いのちのひ

数えきれない　涙のかけらが
寄せ合って出来ている
私はただ毎日感動していたいだけ



指の間からあなたには
何が見えますか


黄色い　小さな炎
それは生命（いのち）の火
ひとの生命の火です


全身をきりきり震わせて
半分幻を見ながら
生きている
それが私たちです


氷のように冷えた手を
互いに温めあいながら

足先から突きあげる電流に
叫び声をもらす


どこから来たのか分からない
誰かの青白い涙の
寄せ合いで出来ている


それが私たちです


腹の奥底に　黄色い炎を
ボンヤリ燃やしている

ある行列の中の
我がままな　いきものたちです