先週日曜夜のNHK教育ETV特集「生き残った日本人へ」で、社会派推理小説家の高村薫さんがこの1年間の定期的なインタビューに応えながら、映像を交えつつ東北震災地域の復興のあり方について思索を巡らせていました。
高村さんの講演を昨年末に関西大学で聴いたことがあり、日本の政治や多様な社会問題について日頃から真摯に考えておられるのを感じていました。特集で印象的だったのはこの度の大震災・津波によって日本、そして日本人が何か変わることが出来るのかという問いに対し、大震災前にあった日本社会の問題は何ら変わり様がなく、少子高齢化や経済の停滞・縮小などの基本的な問題は全く変化は無くて、復興自体もその現実を踏まえた上で理性的に考えていかなければならないと言われていました。言葉を区切りながら話されるその深刻な表情は暗鬱とも言えるほどで、日本の未来を描くことの困難さを物語っているように見えました。
しかし、高村さんの問題提起や真摯な思索活動に敬意を払いながらも、僕はその深刻な前提(少子高齢化や経済の停滞など)が動かしようの無い運命のような捉え方には違和感がありました。若者の雇用や少子化などを始めとする多様な問題は、積年の経済政策の誤りによって引き起されているデフレが大きく影響しているという分析に立てば、それは動かしようの無い前提とすることではなくなってくると想うのです。先ずはデフレ脱却にこそ復興(被災地だけでなく日本そのもの)の未来が懸かってくると想うのですが‥‥。
☆ デフレ・スパイラルと長年それを放置してきた日本銀行(BJ : Bank of Japan 公式にはBOJですが)をテーマに制作しました。インフレファイターと言われる日銀ですが、ある時にはデフレンジャー(Deflation+Ranger)という自覚も持って、広く国民のために機能して貰いたいと想います。ぜひ一度ご試聴(フル)下さい!
デフレンジャーBJ | |
コバタイサオ : 歌詞 | |
LIP-FLY |