「農耕社会の成立」(岩波文庫、石川日出志)
旧石器時代から古墳時代の初めまで、一冊にするには無理があろうか。概説に徹するか、中途半端になるか。本書は後者のような気がする。妙に遺跡の列挙は詳しいが‥。
縄文時代の論考も不十分のそしりがあろう。東西・南北の違いや特徴の言及もない。弥生時代の論考はまとまっているが、古墳時代はあまりに駆け足。シリーズ日本古代史と題して6巻で先史時代の本書から最終巻の摂関政治までというのもバランスに欠けると思う。農耕社会の成立という題自体も無理がある。
入門書としても中途半端。専門領域の啓蒙書としても中途半端。これでは岩波新書のこのシリーズの企画自体が中途半端ということになりそう。
旧石器時代から古墳時代の初めまで、一冊にするには無理があろうか。概説に徹するか、中途半端になるか。本書は後者のような気がする。妙に遺跡の列挙は詳しいが‥。
縄文時代の論考も不十分のそしりがあろう。東西・南北の違いや特徴の言及もない。弥生時代の論考はまとまっているが、古墳時代はあまりに駆け足。シリーズ日本古代史と題して6巻で先史時代の本書から最終巻の摂関政治までというのもバランスに欠けると思う。農耕社会の成立という題自体も無理がある。
入門書としても中途半端。専門領域の啓蒙書としても中途半端。これでは岩波新書のこのシリーズの企画自体が中途半端ということになりそう。