メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

1990 JAPAN OPEN TENNIS(記事のみ

2004-01-13 18:52:38 | テニス
 

 

 

 

 


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1990 WIMBLEDON

2004-01-12 18:13:55 | テニス
今年のウィンブルドンは、テニスファンにとっては最高のカードばかりが揃った。
日本勢は相変わらず早々と散ったが、「今回はとにかく芝のコートに慣れることだ」と話したセレスもベスト8まで残った。

 

 

しかし、絶好調のガリソンの予想だにしない完璧な勝ち上がりに、セレスだけでなく、
間違いなく優勝候補だったグラフまでもが敗れるという、まさに大金星があった。



一方、全仏を欠場してレンドルと同じくウィンブルドンに全てを賭けていたナブラチロワもほとんど危なげなく勝ち進んできた。
その中にはサバティーニとの一戦もあった。

最近、不調続きだったサバティーニだが、今回は観ていて気持ちのいい試合だった。
サーヴ&ネットをふんだんに取り入れて、アンラッキーなポイントからズルズルと流されることもなく、
目標めがけて直進するナブラチロワには到底かなわなかったにせよ、
ナブラチロワは彼女に対して「これから先、もっと伸びていく選手だ」と言ったように、
また私たちファンに期待を持たせてくれた。

彼女とは正反対に、グラフにしてみれば悪条件が重なり、時に可哀想なほど調子を出し切ることが出来なかった。
全仏でセレスに敗れ、風邪がグズグズと長引き、そこにもってきて父親のゴシップ
さらに「最近、フォアハンドを打つのも辛い。26歳頃にはリタイアの時期が来るかもしれない」などと、ひどく弱気なことを言っている。


女子シングルス決勝 ジーナ・ガリソン×マルチナ・ナブラチロワ は、ナブラチロワ優勝

ガリソンはこのナブラチロワ戦で急にナーヴァスになり、今までの好調なボレーの数々は
どこかへ消し飛んでしまったように本調子を出せなかった。

一方、ナブラチロワは、さすがの貫禄で、落ち着いた、かつエンジョイしたプレーを終始貫いたのが勝敗を決めた。
彼女の優勝は、ゆっくりと、そして限りなく、静かに決定した。
若いプレイヤーらとの世代交代で、ここ2~3年入れ替わり立ち代りしていたけれども、
彼女の素晴らしい執念によって、なんと9度目の優勝というベテランの極致を見せてくれた。

 

マルチナは、若手選手に敗れた時、一度ひどいスランプに陥って、辞めようと思ったそうだ。
その時、ウィンブルドン10回優勝経験を持つキング夫人に

「あなたは勝ち過ぎた。10日ばかりテニスのことなど全部忘れてヴァカンスを楽しんだらどう?」

と勧められ、電話にも出ずに楽しく過ごしたのが良かった、と話している。

一方、ガリソンは先日、結婚したばかりで、決勝戦にも夫が観戦しに来ていた。
しかし惜しくも敗れたガリソン、そして執念を貫き通したマルチナにも、最後は温かい拍手を送っていた。

ウィンブルドンの観客も皆やっと、ここに来てひと息つけたという、一種の安心感を持ったはず。
ゆるやかに続く、1万人を超える観客の拍手は、決して熱狂的なものではなく、
ナブラチロワの全身を賭けた努力と、その精神力に対して敬意を表す拍手だった。

マルチナは早速、コーチや、いろいろアドバイスしてくれたキング夫人のところへ
客席を軽やかに飛び越えて、顔中を涙で濡らしながら喜びを分かち合った。

今年33歳。
レンドルは、あまりにもウィンブルドンタイトルを取ろうと力んだために、
また今年も準決勝でエドベリに敗れ去らなければならなかったが、
マルチナは、見事に最後の最後まで戦い抜き、そして金のプレートを掲げて
観客の温かい拍手の中で勝利の笑顔を見せた。

