シャープが昨年末にタブレット型端末の国内市場に向けて投入した、「ガラパゴス」が発売以来まだ1年経たない9月末に撤退するというニュースには流石に驚かされました。かつて独自OSを搭載したPDA「ZAURUS」で成功体験を持つ国産メーカーとして、AppleによるiPadの進出に全面的に対抗する意気を見せていただけにとても残念に想います。昨年このブログでもご紹介したように、その名が象徴する国内市場に特化した戦略がやはり皮肉な結果となった形でしょうか。
その理由としては、後で参入してきたアンドロイドOSの端末が、iPadと同様に電子書籍だけでなくゲームや動画など多様な機能に対応しているのに比べ、電子書籍閲覧に重点を置く狙いに市場の支持が得られなかったことが大きいようです。日本においては欧米のような電子書籍市場がまだ想うように拡大せず、マルチな使い方をアピールするiPadやアンドロイド端末に太刀打ちできない状況に陥ったようです。売りものだった日本語の縦組み閲覧機能も、その後アンドロイドOSでも追加搭載されました。
ちさと図書館の雑誌コーナーで『日経トレンディー』を見ていたら、ちょうど巻頭ページにタブレット型端末のシェアデータが掲載されていました。読者アンケートなので比較的タブレット型端末を持っている割合が多いのですが、その半分はiPad・iPad2が占め、1/4の人達がアンドロイド端末となっています。そしてまだ持っていない人の中で半数の人達が今後購入したいと応えています。
実は僕自身はまだタブレット型端末もスマートフォンも持っていなくて、どちらかと言えばMacbook Airが欲しいので世の中の傾向と少しズレがあります。それでもタブレット型端末への興味と商品開発の取って置きのアイデアもあるのですが‥‥。