メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『クリーピー 偽りの隣人』(2016)

2017-09-06 11:42:45 | 映画
原作:前川裕『クリーピー』(光文社刊)
監督:黒沢清

出演:
西島秀俊 高倉幸一
竹内結子 高倉康子

戸田昌宏 大川 講師

香川照之 西野
藤野涼子 西野澪
最所美咲 西野多恵子

川口春奈 本多早紀

笹野高史 谷本
東出昌大 野上 刑事

馬場徹 松岡 犯人
ほか

「西島秀俊さん出演作まとめ」に追加しました


私はどうしてこういうサスペンス・ホラーに惹かれるのだろうか?
思えば、小さい頃からだな
今回も、吐き気がするような話だった

犯罪心理学って言葉を最初に聞いたのは『羊たちの沈黙』かも
いろいろデータを集めて研究しても、まだまだ殺人事件が減る様子がないのはなぜだろうねえ



あらすじ(ネタバレ注意
刑事・高倉幸一は、8人も殺した連続殺人犯・松岡と話す



松岡:あなたに僕のモラルを理解してもらうのはムリでしょう

連行しようとしてまだ話したいとねばるK

K:
彼は完璧なサイコパス
彼に聞いてみたいことが山程ある

ちょっとした隙に逃げ出した松岡は、女性を人質にとり、Kが説得する



K:すべてを握った力をダメにするんじゃないかな?
結果、高倉も人質も刺され、松岡は射殺される

1年後 妻・康子と引越す(あら、わんこがいる マックスだって



刑事をやめて大学の講師になったK
お隣りに挨拶に行く2人



田中:義理みたいのが面倒で、こういう付き合いしてないんですよ と迷惑がられる

西野宅に行くが返事がない




【Kの講義】

連続殺人犯には3つのタイプがある

1.秩序型 FBIの研究が進み、検挙率も高い
2.無秩序
3.混合型 分析不可能 犯罪心理学も役に立たない

講師・大川に聞くと、講義がない時はそれぞれの研究分野を調べている
大川は、関東で起こった凶悪事件のデータを見ている



6年前の日野市の一家失踪事件は未解決でひっかかるK
本多夫妻と長男は行方不明のままだが、妹・早紀が残っている
当時中学生で「証言能力なし」と判定された

大川:
現場に行ってみます? 本物の刑事が現場検証してるところ見てみたかったんですよ

本多宅に行くと空き家
K:これ以上、介入すべきじゃない



Yが一人で西野宅に挨拶に行くと主人が出て来る
犬も好きだと言うが変な態度



Y:Nが感じ悪かった
K:犯罪者って近所では“感じのいい人”が多いから、そういう意味では安全かなw


大学に刑事時代の後輩・野上が来る
日野市事件の現場に行ったことがもう知れていて、妹・サキがひっかかるという野上



野上:彼女に会いませんか?
K:あすこは明らかに怪しい 犯罪現場特有の感触があるんだ

サキが来ていて、警察か週刊誌の記者かと怪しまれ、教授と助手だと名乗る



K:真実を知りたくありませんか?

サキは逃げるように去る
K:当時、無神経なことをいろいろ聞かれたんだろう マスコミや警察に

(すごい俯瞰 ドローンか?



マックスを放している隙にNに走っていってしまう

N:
こないだは感じ悪くて失礼しました 近所がそうだから、自分もそうなっちゃったんだな
手作りのチョコレートがすごく美味しかったです

娘ミオを紹介する(朝ドラのコだ!
妻のことを聞くと、また感じが悪くなる

Kにも声をかけるN



N:
奥さんにウチのことを根掘り葉掘り聞かれて迷惑してるんです

YにNのことを愚痴る

K:
なにかトラブルになっても警察の知り合いはいくらでもいるし
近所付き合いなんてやめとけ


YはシチューをもってN宅にまた行く(やめときゃいいのに
N:妻に会いますか? と家に入れる ミオの様子は変





N:
ご主人素晴らしい方ですね モテるでしょ
妻はうつなんです 精魂尽きました(同情作戦?


サキは失踪直前の記憶について話し始める(カウンセリングみたい



学校から帰ると母が電話で話していて脅えていた
電話の相手に支配されていた 借金相手ではないかと警察が言っていた

父は忙しくて帰りが遅かった
父の電話相手は古い友人のように話してたが、母の相手と同じではないかと今は思う

兄は当時高校生で、何度かお酒を飲んで帰ってきた
誰かに定期的に飲まされていた それも同じ人じゃないか

K:
あなたはすごいことに気づきつつある
どうしてあなたにはコンタクトしなかった?
修学旅行前に不審なことは? 直前の記憶は大切です

サキは「人の心をまるで実験材料みたいに」と怒って帰るが

K:
記憶の半分を思い出した人間は、もう半分を思い出したくなる
彼女はもう一度やって来る


Kが帰ると、Nが来ている ミオに料理を教えることになったという
料理の天才と言われて喜ぶY



N:仕事は株式関係の協会の理事をしている 今度ウチに来てください(怖すぎる香川さん!

