メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

1994 US OPEN

2004-02-08 18:36:40 | テニス
WEMEN'S FAINAL グラフ×サンチェス 6-1 6-7 4-6 サンチェス
1994年のグランドスラムは、全豪グラフ、全仏サンチェス、全英マルチネス、
そして早くもテニスシーズンも終わりを告げる全米はサンチェスが初のスペイン選手として、
そして第2シードとして、女王、第1シードのグラフを見事に敗って優勝。

その手放しの喜び様は17歳で、グラフを敗って全仏初優勝を飾ったあの感動を思い起こさせた。
コートサイドの母親としっかり抱き合うシーンが印象に残る。

今年の14試合ほどのトーナメントをグラフが7、サンチェスが5と二等分。
いつのまにやら女子テニス界は、グラフの一人舞台にサンチェスが確実に実力をつけて、
その世界一の駿足を生かして、新たな女王の座を狙える位置までにのぼってきていたのには驚いた。


第1セット。スロースターターのサンチェスは、最初からフルに飛ばすグラフに6-1で取られ、
このままグラフの快勝かと思いきや、夏から痛めている背筋のせいもあってか、
サンチェスのタフさ、攻撃性、そしてどんな球も追いまくる粘りが冴え、
ラストセットは、久々グラフと互角に闘うシーンを観た気がする。


しかし、最近の女子のグランドスラムを見ていると、グラフが決勝に残ればなおさらのこと一抹の寂しさが漂う。
一体、セレスは、今、どこで、何をしているのだろうか!?
結局、昨年6月グラフにNO.1の座を譲ってから1年半、なんの音沙汰もないまま過ぎようとしている。
このグランドスラムの放送は観ているのだろうか。
グラフでさえ、勝つたびに複雑な思いがすることだろう。

グラフは25歳。
全盛期と言われてから随分経つが、最近は「若いうちに別の人生も歩いてみたい」というようなコメントをしている。
しかし、その前にもう一度、女子テニス界の舞台を二分し、全く対等か、それ以上のライバルとして闘った2人のゲームをもう一度観たい。
グラフも同じ思いだと確信する。

あの事件は、それほどセレスにショックを与え、とても複雑かつ微妙で重大な傷と精神的ダメージを与えた。
10代でトップをキープし続けることから生ずる非常に繊細な忘れてはならない問題を世界に問いかけたと言える。


MEN'S FAINAL シュティッヒ×アガシ 6-1 7-6 7-5

1994年の優勝はアガシ!!
準優勝と1回戦負けが続いて、今年は手首の手術もして、一時は選手生命も危うかったアガシが、
ついに24歳の今年、念願の祖国での初タイトルを獲得v それもなぜか“ノーシード”で!

ノーシードが優勝したのは55年ぶりとか。
デビューから天才児と謳われた割に、ファッション、その他、スター性ばかりが先行して、
なかなかタイトルまで漕ぎつけずに、彼自身も焦りが少なからずあったことだろう。

テニスプレイヤーのピークは短い。
'92のウィンブルドンをとり、'94USに輝いた時点で、
チャンピオンとして歴史上にも残るプレイヤーとして、これでやっと認められたと言える。


ハードコートに弱いシュティッヒが第4シードで、シード選手として唯一勝ちあがったという大波乱の今大会。
エドベリも、若手スウェーデン選手(彼に憧れてプロ入りしたそうな。ほんとに無名選手に弱いのよね)に敗れ、
サンプラス(CMにチョイ役で出ているのには参った。名演技!?)が、早々敗退したのが一番の番狂わせ。

そんな運もあっただろうけど、ノーシードからというので、次々とシード選手と闘わなければならなかったアガシ。
かつては世界3位だったのが、手術後、今や20位。
すごく観たかったのは、チャンとの死闘。ファイナルセットまでもつれたのを見事に敗ったそう。


いつも新しいニュースを巻き起こしてくれる彼のビッグでショッキングな大ニュースは、
黒、白、ブルーのタイトなニューウェアではなくて、噂のブルック・シールズが観戦してたこと。

日本のアナウンサーも彼女の名前を何度紹介したか知れない。
ウィンブルドンの感激シーンに比べれば、今回は本当に完璧で、好調に勝ち上がって、
自信も漂わせる、やや落ち着いた優勝シーンだった。
でも、一番驚いていたのは彼自身だったみたい。

今からアガシの大大アップと、恋の噂も満載のテニス雑誌を買うのが楽しみ。
今回は売れるぞ、全世界で。
アメリカ中が待ちに待った真のヒーロー、アガシが優勝

誰も彼が来年の同じ舞台でディフェンディングチャンピオンとして連覇するなんて予想はたてないだろう。
だから面白いんだよね、アガシってw

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