町田市矢部に多摩丘陵地帯の南端に最も規模の整った「箭幹八幡宮」は鎮座している。全国の八幡さまの総本宮である九州の「宇佐神宮」の御霊を616年勅命により勧請した。当宮由来記によれば今から約1300年前、第34代推古天皇が病気になり、全国の主だった神社に病気平癒の祈願を依頼され。その後ご病気が全快の折、当神社も多額の修復費を頂いたと記されている。永らく小田原の北条氏の配下であった「小山田氏一族」の氏神として、その勢力の及ぶ地域の総鎮守として崇敬されてきた。御祭神は応神天皇。鎌倉道に沿い建つ「大鳥居」を潜ると100m以上の長い参道が続く。参道の両側に多くの樹木が植栽され、春にはそれらの木々が芽吹き、夏は木陰として一服の涼を喫し、秋は真っ赤に染まった紅葉の美に包まれる。進むと「二の鳥居」と「両部鳥居」に至る。約4千坪の広大な境内には右に「鐘楼」、左に「神楽殿」、中央の石段上にシンボルの入母屋造りで銅板葺き江戸時代中期の建築で市文化財指定の朱塗りの「随身門」、その正面に高貴な人物の立像、その左右に従者が描かれた彫刻が施された「拝殿」(大正4年建築、築100年)、拝殿の背後に総ケヤキ造り、一間社流れ造りの「覆殿」をもつ 「本殿」(寛政6年/1794建築)がある。しかし今は残念ながら修復中で見ることは叶わないのが残念である。(2212)
修復前の拝殿
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修復前の拝殿
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