本日のオンライン講座で、鳥居清長(1752-1815)が取り上げられ、私もどこかの図録で見たことのある「美南見十二候」(1784)のシリーズの内「四月 品川沖の汐干」と、同じく「九月 漁火」が取り上げられた。
この「漁火」は初めて目にした。窓の外には月が雲を従えながらも明るく皓皓と照っている。その下にこの月あかりに映し出された船の漁火がいくつも見えている。最初は題名に関わらず、この漁火に気がつかなかった。中景がなくて近景と遠景で構成される風景画ともいえる。細部までよく見ると、月と窓枠だけならば、奥行感の希薄な作品に見えると思う。
これまであまり気にかけてこなかった鳥居清長の作品、細部までじっくりと見ることの必要をあらためて実感した。
最新の画像[もっと見る]
- 新年を迎えて 12ヶ月前
- 謹賀新年 2年前
- 「渡辺崋山」(日曜美術館) 5年前
- 謹賀新年 5年前
- 謹賀新年 6年前
- 「ものの本質をとらえる」ということ 7年前
- 台風18号の進路が気になる 7年前
- 紅の花 8年前
- 「ゲルニカ」(宮下誠)読了 8年前
- 国立近代美術館「コレクション展」 8年前