メランコリア

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『ラストサムライ』

2009-01-25 17:46:36 | 映画
『ラストサムライ』~The Last Samurai(2003)アメリカ・ニュージーランド・日本合作
監督:エドワード・ズウィック
出演者:トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪、ティモシー・スポール、中村七之助、小山田真 ほか
音楽:ハンス・ジマー

主演がトム・クルーズってゆうのが抵抗あったが、今作の大ヒットはひとえに渡辺謙の圧倒的存在感と重厚な演技力にある。
かつて「世界のミフネ」と賞賛された三船敏郎とも肩を並べておかしくないスケールの大きな圧巻の演技。
表情ひとつで奥深い内面、描ききれないそれまでの長い経緯までも観客に想像させ、
物語の世界に魅きつける力は見事としか言いようがない。
明治維新の頃を描いたってことで、普段はあまりメジャーハリウッド路線は避けてるんだけど、
借りてみたら・・・想像をはるかに超えて感動して泣いた。
すべてが急激に欧米化された時代。こんな最後の侍の話もきっとどこかであったのかもしれない。

storyはウィキ参照

トムの登場シーンにちょこっと出ているのはウィリアム・アザートン
まだまだ元気にこうした大作に起用されてるのが嬉しい。
ティモシー・スポールも癖のある名脇役で、個人的には『シェルタリング・スカイ』での怪演が印象的。

DVD特典はシンプルに監督によるコメンタリーのみ。製作に際しての並々ならぬ想いと工夫が伝わって、
このままだとまた150分フルに観てしまいそうだから、敢えて場面毎のポイントを押さええつつ短縮ver.で観た
まず、舞台を日本だけじゃなく、ニュージーランドなどの平原も使って、
キャストもスタッフも移動しつつ、セットを組んで撮影してたことに驚いた。
、藤など、日本文化を強調し、人工雪とは思えない雪景色などにも細やかな演出の情熱を感じる。
これまでのハリウッド映画でのサムライ、日本人像があまりに滑稽だったことを思うと、
今作で日本文化の根底にある自然を愛でる心、繊細な美に感応する心、武士道という哲学などを丁寧に描いたことは貴重。
時代劇に欠かせない戦闘シーンも鮮やかで、スピード感と迫力満点でエンタテインメントとしても充分楽しめる。

ただひとつ疑問をいうなら、勝元が言う最期のセリフは日本語だったに違いないって思ったこと。
戦場に散る桜を見て、「見事だ」と、本物の武士であるなら日本語だったはず。

冒頭にいきなり古事記の一説(イザナミとイザナギの神が剣で、日本の国土を生成した)というナレーションが入って、ここでもまた日本神話とのつながりがあったことに驚いた。
渡辺謙の出演作はまさに大作ばかり。他も気になるところ。

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