まずは神奈川大学生協では、1割引で、
・「知っておきたい地球科学 ビッグバンから大地変動まで」(鎌田浩毅、岩波新書、税込み871円)
・「マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国」(南川高志、岩波新書、税込み851円)
鎌田浩毅の著書は以前に「地球の歴史」(上・中・下巻、中公新書)を読んで、私なりによく整理されていると感じた。私の頭にもずいぶんと刺激を与えてくれた。今回は復習のつもりで。またビッグバンから解き起こしていることに注目。
マルクス・アウレリウスの「自省録」は岩波文庫版(神谷美恵子訳)を手元に置いており、気が向くとページをめくっている。いい読者ではないのでたかだか年に3~4回程度である。本を開いて、わからないところは飛ばして次のページをめくる。少しでもわかるように入門書として読んでみたい。
そして有隣堂まで出かけたついでに、
・「日経 おとなのOFF 2023年絶対見逃せない美術展」(税込み980円)
こちらは生協ではないので、割引は無し。
表紙は《アモルとプシュケ》(フランソワ・ジェラール 1798)で見た目でちょっとドキッとする。毎年この副題が「絶対見逃せない美術展」である。[絶対」という言葉を使う本やコマーシャルや文章は「絶対信用してはいけない」と自戒しているのだが、他の雑誌の類似の特集号より安価なのでつい購入してしまう。
付録のカレンダーはリビングルーム用になった。同じく長澤芦雪の虎図襖の虎を使ったクリアファイルは友人に渡す予定。
喫茶店では、「マルクス・アウレリウス」の第1章を読んだ。
「皇帝が哲学者を弾圧したこれらの事件の本質は、哲学、とくにストア派の教説にあるのではない‥。紀元1世紀後半のローマ帝国に生じた政治支配層の社会移動、イタリアの地方都市や属州の都市の有力者がローマの中央政界に続々参入して帝国政治に関わるようになった状況がある。‥醸成された謹厳さと保守主義が皇帝政治への批判となって現実に現れた。これが哲学者元老院議員たちの反対運動の本質である、‥。皇帝たちがこの尚古主義的で保守的な反対運動を抑え込む際、似た性格を有し運動に精神的助力をしていた「哲学」に罪が着せられたのである。」