なあむ

やどかり和尚の考えたこと

三ちゃんのサンデーサンサンラジオ111

2017年06月11日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
♪゜・*:.。. .。.:*・♪
三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

6月11日日曜日。

先週はショートバージョンで失礼しました。
郡内の寺の晋山結制、集中講座と続いたため、準備が間に合いませんでした。
済みません、言い訳です。

昨日は松林寺毎年恒例の大般若会でした。
関係の和尚さん方17名にご来山いただき、1年間の祈祷をいたしました。
終わって護持会総会と昼食。
いつものメンバーが残っての酒宴。
これが終わると、寺の大きな行事はほぼ片が付きます。
集中講座から大般若会と、6月のこの1週間は松林寺の最も華やぐ期間です。
でもこれも、何年か続けば慣れてきて、さほど驚くことも、精神的に負担を感じることもありません。
いつも献身的に裏方を担ってくれる方がいて、連日掃除や準備をしてくれるので、安心して任せることができます。
なので住職は、木曜日も気仙沼に行って、小川ロンさんのライブを楽しんできました。

久しぶりのロンさん、懐かしい仲間にも会えてうれしかったのですが、さすがに疲れが溜まっているのか、遅くまで飲むことはできませんでした。
ロンさんとは震災前に集中講座に来ていただいてからのお付き合いです。
震災が起こり、「何かお手伝いすることはないでしょうか」と連絡をいただきました。その気持ちが嬉しいですね。
ちょうどその直後の4月22日、清涼院の避難所で花見をすることになり、ロンさんならみんなを元気にさせてくれるかもしれないと思い、来ていただくことになりました。
仙台駅に迎えに行き、被災地各地を回り、清涼院のバーベキュー花見となりました。
願った通り、大変な盛り上がりとなり、避難所の空気を変えることになったと思っています。
先日のライブの中でロンさんからその話が出て、懐かしく思い出しました。

さて、第12回松林寺集中講座、今回も充実した楽しい講座となりました。
私の同級生二人と女性歌手のユニットは、本番はもちろん、打ち上げでさらに楽しませてくれました。
講演は渡辺祥文老師。こちらも同級生。
このお話が「とてもよかった、涙が出た」と大好評でした。
震災、原発事故の被災地の中で、その時何があったのか、何が起こっていたのかは、その中にいない人には分からないことです。
「だから私は、この話をし続けなければならない、それが私の使命だと思っています」と渡辺老師はおっしゃいました。
老師のお話の中で、「人間にとって一番怖いのは、津波でも、原発でもない、それは孤立です」という言葉が胸に刺さりました。
「独りで生きている人はいるけど、つながっていればそれほど怖くはない、怖いのは孤立。孤独と孤立は違う」とも。
来場の皆様の心に大きく響いた言葉だったと思います。

落語は露の新治師匠。今回で5回目です。
師匠は渡辺老師のお話を正座をしてきっちりと聴かれていました。
その話を受けてご自分の口演の中に取り込んでお話をされました。
しかし、重い話題の話をしながらくすぐりを交え、笑いながら大事なことを胸に浸み込ませていく技は、さすが師匠だと思いました。
だてにこれまで「お笑い人権講座」をやられてきたわけではないと、大きく頷きました。
お噺の方は、「紙入れ」「鹿政談」の二席をいただきました。
みんな腹を抱えて笑いころげていました。
やっぱり笑いはいいですね。

そしてそして、打ち上げ。
集中講座は打ち上げを大事にしています。
この講座ができているのは、スタッフがそれぞれの役割を果たしてくれているからです。
今回も40名ほどのスタッフが、自分の任務をそれぞれが自主的に務めてくれました。
駐車場係の若者などは、小雨降る寒い中、本堂の話も聞かず、裏方に徹して動いてくれました。
このスタッフがいることが、何よりこの講座を続けてよかったなと心から思うところです。
その慰労である打ち上げを楽しんでもらうのが住職の役割です。
今回は、新治師匠が大変なサービスぶりで、とても賑やかにしていただきました。

本当にありがとうございました。
また来年も開催します。是非お越しください。

今週はここまで。また来週お立ち寄りください。