なあむ

やどかり和尚の考えたこと

サンサンラジオ187 十二月

2018年12月02日 05時00分00秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ、第187回。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

12月2日、日曜日。

12月ですね。
今年ももう間もなく終わり…などとのんきなことを言っているのは、来年というものが必ず来ると思っているからですね。そんな保証は誰にもないのに。
年賀状を書いたり、来年の予定表に書き込んでみたり、寿命がまた一年短くなるばかりなのにのんきなものです。
明日をも知れぬ我が身、とりあえずは今年最後の1カ月、精いっぱい生きてみましょう。

クリスマスというのは一体誰のためにあるのか、と言ったりするのは年老いた証拠ですか。
その意味も分からない赤子のうちから、やれツリーだのやれケーキだのプレゼントだのと。
親の自己満足のために、頑是ない子どもにバカ騒ぎを植え付けてしまって、終いには親はクルシミマスだなどと自嘲している親のなんと多いことか。
喜んでいるのは子どもと経済界だけですよね。大きい子どもも含めて。
だいたいにして、クリスチャンでもなく、教会のミサに行くわけでもなく、ただのバカ騒ぎではキリスト信者にも失礼な気がするし、みんなの流れにただ流されて踊らされているだけでは、大丈夫か?と言いたくなります。
ハロウィンというのもひどかったねえ。
人ごみにもまれてどこに行くのかも分からずに流されるのは、何も考えずに行き先も人任せにした方が楽なのかも知れませんが、それでホントにいいのか?
ネットの書き込みの無責任さは、その他大勢の中の一人という、自分をごみのように扱ってしまうことにはならないのか?などと考えてしまいます。
ハロウィンにはかぼちゃを食べるのかなどと、ボーっと考えていた人もいたようですが、それは日本古来の冬至の行事なので22日に楽しみましょう。
クリスマスも元々ヨーロッパの冬至?一年で一番日が短い日の行事から始まったという説があるようです。
太陽の力が尽きて、次の日から生まれ変わるということで、洋の東西を問わず来復を祈ったことでしょう。
かぼちゃを食べたりゆず湯に入ったり、大騒ぎをせず、静かにその日を迎えるというのが日本らしい日々の過ごし方のように思います。

少し腰を落ち着けて静かに座ってみたらどうでしょう。
常に何かを考えていなければならないということもありません。
頭に上った血を下げるように、頭を軽く、心の重心を下に下げていき、どっしりと座ります。
そのためには、お尻の下に座布団などを敷き、あるいは椅子に座って、背筋を伸ばして胸を開くことが大事です。
そうすると、お腹で呼吸がしやすくなります。
頭の運転を止め、深い呼吸ができると、頭や体全体に新鮮な酸素が運ばれて楽になり、益々心は落ち着いてきます。
そういう状態を腰がすわる、腹がすわる、肝がすわると言います。
小さなものごとにはとらわれず、何をすべきかの正確な判断ができるようになります。
今の日本人に足りないのは、そんな静かな時間かもしれません。
心の落ち着きもなく、ただバカ騒ぎをするばかりでは本当にバカになってしまいます。

ひとと比べず、ひとに流されず、日々の生活に価値を見出す一日一日。
「日日是好日」とはそんな生き方のことでしょう。
年末も正月も、一日が一日の価値をもつ生き方をしていきましょう。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。

写真:©エンドウフォト遠藤浩信