芝のグリーン、カバーもグリーンで統一され、ボールボーイたちのユニフォームもグリーン。
それがまるで補色のようにコートに映っていた。

ファイナルに近づく頃には、芝はずいぶん剥がれて土がのぞきはじめるが、
ちょうどボールボーイが構えているあたりも土がのぞいているのが印象的だった。


**********************

男子のほうも面白いカードばかりがズラズラと続いたのは、
やはりシード上位選手が順当に勝ちあがってきたせいだろう。
全仏の多彩な顔ぶれがどこへ行ったのやら。

マッケンローが1回戦で敗退し、ジャニ系のマスクを持つゴラン・イワニセビッチ18歳
代わりにのし上がってきたほかは、レギュラーメンバが勢ぞろいだった。

とくに興味深いカードは、テレビでは放送されなかったがエドバーグ×マイケル・チャン
またかよ、のこの顔合わせ。

しかし、全仏で1回戦負けしたエドバーグ、ベッカーは、すっかり心を入れ替えて臨んできたため、
チャンの得意の粘りも効かなかったらしい。

セミファイナルは両試合ともいい顔合わせだった。
ベッカーはよりによって1回戦敗退時の相手イワニセビッチ。
「芝のコートであいつとは顔を合わせたくない」と言っていたのも空しく、再度の勝負となった。

この2人はなんだかタイプが似ている。
2人ともブンブンサーヴを得意とし、イワニセビッチは、なんと70回近く、ベッカーも40回くらい
ノータッチエースを取るという偉業を成し遂げたし、2人とも芝の上でよく転び、よく暴れる。

それから、交互によく大声を出すし、まるでガキ大将の兄弟のようだった。
セットは長引いたが、今回はベッカーが決勝に進出する。


もう1つは、レンドル×エドバーグ
芝で練習を積み上げて、ここまで全くシード選手と当たらずに済んでいたレンドルは、
なんとあまり本調子でないままにエドバーグに完敗してしまった。

彼の大きな武器であるファーストサーヴの確率が低く、それに続くボレーミスも続いた。
とても印象深かったのは、関係者席に座っていたレンドル夫人と、エドバーグのガールフレンドの表情が対照的だったこと。

レンドルが追い込まれれば、追い込まれるほど、奥さんは本当に落ち着いた菩薩の如き無表情だったが、
正反対にエドバーグのGFは「しめた!」としたり顔そのものだった。

レンドルは「妻は世界中でもっとも大切な存在だ」とコメントしている。
先日、女の子の赤ちゃんも産まれたし、精神的に安定している今、
ぜひ来年もコンディションを調整して、ウィンブルドン初制覇を何度でも貪欲にチャレンジして欲しい。


 



そして、決勝は昨年と同じボリス・ベッカー×ステファン・エドベリの対戦となった。


男子決勝 ボリス・ベッカー×ステファン・エドベリ
エドバーグは最初の2セットを驚くべき落ち着きで取った。
ベッカーのサーヴをうまく抑えて足元へ落とし、彼のハーフボレーの甘いところをファーストボレーで決める作戦はかなり有効で、
それであのブンブンサーヴにもプレッシャーがかかり、多くの凡ミスを招いた。

しかし、第3セットからは、さすがにベッカーのサーヴにも拍車がかかり、
今度はエドバーグの調子が少し崩れはじめた。
しかし、こうして2セットずつ互いに取って、ファイナルセットを見るかぎり、2人の実力の差は本当にわずかだ。

相変わらず滑ったり、叫んだりしていたボリスに比べて、エドバーグは終始静かなプレーを保った。
つまりは精神の安定を保っていたことが勝敗を決めたのだろう。

第5セットは4-4でエドバーグがブレイクしてからは5-4でのエドバーグのサービスだったので、
1ポイント1ポイント凄い緊張の中でも、確実にチャンピオンへの手ごたえを感じ取っていた。
ポイントを決めるごとにエドバーグは天を仰いでガッツポーズをした。

最後はベッカーのレシーヴミスで、エドバーグの優勝はナブラチロワの時と同じく静かに決定した。
確かに他の選手と違って、エドバーグの優勝は、ともすれば忘れてしまいそうになるほど地味で穏やかなものだ。

しかし、準決勝でレンドルに勝った時でさえ、あまり笑顔を見せず、この2週間ずっと厳しい中で集中力を持続させてきた。
それがスッとほどけて、ファイナルを決めた後の表情にはなんとも言えないものがあった。



