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風の盆

2011-09-01 21:18:47 | 作詞・作曲

 今日は越中(富山県)八尾を中心に行われている伝統の盆踊り「おわら風の盆」(9月1日から3日間)の初日です。折からの大型台風の接近で蒸し暑い空模様の中で、その優美な踊りと見物する人達の姿が夜灯りに浮かび上がり、日本の文化や風情の豊かさ奥深さを改めて感じさせたことでしょう。
 また風の盆のシンボルともいえる花として「酔芙蓉」も有名で、演歌の歌詞にも主人公の境遇や内面の心情などを彩る小道具としてファンの心を捉えています。酔芙蓉は朝に白い花を咲かせ日中の陽光を浴びてピンク色に染まっていき、そして夕刻には赤い花へと色を変えながら一日で萎み落ちてしまいます。盆踊りの季節に映えるのは「酔芙蓉の花が短命で、一日花のはかなさに諸行無常の教えを悟り、蓮の花に仏教の縁を重ねるのかもしれません」。同名小説に題材をとった石川さゆりの『風の盆恋歌 (YouTube)』(作詞:なかにし礼 作曲:三木たかし)にも切々と歌われ、恋や人生の儚さとそれゆえに燃え上がる情念の美しさが酔芙蓉をモチーフに描かれています。一昨日30日夜のNHK「歌謡コンサート」でもオープニング曲になっていました。
 僕の住む千里山でも近くの公園で見られます。昨年ほとんど株だけになってしまったと想える程に大胆に剪定された酔芙蓉の木が、夏の終わりと秋の始まりのこの季節に向けて再び枝葉を旺盛に広げていき、今年も同じようにその一日花の美しさを僕らに鑑賞させてくれます。そういう姿を一年かけて身近で見守っている僕にとっては、酔芙蓉はある意味で復活の花とも言えるのかも知れません。
 そういえば僕もその公園の花を見ながら『酔芙蓉』という歌を以前作りました。石川さゆりさんが切々と歌う艶歌とは違い、僕の『酔芙蓉』の曲想はミディアムアップ・テンポな歌謡曲調でしょうか(自賛で恐縮ですがすごく佳い曲で、林あさ美さんや秋元順子さんに歌って貰えたらと夢見ています!)。

 風の盆恋歌
 高橋治
 新潮社

風の盆恋歌/恋は天下のまわりもの
石川さゆり
テイチク

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