・商品が生み出されてきています。内外不況の逆風の中でこうした企業の力強い取り組みが日本を元気にしてくれることを信じています。
【追記 1/12】 韓国が原子力発電所の建設に、また今日は中国がブラジルの高速鉄道の入札に参加してくるというニュースを見ました。新興国はコスト的には相当な優位性を持っているので、技術的に優れた日本としても決して侮ることはできないでしょう。