実に2年ぶりの優勝。ベッカーは空を見つめていた。
たくさんの選手がそれぞれ「ここぞ」と臨んで戦ったウィンブルドン'90は、
イギリスの暖かい陽射しを浴びて、その疲れを癒やすために、また来年まで静かな休養に入る。

MEN'S SINGLE:ステファン・エドバーグ(23歳)
WEMEN'S SINGLE:マルチナ・ナブラチロワ(33歳)


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1990 French Open

2004-01-11 18:01:22 | テニス
 

なんと、なんとエドベリも、ベッカーも1回戦で敗退。
4大大会で第1、2シードが1回戦で姿を消すのは初めて、と突然ファンをビックリさせて始まった。

女子はサバティーニが、またもや期待を見事に裏切ってくれたのと裏腹に、
モニカ・セレシュは期待以上のものを私たちに与えてくれた。

そんな中で、目が向けられたのは第3シードのアガシ×ディフェンディングチャンピオンという肩書きを初めてもったチャンの一戦。
チャンはヘアスタイルを少し変えて、すっかりカッコ良くなって、エジプト壁画の鷹のような目は鋭いものがあったが、
アガシを前にして、目を見張るようなショットもなく、見どころもないままに敗れ去った。

18、19歳の新鋭が次々とのし上がってきて、今年は残りの3つの大会も目が離せなくなった。

その中で唯一頑張ったのは、30歳のヤボったいおじさん(失礼アンドレス・ゴメス

体が大きいから、普通、手の届かないボールも見事に拾って、
サーヴはベッカーを思わせるブンブンサーヴ。
せっかく人気を一手に引き受けていたアガシも踏ん張って、踏ん張ったが、
結局、マッチポイントでは粘れず、優勝カップをもぎとられた。



女子で人気を集めたのは、14歳でベスト4まで、それも4大大会初出場で飛び込んできたアメリカの期待の星、カプリアティだった。
モニカ・セレシュ16歳×カプリアティ14歳の試合は、記録に残るカードだった。
しかしセレスにはまだ力が及ばず、エバートも期待していたが敗退。

決勝は、第1シードのグラフ×第2シードのセレスというカードになった。

セレスは1打1打に全力を込めて、まるで爆弾のように炸裂した。
「頭の中をカラッポにしてグラフの球を拾いまくる」というコメントの通り、
拾うどころか、彼女の両手打ちのショットは、威力があるだけでなく、とても安定していて、
ストロークの打ち合いでは完全にグラフを押していた。

相変わらずの絶叫を発しながら、あの細く華奢な体つきで1人のプレイヤーとして、頼もしささえ感じた優勝だった。



その後のコメントで「皆に本当にお礼を言いたい」と言っている通り、
彼女の精神力の強さを支えているものの1つに観客の応援も大きい。

カプリアティに対しては、こうも言っていた。
「カプリアティ、ああ記者会見の時に、私より人気のあるコね」

昨年、彗星のごとく現れて、テニス記事の一面を華々しく飾ったことを思い出してのひと言だろう。
しかし、この優勝で可能性を十分に証明した彼女は、これからおおいに女王グラフを脅かす存在として
記事を彩ることは間違いない。


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1990 JAPAN OPEN TENNIS

2004-01-10 14:51:12 | テニス
今年は、エドベリが見事クリックスティンに勝利して、優勝3度目となった。
unbelievableなのは、クリックスティンに敗北したレンドルだ。

全仏ではエドベリが腹筋を傷めて無念の決勝戦棄権をしてから、
今度こそ、この夢のカード、エドベリ×レンドル戦が拝めることと当然期待も大きかったのに。
ミスジャッジで頭に血がのぼったか、集中力が欠け、レンドルは準決勝で姿を消すことになってしまった

完璧であればあるほど、どこかもろい部分が隠れているのかもしれない。
今回の大会自体、グレードアップしたせいか、チャンをはじめ、世界ランクの高い選手が続々と来日した。

エドベリの優勝インタビューでは、
「私は日本が大好きだ。雰囲気がにぎやかでこそないが好きなんだ」とのこと。

嫌われるよりいいかもしれないけど、ファンづくりには、どの国も「好きだ」と言っておくほうが無難だよね
インタビューの他にも写真撮影が延々と続いて、はにかんだ笑顔を見せていた。