K:変わった人だ ちょっと信用できない 勘だよ
Y:あなた変わらないのね

(夫婦のちょっとした隙間に入り込むんだな


サキ:
修学旅行に行く前、3人が話していた 「ちょうどいい」と聞こえた
誰かと会うのに 私がいないのがちょうどいいのかと思った

その人を見かけた気がする
隣りの家の庭に立っていた

すぐ調べると隣りは水田家で今は空き家


電車でNを見かけて目が合い、帰りも一緒になる
前は出版の営業で、Kの大学の事務の竹内とも年賀状のやりとりをしている(印象を良くする芝居?


水田宅に入る野上 ニオイが酷く、ハエだらけ(もう誰か死んでるな
遺体発見でマスコミ殺到 5体あり、3体は本多、2体は水田

野上:これは、はじまりですよ

マックスがいない・・・公園でNが保護していた



N:
ヤスコさんて呼んでいいですか? もっと自由になりましょう
ご主人と僕とどっちが魅力的ですか?




本多家の隣りに住んでいたのは水田本人じゃなかった

サキ:あの人お父さんじゃないです 全然知らない人です(コワイよーーーー!



まともに受けとらないK 昼間のことを話さないY 誰かと電話していてKに聞かれると
Y:いちいち言わなきゃいけないの?! と急にキレる
K:今の生活に不満があるなら言ってくれ





Y:分からないの 引っ越した環境になかなか慣れなくて
K:仕方ないよ(全部、論理的に冷静に言う役が似合ってる西島さんもちょっと怖い


マックスを散歩していて自宅になにか感じ、野上に「Nについて調べてほしい」と頼む
K:ウチと本多家の位置関係が同じなんだ



田中:お宅も気づきました? あれ(N)は鬼ですよ 人じゃありません


野上はNを訪ねる(警察って言わないほうがいいんじゃない?
中に入れてもらうと水田の顔写真と違う
え?家の中に牢獄? 野上も死んだかも

田中家が突然爆発
N家に行くとフツーにテレビを見ている

あら、笹野さん、今度は警視庁の谷本役
田中家はガス漏れが原因 焼け跡から3体の遺体が出て、野上も含まれている

K:西野だ! あいつの言ってる事は全部ウソですよ!


サキのアパートに行きNの写真を無理矢理見せる

サキ:
あなたはそれでも人間ですか? 人の心を持ってるんですか?
なにも思い出さないほうが良かった!


YとNは2人で会ってる



野上の遺体を真空パックしているサキ
Nとサキは母を監禁して、ヤク中にしている
一緒に遺体を地下に隠す

(こんなことを続けてNは楽しいのか?
 Yの変化に全然気づかないK
 こんなに簡単に壊れてしまうものかね、人間関係って

Yの腕には無数の注射の跡がある

ミオの母はKを刺そうとして殴る
ミオに銃で母を撃つよう強要(Nを撃ったほうがマシでは?
ためらうミオの代わりに母を撃ち、罪の意識をミオに植え付ける



N:全部お前のせいだ 後始末をちゃんとやりなさい
(罪悪感を押しつけるのがポイントなんだな

一人じゃ出来ないというサキに、Yも部屋に呼んで手伝わせる

N:
ミオがやっちゃったんです
でも警察呼んだら逮捕されちゃう
Yの責任ですよ もし辛くなったらいつでも打ってあげますから

ミオと一緒にラップして真空パックにする
(何の液体入れたの? 防腐剤?


警察で野上のデータを見せてくれと頼むが断られるK

家にYがいない
ミオが逃げて来る
家にNが来て、ムリに入ろうとする

K:なんでウチのカギ持ってる? もうすぐ警察が来る 現行犯だな

YがNをかばう
パトカーが来て、逆にKが捕まる


谷本はKと2人で話す

谷本:野上には相当額の借金があって、金の無心で田中家に押し入り火をつけた
K:日野市の犯人だ 水田も、野上も・・・

別室にNがいるからKと会わせようとすると、Nは帰宅した後

Yが心配でKは家に戻るがいない
谷本はNの家に入る(笹野さん丸腰じゃ危険だってば!



