なあむ

やどかり和尚の考えたこと

裏ばかり

2008年10月07日 05時47分50秒 | 松林寺

10月4・5日、最上町を会場に「日本再発見塾」が開催された。

県外から120名の塾生が訪れ、町内各地7箇所に分かれて「日本」の良さを見つけようという企画だ。

松林寺にも、スタッフを入れて30名が宿泊し、寺の生活を体験してもらった。

寺に泊まったり坐禅をしたりという体験が初めての方がほとんどで、「いい経験をした」「寺がこんなに明るいところだとは思わなかった」「寺が身近になった」という感想を聞いて、喜んでもらえたと、こちらが喜んでいる。

喜んでもらえるには、やはり喜んでもらえるような準備が必要で、本堂や庫裡の割り振り、お膳やお椀での食事の準備、掃除用具の配置、内外の清掃など、どうしたら気持ちよく過ごしてもらえるかを考えて準備をしてきた。

また、事務局のスタッフも見えないところで受け入れの準備を重ねてきたのだろう、疲れ果てて控え室でうたた寝をする姿も見受けられた。

当日に成功するかどうかは、当日には見えない裏方の準備と心配りによって決まる、と言っていいだろう。

茶の湯の世界には「裏」だとか「表」だとかがあるようだが、お寺の心には「裏」ばかりで「表」がない。

「おもてなし」と言いたいだけだが・・・。