メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『戦争のつくりかた』(マガジンハウス)

2014-02-01 10:13:03 | 
『戦争のつくりかた』(マガジンハウス)
りぼん・ぷろじぇくと/文

朝の連ドラ「ごちそうさん」でも、ひたひたと忍び寄る戦争の様子が描かれている。
いろんな食べ物が配給制になり、「贅沢は敵だ!」などの標語ポスターが貼られ、市民同士が監視し合い・・・

日常生活を送る中では、小さな変化は気づきにくい。
気づいても「気のせいだ」とか「今ちょっとの間だけだ」と誤魔化して見ないフリをしてしまう。
そうして、あっという間に、もう誰も文句がつけられなくなるくらいに戦争は生活を支配してしまっている。

日本が世界に誇る「もう戦争は二度としない」という憲法9条も、すこしずつ、すこしずつ、解釈を変更していくと・・・?
子どもでも読みやすい絵本の形をとって、いつのまにか「戦争ができる国」に変えられていく様子を描いた本書は、
日常生活に忙殺されている大人にもぜひ読んでほしい1冊。

リボン・プロジェクト


【内容抜粋メモ】

国の仕組みや決まりをすこしずつ変えていけば、戦争しないと決めた国も、戦争できる国になります。


私たちの国を守るだけだった自衛隊が、武器を持ってよその国にでかけるようになります。



戦争のことは、ほんの何人かの政府の人たちで決めていい、という決まりを作ります。



「私たちの国は、戦争に参加できる」と、「憲法」を書き換えます。



政府が戦争すると決めたら、あなたは、国のために命を捨てることができます。
戦争のために死んでも、政府は褒めてくれます。国や「国際貢献」のために、いいことをしたのですから。


一番たいせつなのは、「国」になったのです。


もしあなたが「そんなのはイヤだ」と思ったら、大人たちに「大変だよ、なんとかしようよ」と言ってください。
大人は「忙しい」とか言って、こういうことになかなか気づこうとしませんから。


私たちは、未来をつくりだすことができます。戦争しない方法を選びとることも。


【この絵本ができるまで】
有事法案を読みこむ勉強会を続けてきた人たちがつながって、「成立を止めよう」というネットワークをつくりました。
はじめはサイトにウェブ絵本、次にDLして製本できるようにし、さらに冊子として自費出版しました。


【東京新聞特別報道部・田口透】
この国のもっとも大切な約束である憲法の解釈を広げるという、モザイクを積み重ねることで、
「ひとつの未来」が形作られる可能性を示しています。
立ち止まって、じっくりと考えないと見えてこない姿です。

すでに教育現場では、先取りの形で「心のノート」が「愛国心」を教えています。
治安、防犯という意味からの監視カメラの街角への設置。
イラク戦争反対のビラを配っただけで逮捕され、70日以上拘束された事件。
実は、じわりじわりと私たちの生活は息苦しくなってきています。

今の日本は、戦争、あるいは戦時に向けた準備万端が整っているようです。


日米安全保障問題を研究する大学教師の話。
「憲法9条が改正され、集団的自衛権の行使が認められたら、イラク戦争で自衛隊がどういう立場になったか考えてみてほしい。
 日米安全保障の観点からも、開戦当初から自衛隊を派遣するという、英国と同じ道を歩んでいたはずだ」

「後世からみれば、満州事変前後に大きな昭和の転回期があったと分かるが、
 当時の日本人は大いなる転回期を生きているとは分かっていなかった」


ただ、伝えたい、と力めば力むほど、相手は聞いてくれない。諦めずに、ボールを投げ続けるしかない。

会のメンバの義母は今でも防災訓練などには絶対に参加しないそうです。
「当時、日本が戦争に巻き込まれていたことに気づかなかった。戦争は突然やってきた。
 後から思うとたしかに暮らしは厳しくなっていたけれど・・・」


「戦争は戦争の顔をしていません」


【本書の本文と関連が深い法律】

p16.
戦争が起こりそうな時は、あなたの家や土地を軍隊が自由に使える、という決まりを作ります。
いろんな人が軍隊の仕事を手伝う、という決まりも。

管理する施設の範囲
自動車整備工場
造船所
港湾施設
航空機または航空機用機器を整備するための施設
自動車、船舶または航空機に給油するための施設

医療等に従事する者の範囲
医師、歯科医師または薬剤師
看護婦
建設業者
鉄道事業者
自動車運送事業者
etc...


