Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「方丈記私記」(堀田善衛)を読み始める

2020年06月26日 21時13分24秒 | 読書



 本日の読書は「椿の海の記」(石牟礼道子)の第10章「椿」を読み終え、「老いのかたち」(黒井千次)からはじめの2話、「方丈記私記」(堀田善衛)の最初の章。

 「方丈記私記」はとても懐かしく思い出した。冒頭の文章は印象深く、よく記憶している。

「私が以下に語ろうとしていることは、実を言えば、われわれの古典の一つである鴨長明「方丈記」の観賞でもなく、また、解釈、でもない。それは、私の、経験なのだ。」

 1971年にこの本が出版されたのであるが、自分が当時どんなことを考え、どんな行動をしていたか、じっくりと思い出しながら読み進めたいと思う。
 20歳、自分を求めて彷徨していた自分と、今の自分。私がこの著作に最初に触れたと思われる1980年代、当時の社会状況と今の時代、そして堀田善衛が「方丈記」に接していた戦争末期の時代と執筆していた1970年の頃。
 1944年、1970年前後、1980年代末、そして2020年の今、4つの時代のわたしを行きつ戻りつしながら、読み進めるというのもなかなか醍醐味はありそうである。



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