Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

正月四日

2020年01月04日 23時28分34秒 | 俳句・短歌・詩等関連

★パン焦げる匂ひしてくる四日かな    澄田玄志郎
★一年の計の揺るぎし四日かな      岸間光女
★賀状うづたかしかのひとよりは来ず   桂 信子

 四日はいつもの年ならば仕事始めの人も多い。四日というのは正月気分を断ち切る日でもあった。
 今年は5日が日曜日、仕事始めは6日のところも多いようだ。しかし勤務時間の多様化が進み、元日からの仕事の人の割合も高くなり、一斉の仕事納め、仕事始めという人の割合は極めて少なくなったと言えそうだ。

 第1句、そうはいっても、四日からいつもの時間に起床し、いつもの時間に朝食になり、いつものとおりに出勤するという光景も絶えたわけではない。朝食がどちらかというと手軽なパン食の家庭も増えている。日常が戻ったという感慨が湧いてくる。

 第2句、たとえは元旦に決意した早寝、早起きなどもろもろの決意も、崩れてしまうのもこの日からである。わたしも決意しても4日、5日と続いたためしがないまま、今年は69歳になってしまう。元旦の決意ほど自分でも信じていない決意はないのではないか。

 第3句、賀状というのは過去の事柄や体験などを引きづって、現在やり取りしている人が確定している。健在であるはずなのだが、来なくなったことがとても気になることもある。どこか秘密めいて艶めかしい物語が匂ってくることもある。一方で高齢で「年始の挨拶は今年限りにしたい」という賀状もある。亡くなってしまったことをあらためて実感することもある。どんな想像がいいのだろうか。



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