遺体を捨てた穴に落ちて、Nが来て注射を打つ(うう・・・
そこにKが来る(もうどんどん芋づる式



Yを連れて帰ろうとすると

Y:
もうとっくに諦めちゃってたの
引っ越したらなにかいいことあるんじゃないかと思ってたんだけど


K:
すまない 君の気持ちを全然理解出来てなかった
だからもう一度やり直そう

谷本の意識はなく、銃を持ったNが来る

N:これはYの自由意志なんです



K:
あんたは全部人にやらせるわけか
(Yに)その男は何もしない こっちに来てくれたら全力で君を守る
たまにいるんだよ 反社会性人格障害 サイコパス 可哀相に
でももう騙されない 家族同士に殺させて、お前自身は虫も殺せない

YはKに注射を打つ(一種の洗脳?
サキも普通に帰ってくる

N:引越しだ また家族が増えたぞ



手錠につながれたKとともにクルマで移動

(マックスも連れていくんだ
 得意の犯罪心理学はどうした?
 女性や子どもは力づくで言いくるめても、大の男をずっと監禁はムリでしょ

見晴らしのいい所に来て、同じ位置関係の家を探す(頭はいいのかも



N:
ミオは娘で、Kはいとこ夫婦ってことにしよう 僕ら4人もう家族なんだし

「やっぱり邪魔かな」とマックスに銃を向けるが
Kの手錠を外してやらせようとする

K:これがあんたの落とし穴だ

Nを撃つと「バカだこいつ」と大笑いし、マックスと一緒に自由になるミオ

死んでも笑ってるN

彼にとっては、生きてても、死んでもどっちでもよかったのでは?
ずっと逃げ続けるのもしんどいだろうに



コメント

日本の食卓から魚が消える?@週刊ニュース深読み

2017-09-06 11:41:45 | テレビ・動画配信
日本の食卓から魚が消える?@週刊ニュース深読み

専門家:
勝川 俊雄さん(東京海洋大学 准教授)
野本 良平さん(水産販売会社 社長)
合瀬 宏毅 (NHK 解説委員)

ゲスト:
向井 慧さん(お笑い芸人)
松本 明子さん(タレント)

グラフィックレコーダー:山田 夏子さん


何気なく見ていたら、「日本人の魚離れ」とかじゃなく、あらゆる問題が見えてきた

何か問題があると、すぐに中国、韓国やらを攻撃する人たちがいるけれども
まさに「無知」と「差別」だと気づかされる

魚大好きな日本には、昔から乱獲の技法の「伝統」があり、
その上、人害による「地球温暖化」も重なり
海から魚が消えているという話なんだ

これは魚だけじゃない すべてに言える
どうして100円でハンバーガーが食べられて、100円でコーヒーが飲めて
数百円で牛丼が食べられるのか?

どこかで、だれかが、苦しんでいる上での「便利さ」「安さ」を求めすぎている消費者の意識を変える必要がある
今、変えなければ、この世から魚が消えてからじゃ遅すぎる、という話