テニス雑誌もこぞってエドベリのピンナップを載せたがるが、
ある雑誌では、昔ジュニア5人撮った中に、偶然、彼が映っていたものがあったと取り上げていた。
少年の表情というより、野心みなぎる挑戦者のような顔だったな。





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1990 Australian Open

2004-01-09 14:29:23 | テニス
全豪オープンが終了した。女子はグラフ、男子はレンドルが優勝。
サバティーニが試合途中、ひどい捻挫で棄権、伊達がシュライバーを敗って、
スコバには負けたけど、日本選手初のベスト16入りを果たした。

準決勝でスコバが予想以上にグラフを攻めて、一時はまさか、まさかの声もあったが、
そこは第1シードのグラフ、本当に強い選手っていうのは、どんなピンチにも対処出来て、
なんだかんだいっても、いつうのまにか勝っちゃうものなのよね。

メアリー・ジョー・フェルナンデスが初めて決勝進出。
この妙に粘着気質の、18歳とは思えぬ少女は、あまり敵ではなかった。
グラフの優勝は分かりきってるくらい当たり前になってたけど、問題は男子シングルス!


なあんと、やってくれますマッケンローが3回の注意で、4大大会で初の退場を食らったのだ。
いやあ、4回戦まで来て、女性のミスジャッジがやたらあったのが運の尽き、
もっと勝ち進む実力は当然持っていたのに、そんな星の巡り合わせだったってことかしらね。

それから、こんなこともあるのかと驚いたのが、優勝候補のベッカーが調子が悪かったのか、
ビランデルが絶好調だったのか、準々決勝で消えちゃったのよね。

そこで準決勝に残ったのはエドバーグ×ビランデル、レンドル×ノア
これからテレビ放送だったのにも関わらず、深夜の3時、4時をやっと1時間ちょっとばかり借りてきて、
思いっきりカットしまくったゲームと、変な進行役の2人組を使ってのOA。

今回の朝日新聞では、他に目新しい記事がなかったのか、テニス記事を比較的大きく載せていたけど、
スポーツとしてちょっと見くびられてるんじゃないかと思う


ところでビランデルは、うって変わって大不調に変身して、エドバーグが決勝進出。
一方、ノアもあまりよくなく、レンドルが上がって、素晴らしい決勝戦となったわけなんだけど・・・。

決勝戦 エドバーグ×レンドル

レンドルがよくあるダブルフォルトをまた連発して、決して調子はよくなかったんだけど、
そこはタイブレイクの王者、第2セット目のタイブレイクを見事ものにして、
第3セットもなんとかペースを取り戻せるかな、と感じた頃、エドバーグの様子がなんか変?!

彼は背中の次は、腹筋を傷めていたそうで、そんなこととは露知らず、
不調さなどこれっぽっちも表に出さなかったところなど、プロフェッショナル根性持ってるよね。
決勝の第3セット目にしてとうとう苦々しい棄権。

レンドルも優勝者コメントの中で「あまり後味のいい勝ち方じゃなかった」と言っていた。
でも勝ったことには変わりなし。

昨年は全豪しか取れなかった第1シードの座も危ぶまれていたこともあるし、
グランドスラムを8つも取った昔を思い出して、完璧なプレーと、
あの目が覚めるショットの数々なんかまだ衰えてなんかいないぞ、
レンドル健在というところをバシッとファンに見せてほしい。

***********

以前、エドバーグが「女子優勝賞金を男子と差をつけるべきだ」なんてゆって、
こわーい(けど大好きな)ナブラチロワさんを怒らしたことがあって
意外にお固い性格だなと思ったけど、あんなにロボットのように強いグラフでさえ、
男子の世界ランキング200位や、300位の選手に及ばない力の差があるらしいなんてビックリ。

じゃあ、幼なじみのベッカーとグラフなんか、もし対決させたもんなら・・・
エドバーグの意見もまんざらきつすぎるわけじゃないわけだ。


20歳やそこらで年間何十億円も稼いでしまうトップテニスプレーヤーたち。
幼少の頃から生活のほとんどを賭けて練習するだけの見返りはあるものだね。

これがまずグランドスラムの第一歩となるわけだけど、ベッカーが予想した通り、
「グラフのグランドスラムには大いに期待が持てるし、彼女はきっとやれると思うけど、僕にはあまり期待出来ないな」
うん、確かに


