Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

御堂関白記

2009年08月05日 02時18分55秒 | 読書
あわただしく2日が過ぎて、投稿なし。
本日も強い日差しがあるものの、厚い雲がどんと空に居座る。関東地方の梅雨明け宣言は早すぎたよう。
明日も遅くなるが、吾妻山と安達太良山登山の用意もしなくてはならない。

3日・4日の読書
「御堂関白記」(角川文庫)中学生向きともいえる逐語訳・解説だが、他に良いものがないので、これで満足しなくてはならない。

本日の読書 王権

2009年08月05日 02時11分36秒 | 読書
本日の読了 「王権誕生 弥生時代~古墳時代」(講談社学術文庫・日本の歴史02、寺沢薫)
本日の読書 「縄文の生活誌 旧石器時代~縄文時代」(講談社学術文庫・日本の歴史01、岡村道雄) 
        「御堂関白記 藤原道長の日記」(角川文庫、繁田信一編) 


「王権誕生」はなかなか示唆に富む良い論考と思う。「卑弥呼は畿内」との断定は、北九州に傾いていたわたしの思いを変えさせてくれる可能性あり。わたしのこの本の理解では、纒向遺跡が極めて人工的な遺跡であり、畿内王権がひとつの小国家から発展的に王権へと「成長」したのではなく、部族国家連合体によって極めて人為的に創作された「国家」であった、との指摘と読めた。とても刺激を受けた。
もともと部族国家がそのまま王権の体裁をもった国家に移行する、との思い込みが、日本史に興味を持つものの基本的な間違いであることに、あらためて思いいたった次第。
3世紀から6世紀にかけて、地域的な勢力を飲み込みながら、他の東アジア地域と違い東北・北海道をのぞく日本列島が7世紀末に統一王権となり得たのか、その天皇制の基盤について考える良い材料になると思えた。

先日友人に「福音書を見る限り、キリストの博愛もその裏に他者や社会に対するきわめて強い敵意と表裏一体の関係にあるように思います」なんぞと偉そうにメールをしたら、気にかけてくれたよう。ちょっとした思い付きというか、もち続けていた漠然とした感想が、ふと顔を出したもの。自分でももう一度考えてみようと思う。