【すでに施行されている法律や政令、審査中の法案など】
自衛隊法
自衛隊海外派遣恒久法
武力攻撃事態対処法
特定公共施設利用法
PKO協力法
テロ特措法
武力攻撃事態対処法
国民保護法
危険業務従事者叙勲制度
etc...

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『新 世界の家』(パイインターナショナル)

2014-02-01 09:03:04 | 
『新 世界の家』(パイインターナショナル)
ベルンハルト M.シュミッド/著

大好きな「家」の写真集。

 

欧米の家は、全部レストランかカフェに見えるけど、個人宅なのかな/驚
きっとお店や教会、公共の建物とかも混ぜて載せてるんだろうと思う。

 

国ごとにこうして比べてみると、国民性も見えてきて、
ここで一体どんな暮らしを営んでいるんだろうって想像する。



同じ国内でも多様でビックリするし。

 

塗装、形に手作り感満載なあったかみがある。
ザ・家!って感じの三角屋根の中は、どぅーなってるんだろ?

一様に道路がとっても広くて、
街並みにデザインやカラーの統一感があるから、安心感が伝わるんだな。
日本もそうゆうセンスを取り戻してほしい。



ちなみに、日本からの紹介されていたのは、人気の観光地「白川郷・五箇山の合掌造り集落」
まさか、海外の人たちは、「日本人サラリーマンの家はこうなのかっ!?」なんて思わないよね?w




たくさんあった中で、私が住んでみたいなと思ったのは、この家。
サイズもちょうどいいし、平屋だし、周りの森や日当たり具合も最高

でも、スーパーに買い物行きたい時とか、どうしてるんだろう・・・?w


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『可笑しな家 世界中の奇妙な家・ふしぎな家60軒』(二見書房)

2014-02-01 09:03:03 | 
『可笑しな家 世界中の奇妙な家・ふしぎな家60軒』(二見書房)
黒崎敏/編著

大好きな家の本。

【内容抜粋メモ】

大量供給を目的に没個性的なプレハブ住宅が建ち並び、地域性とは無関係の家々を生み出しつづけている。
この本に登場する「可笑しな家」を見るかぎり、家主の思いがしっかり宿る家こそが、建築の起源であることを改めて確信できる。
家主の生活哲学がデザインとして素直に表現された結果であり、その遊び心が実に痛快だ。
自然や環境の原点であるかけがえのない家は、最大の心の拠り所だ。


繭の家
“東京の歓楽街のど真ん中”ってことで、ストリートビューで調べたら、あった! 渋谷区円山町7丁目あたりだった。


中国、テンゲリ砂漠 お菓子の容器のような家


階段屋根の家。ゴダール『軽蔑』でも使われた。20世紀で最も美しい住宅と言われる。

 
岩宮殿。イエメン/屋上の家。パリ。


ミノムシの家。インドネシア。マドゥラ島。

ヤシの木の上で30年間暮らし続けて60歳代になるムハンマド・ブンカスさん。
子どもが3人、孫もいるが、一度も地面に下りてきたことがないという。
なんか似た話があったな。ライナー・チムニクの『クレーン男』だw


バンブー・マンション@パリ
400個のプランターは、自動給水システムが搭載されたハイテク壁面緑化。現代の地先園芸だ。

地先園芸:住居の庭、鉢植えなどが街路に出てきて、見る人を楽しませてくれる。


パラソルの家@ロサンゼルス
なぜかアメリカ西海岸にはチャレンジ精神旺盛な住宅が多い。建築家はライトの弟子ジョン・ロートナー。


世界一高い木造家屋@ロシア
とんがった頂上からの眺望はバツグンだが、尋常ではない揺れに恐怖を抱く宿泊者も多いとか


キュービック・ハウス@エルサレム
集合住宅。いくらデザインの奇抜さが面白いっていっても、住んでて目が回るようなのは勘弁


浮島の館@ノルウェー
こうゆう三角の屋根を「切妻屋根」ってゆーのか。可愛いけど、水が荒れた時が怖いし、家の中が湿気りそう・・・




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