また暖かくなるにつれて、今年もテニスシーズン'90の幕開けとなる。
テニスファンは目張りを入れて、今年も各選手の鮮やかなプレーを手に汗握って観戦しようと
再び決心を新たにした次第であります。

追。
手に汗握る試合にするには、やはりレンドル、エドバーグ、チャン、ベッカー、マッケンロー、
サバティーニ、ナブラチロワ、モニカ、グラフの面々が揃わないことには、ドラマは始まらない。

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1989 NECフェデレーションカップ@有明コロシアム

2004-01-08 21:00:52 | テニス


夏休み中に当選したハガキで、友だちと一緒に朝6時起き、朝食も昼食もガマンして頑張った(何を?
JR品川下車→臨時バス「有明テニスの森行き」で25分ほど

宮城ナナの試合、センターコートで観たのは、結局これだけ。
1階と2階との入り口が別々で迷いに迷った

NO.1コートでのナブラチロワの試合では、席があふれんばかりで入れず、
下の網や、シートの間からつま先を立てて観た。選手も驚いていた

グラフとフィンランドの選手の試合は、2度も雨のために中止になり
結局、2時間近く待った割に、1回戦だけあって、
1時間もしないうちに6-0、6-2でグラフが勝った。あっけなかった。

エバートは試合が終わったばかり。
勝ったらしく、その後、ガリソンともう1人を相手に様々な練習をしていた。
白い長袖、長ズボンのジャージ姿、テレビで観るよりずっとガッシリした体型で、皆溜め息交じりに見ていた

午後4時頃、後ろ髪を引かれる思いでテニスの森をあとにした。
茅ヶ崎のデニーズで焼肉丼を食べてから帰った。

男子の試合は、10/17~22にあるのだが、そっちのほうもぜひ観たいなあ!

  


1989/10/6OA「ニュースステーション」よりナブラチロワとエバートのインタビュー断片

エ「日本にアメリカからはるばる来ても、ここで試合をするのが好きです」

Q:ナブラチロワがエバートの名付け親になるのか?
エ「私は妊娠していないわよ。そのつもりはまだないの。もうちょっと待ってね」
「名付け親にはならないけど、乳母車をガラガラと引くのよ」

Q:2人でライバルでもあり、親友ですよね?
ナ「もうエバートとプレーすることもないし、彼女は私のプレーのどこが嫌か、欠点を教えてくれてアドバイスしてくれると思うわ」

Q:NECフェデレーションカップの出場はこれが最後?
エ「私とナブラチロワは、ずっとトップをキープしてきたけど、今は若い人たちがトッププレイヤーになり得るわ」


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1989 French Open

2004-01-07 23:55:55 | テニス
フレンチオープンは、ガビィが突然消えた中でも、それなりの見応えがあった。

すべての話題をかっさらったモニカ・セレシュ
「グラフ危うし!」とアナウンサーがどれほど叫んだか。
髪をピンと編んだ15歳という年齢でグラフを十分に脅かした。

1球1球、たまに悲鳴さえあげて、重いボールを打ち返し、最後までもつかと疑いたくなるほど全力を出していた。
結果はグラフの勝利。

そのグラフは、17歳のサンチェスに、体調不良で敗れる。
途中、突然コートを抜けて、2~3分ほど戻ってこなかった場面があった。

ウィンブルドンでは、再びこの2人が顔を合わせるがあっけなくグラフが勝った。
シード選手が、やはりなんといっても残ってくる大会だから。

男子シングルも、レンドルが全然知らない韓国系アメリカ人、マイケル・チャンに敗れて波乱で始まった。

エドベリは次第に疲れが見え始め、恋人が観戦しているにも関わらず、ついに力が尽きる。
チャンは家族総出で、お兄ちゃんまで観客席にいた。

全仏は毎年、波乱が必ず起こる大会らしいから、果して優勝したのは、17歳のチャンだった。



ナブラチロワとエバートは全仏を休み、マッケンローも皆ウィンブルドンに賭ける。


【ブログ内関連記事】
錦織圭くんのこれまでの歩み


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1989 東レパンパシフィックオープンテニス@青学記念館

