姫川玲子シリーズの短編集。
第1編の「アンダーカヴァー」は長編第3作の「インビジブルレイン」で警視庁本部捜査1課の姫川班が解体された後、長編第4作の「ブルーマーダー」の前、第2編の「女の敵」は長編第1作「ストロベリーナイト」で殉職した大塚の思い出で姫川班の初期、第3編「彼女のいたカフェ」は警察官になる前、と時期が転々とし、第4編「インデックス」から第8編「闇の色」までは連作になり、長編第4作「ブルーマーダー」後、姫川玲子が捜査1課に返り咲き心が通わない新たな部下たちとの関係に苦慮しつつ捜査に当たるという構成です。目次(Contents)はタイトルの英語表記のアルファベット順でまったく脈絡なく、作品の掲載順序は単純に初出の順(書いた順)のようです。第4編から第8編は話がつながっていますからこれをこの順序で並べるのは当然として、第1編から第3編の位置づけはよくわからない。時系列なら第3編、第2編、第1編の順だと思いますし、何にせよ、第1編は落ちのレベルが低すぎる。これを最初に持ってくるのは、読者の意欲を失わせると思うのですが。
姫川玲子シリーズのファンには、第3編のキュートなイメージ(「ブルーマーダー」で強調されている姫川の暗い過去のキャラ設定とそぐわない感はありますが)と、いまだに長編作品が出ない「ブルーマーダー」後の姫川の活躍が読めるのが魅力でしょう。
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誉田哲也 光文社 2014年11月20日発行
第1編の「アンダーカヴァー」は長編第3作の「インビジブルレイン」で警視庁本部捜査1課の姫川班が解体された後、長編第4作の「ブルーマーダー」の前、第2編の「女の敵」は長編第1作「ストロベリーナイト」で殉職した大塚の思い出で姫川班の初期、第3編「彼女のいたカフェ」は警察官になる前、と時期が転々とし、第4編「インデックス」から第8編「闇の色」までは連作になり、長編第4作「ブルーマーダー」後、姫川玲子が捜査1課に返り咲き心が通わない新たな部下たちとの関係に苦慮しつつ捜査に当たるという構成です。目次(Contents)はタイトルの英語表記のアルファベット順でまったく脈絡なく、作品の掲載順序は単純に初出の順(書いた順)のようです。第4編から第8編は話がつながっていますからこれをこの順序で並べるのは当然として、第1編から第3編の位置づけはよくわからない。時系列なら第3編、第2編、第1編の順だと思いますし、何にせよ、第1編は落ちのレベルが低すぎる。これを最初に持ってくるのは、読者の意欲を失わせると思うのですが。
姫川玲子シリーズのファンには、第3編のキュートなイメージ(「ブルーマーダー」で強調されている姫川の暗い過去のキャラ設定とそぐわない感はありますが)と、いまだに長編作品が出ない「ブルーマーダー」後の姫川の活躍が読めるのが魅力でしょう。
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誉田哲也 光文社 2014年11月20日発行