♪サカナを食べると~ 頭が良くなる~ って歌ってる場合じゃないな
(一時期、この歌がどのスーパーでも大音量でエンドレスに流れていて音害だった


【内容抜粋メモ】

日本近海で獲れる魚介類は約3900種 これは他国よりはるかに多い



日本は、本来これだけ豊かな海に囲まれていたが・・・


日本人の好きな魚が店から消えている~獲れなくなった理由はさまざま

日本人の好きな魚




「市場から消えている魚・その原因」

スルメイカ:自然環境の変化で記録的に獲れなくなっている

マグロ:乱獲による枯渇

サンマ:
中国、台湾などが巨大漁船で、日本の領海の周りで大量に乱獲している
昔は、ちょうど脂の乗った時期に領海に来て獲っていたが、その前に獲られてしまう



しかしそれは、昔は日本がかつてやっていたこと
「公海」では、どの国でも自由に獲っていいというルールがあるせい

サンマはあたたかい海水が苦手
地球温暖化で海水温が上がったせいで、日本の領海に来る前に南下してしまう

カツオ:フィリピンが獲っている

ホッケ:
身近なホッケは北海道産だったが減っているため
今は「シマホッケ」 これはアラスカ産の別の魚

その他、タコ、エビ、サケ、サバも獲れなくなり、
獲れても店に出せないものなどは、「ペットフード」に回っている



●公海自由の原則

「排他的経済水域」は、昔、日本が乱獲していたことによって作られたルールだった/驚



日本漁船が網で一気に獲るやり方で、世界中の海に獲りに行き
獲れるだけ獲ってしまうため、世界でルールを作ることになったいきさつがある


スーパーなどの品揃え&価格、消費者のニーズはそのまま



「魚離れしているわけではない」

魚は、直接買う刺身や寿司などだけではなく、
コンビニのおにぎりの具、回転寿司などの外食産業での消費はむしろ増えている

その他、汁ものの中のかつお出汁や、さまざまな使われ方をしている

私たちは、海の環境、漁業関係者の涙ぐましい努力に気づいていないだけ

実際は「流通業者」「漁業関係者」の人件費を減らしたりして
大型スーパーなどの品揃え&価格を保っているギリギリの状況
廃業した漁師も多い

回転寿司では
・イクラの軍艦巻きにきゅうりをさしたりして誤魔化すなど
・刺身をこれまでより少しずつ薄く切って出したりしている

(私もたまに利用するけど、回転寿司屋も増えすぎたのでは?


「日本は他国に比べて物価が安い」(そーなの/驚
なんでも安く買えて、手軽に食べられる時代ではもうない
牛丼が数百円で食べられるのは日本だけ


世界の魚介類消費量は増えている



・ほかの国々も魚の美味しさを求めはじめた

冷凍技術の発達などにより、内陸の国も魚を自由に食べられるようになった


「買い負け」
他国で獲った魚を買い付けて輸入しているが、値上がりして小さいものしか買えない
これまでは、日本が圧倒的有利に買い付けていたが、バブル崩壊後、買い負けるようになった


築地市場の入荷量は半減 魚はなぜ減った?



「日本の領海内でも減っている」

戦後の食糧難の時代、日本漁船は世界中の海で獲りまくった
それだけ高い技術も持っていた

日本近海の魚も同様に乱獲したため、ほとんどいなくなった


世界の漁獲量




「海から魚が減っている」

科学的データが少なく、海中の様子はよく分からない
スーパーなどでは、相変わらず魚は並んでいるから、消費者には実感として魚が減っている感覚がない


<メール>

男性:中国が乱獲をしているせいでは?
専門家:それもあるが、中国はむしろ養殖が多い



●世界で行われている「サンマ会議」



これまでの実績に応じて配分している
しかも、この数字を提案しているのは日本のため、日本の配分が圧倒的に多い

これからたくさん獲ろうとしている中国に対して規制をかけていて
「これまで日本は世界中で乱獲してきたのにズルイ」と批判されている


消費者意識を変える




<視聴者の声>








<プレゼン2:世界とズレてる 日本の資源管理~海のエコラベル「MSC」>




海のエコラベル「MSC」とは?
オリンピック委員会も推奨している



・小さい魚まで獲っていないか?

・一緒に網にかかったカメなどを捨ててしまってはいないか? などなど



「エコラベル」を取得するには、1000~2000万円もかかると言われるが
消費者意識が高いため、それだけ払っても「エコラベル」の必要性を感じている



「エコラベル」の存在すら知られていない状況
消費者意識が低いため、高いお金を払っても「エコラベル」を取得する意味がない


専門家:
これまで「持続性」を考えてこなかった
まず、海から魚が減っているという現状に気づくこと

例えば「ウナギ」
獲れるだけ獲って「乱獲」と同時に「乱食」してきた
今後、子ども、孫にウナギの食文化を伝えられない状況にある


●攻めの漁業から、守る漁業へ~中間業者の淘汰など



流通の形は何十年も変わっていない

これからは、獲った魚をスマホなどで直接、消費者が買って、家に届く時代が来るかもしれない
漁業の機械化が進み、自動で獲れる時代が来て、漁師もいらない時代がくるかもしれない


<FAX・メール>

「自然の成り行きでは?」

「魚が食べられなくなっても別に困らない」

(若い世代は他にいろんな食べ物があるから、魚に興味がないのかも
 でも、さまざまな動物が猛スピードで世界からいなくなっていることはたしか

「4~5年獲らなければ漁獲量が戻ると聞いたことがある」




<佐渡市の例>



専門家:
福島では、東日本大震災の影響で数年間、漁業を停止せざるを得ない時期があったが
そのために、今では魚は数倍に増えている

漁業をしばらくの間休めば、漁獲量は戻る
日本はもともと豊かな海 それを失ってからでは遅い


今まではシーズンが始まると「よーいドン」で獲れるだけ獲っていたため、安く売れたが
これからは、一番値段が高い時期に獲るという仕組みに変えるなど
消費者も、いつまでも「いつでも、安く、手軽に食べられる」という意識を変えることが求められる

実際、ノルウェーなどの領海を守った国は漁業が成長している


●日本は「漁獲規制」がほとんどない(7魚種ほど)

サンマは去年、11万トン獲れたが、規制の上限は28トンで意味がない



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