2004-01-07 20:48:59 | テニス
東レパンパシフィックオープンが2月4、5日の2日間に渡って行われた。

なんといっても決勝戦のナブラチロワ×マクニールの試合は今まで観た中で1番といっていい最高に内容の詰まったものだった。
フォアハンドの弱いマクニールのフォアをついてナブラチロワは攻め、
左利きのナブラチロワにバックへのサーヴを入れるマクニール。
ベテラン相手に互角に張り合った。

マクニールは25歳の黒人選手、サバティーニ、クリス・エバート・ロイドを敗って、
親友ジーナ・ガリソンと苦戦の後の試合。

「2人は過去5戦して、いずれもナブラチロワが勝利をおさめています。しかし今大会のマクニールは最高潮ですからねえ」

ナブラチロワは、今年33歳。17歳の若い実力派の選手を敗って、決勝戦に来た。


第1セットはマクニール。
第2セットは軽くナブラチロワが返して、
第3セットも第1セット同様タイまで持ち込んだ。

信じられない、人間技とは思えない反射神経の鋭いこと!

「技術は、もうここまでくると全く同等ですよね。あとは精神力でしょう。しかし・・・はぁ・・・」

手に汗びっしょりかいて、身を乗り出して、目を見張った

お互いミスしてもリカバリーが素早い!

「強いというのは、回復力の速さ。リターンバックの要素も十分ですねえ」

タイブレイクも5-5、5-6ときて「神さま、どうかナブラチロワが勝ちますように!」と何度もつぶやいた
そしてついに勝利はナブラチロワの手に


本人のコメント

「力としては同等です。ラストで少し私に運があっただけ。
 取れるべきボールが取れず苦しかった。
 もし、あの時取れなかったら、今夜の夢にも出てきますよw 神の恵みです」

「最近はマルチナも努めてジョークを言うようになりました。
 以前は、練習している時でも近寄りがたいイメージが強かったんですけれども」

「マルチナは、自分でデザインしたユニフォームを着ていますね」
「ピンクですね」
「ええ、ピンクです。本人も一応は女らしくしようと努めているのでしょうか」(ヒドイ・・・

2日目はジーンズ風なスコートだった。
彼女は尊敬に値する選手。



「彼女は意外と場面、場面で表情に表すプレイヤーですね」
「ええ、とても繊細な方だと思うんですよ」

今回も両手を上げたり、ラケットを投げたり、相手のサーヴィスエースが「フォルト」とコールされ、
「エースだった」ラインをよく見て下さいというジェスチャーを見せる場面もあった。

スキッと決まればガッツポーズをする。イラつくとブツブツつぶやく。
ひどいミスで悲鳴を上げた時は正直驚いた

サバティーニも、グラフも、マクニールも全くと言っていいほど表情に出さない。気分が乱れるから。
ラケットのガットを見つめて神経を集中させる。

クリス・エバート・ロイドは表情に出るタイプ。私はクリスの大ファン。彼女のプレーが大好きだ
仕草も、容姿も、女性としてステキ。
まだまだナブラチロワと戦ってほしい。それを観たいし、同等の技術がある。
風邪などでなかなかメインから外れているのが寂しい。

小学校の時にクリスに憧れてテニスを始め、中学でもテニス部を続けた。
結婚後も、ベテラン選手として、天才ナブラチロワと何度も何度も対戦してほしい。



天才といってもナブラチロワは練習の鬼だそう。

「コーチは、彼女を世界一、練習するプレイヤーだと言って褒めてましたよ」

「レンドルと同じく作り上げられた体ですね、本当。
 あれだけの体を維持しているだけでも全く素晴らしいことだと思いますよ」



コートは東レ開発の人工芝。
走るにも、サーヴトスを上げる前に、ボールを叩く時も妙な音がする。

そのコートに立って、「エバートはガッカリし、ナブラチロワは思わずニタッと笑った」という。
どの外国人選手も、日本の大会だという意識はなさそうだ。

トッププレイヤーの人間離れしたボールのスピードに目がついていけない。
オンラインの争いにコールを間違えたり、審判の慣れない英語も気になった。
ボールガールのボールを渡すタイミングも遅い。
インタビューで、せっかくナブラチロワの心境を知りたくても、通訳を通して伝わってこない。

