なあむ

やどかり和尚の考えたこと

十六善神

2013年03月22日 22時45分54秒 | 宿用院

明日は宿用院の大般若会です。その本尊である十六善神が二つ寄進されました。

その一つは、軸装の十六善神図。

それが何と、文化刺繍によって一針一針、全面が糸で刺されたもの。

山形市の矢作一さんが原本を元に写仏し、奥様の禮子さんが刺繍されました。それを軸装にして立派な箱までつけて納められました。見事な出来栄えです。

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もう一つは、東京在住の宇井薫さんが本日持参された、お厨子に入った木彫の十六善神像です。

元々宇井家は、代々宿用院を外護してくれた大檀那で、戦争前までは、宿用院の大般若会の度に、宇井家からこのお厨子と米や味噌を運んできて勤めたと聞き及んでいます。

昨年ご主人を亡くされて、その御遺志を継いで菩提寺に納めたいとのことでした。

小ぶりなお厨子ですが、その分細工も細かく、見事な仏像群です。

文久元年(1861)の銘がありますから、今から152年前に作られたものと思われます。

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期せずして、今年の大般若会に、二つの十六善神がもたらされ、殊の外ご利益があるように感じられます。

東日本大震災の被災地早期復興と、被災者各位の身心安寧、秋の晋山授戒会の無事円成、寄進者はじめ檀信徒各位の家内安全、所願成就を祈祷したいと思います。