でも、いいと思ったのは、1位、2位の上がる段が同じ高さだったこと。
他ではどうか知らないが、勝敗はついても、実力は同じ。
2人の立つ台が平等だったことが新鮮で、とても心地良かった。

「グラフとサバティーニの時代」という意見には反対。
私は今でもナブラチロワの全盛と信じている。
まだ世代交代の時期じゃない。

トップにはいつでもナブラチロワとエバートがいる。
素晴らしい試合をファンに提供してくれる。

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1989 US OPEN

2004-01-06 17:20:16 | テニス
彼らの季節が終わった。
そして、選手とファンには長い夜がめぐってこようとする。

ある者は歓喜を、ある者は苦悩を、それぞれのバッグに詰めて、ゆっくりと別の土地へ歩いてゆく。
彼らの華やかな舞台は今日ここで終わった。
彼らの夏もまた、こうして終わってゆくんだ。


  

マッケンローが去り、ビランデルも、エドベリも去り、コナーズも、アガシも消えて、
今日、NYで午後4時頃から始まったベッカー×レンドル戦
年間20億円ほども稼ぐ彼らが、賞金をよそに、獣のような眼で1つのボールを追って、ライン内を駆け回る決勝戦。


 

 

女子は、エバートが去り、セレシュも、サンチェスも、そしてサバティーニが去り、ガリソンが静かに消えていった。
「次はチャレンジャーとして立つんだ」と自分に言い聞かせて上がったあの華々しいセンターコートで、
ナブラチロワ×スティフィ・グラフの同格の戦い。


1989 US OPENは、スティフィ・グラフ、ボリス・ベッカー、またこの2人がチャンピオンの座をさらっていった。

こうなることを私たちはどんなに恐れただろう。
新聞の連中は、ウィンブルドンに続き、また幼なじみ同士がともに優勝とでも得意気に書くだろうし、
スポーツニュースキャスターらは、あれほどショック、喜び、緊迫、苦悩に満ちたゲームを
ただ「白熱した試合でした」とひと言のねぎらいで形容してしまうだろう。


運という天秤から不意に落とされた数々の屈強なプレイヤーたち。
また、私たちも、長い夜の中で、苦しみもがいて、日々のわずかな筋を求めて迷わなければならない。

勝利の女神は誰にでも微笑むわけではない。
トップに上り詰める人間はただ一人。

いつも私は思う。
これほど、耐え難く、息も詰まるような、緊張と、苦悩に感覚を揺さぶられるのは、テニストーナメントでしかない。

同い年の選手が、異国で、大勢のアウェイの眼にさらされて、
固いコートの上で、1対1の対決を何時間も強いられる。
そして、また抱えきれないほどの苦悩や悔いを1つのバッグに詰めなければならない。



テニスファンを馬鹿にしたようなこの記事の小ささ!
とても全米の優勝者を載せたとは思えない。
それほど、日本では野球が中心を占めているんだ。


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(なんだか敗北者に想い入れたっぷりだね


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1989 アメリヤ・アイランド 女子決勝 グラフ×サバティーニ

2004-01-05 17:20:16 | テニス
7/1、7/8の2日間に見事に真っ二つに分けて放送された。

久々にのびのびと解放されたプレーをするサバティーニの姿を観た。
フレンチオープンでは、苦手のメアリー・ジョー・フェルナンデスに、4回戦目で敗北したが、
この時はグラフを圧倒したプレーを見せてくれた。

ロブを思いっきり走っていって、ボールを追い越し、股の間からパッシングするのも気分上々の時だから。
解説者は「珍しい」と言ってたけど、別に珍しくはない。

だが、まだまだメンタルな面で伸びに歯止めがかかっているように思える。

グラフは次第にダブルフォルトや、ネットなどのミスが増えて、
最終セットは5-5からガビィが苦しい中でも2ポイントを上げ、晴れ晴れとしたガッツポーズ。

白髪のお父さんも、友と抱き合って喜んだ。


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