報告が前後しているが、ポルトガル観光3日目は、海沿いの「ナザレ」のホテルを友人と早めに出て、傍の朝市に行った。
新鮮な海産物や野菜が売られていた。2人で少しのバナナと味見にクッキー1個を買った。(バナナは美味しかったが、クッキーは胡椒が利いていて好きになれなかった)
豊かな魚介類が獲れる海産国でもあるため、毎日一度は魚料理が出、味も美味しかった。
≪「ファティマ」のバジリカ≫
その日は先ずバスで「ナザレ」から北東55kmの町、「ファティマ」に向かった。
「ファティマ」は第一次世界大戦中の1917年に3人の子どもの前に聖母マリアが出現したという奇跡の町だ。何も無かった農村地帯に、現在は広大な敷地を有するU字状の「バジリカ」と「出現の礼拝堂」、奥に「三位一体教会」が建ち、キリスト教の聖地になっている。
多くの信者達が遠くからもやって来て、礼拝堂まで膝まづいた姿勢のまま歩き、礼拝堂にろうそくを捧げ、祈っていた。
1981年5月13日、前ローマ法王「ヨハネ・パウロ二世」がバチカンで狙撃された日は、偶然にもこの地に聖母マリアが現れた日と同じ日だった。回復した法王はマリアの加護があったとして、1982年にこの地を訪れ、その際、「ベルリンの壁」の一部を持って来た。それが敷地の片隅に保存されていた。
私自身は奇跡などは信じられないが、何人かの立て膝の姿勢で進む中高齢者を見ると、信仰の力を感じさせられた。
科学者・平和主義者だった前ローマ法王が持参した「ベルリンの壁」は、ガラスの建物に入れられていた。この土地の人たちへの素晴らしい土産だったと思った。
夕方「ナザレ」のホテルに戻ったが、途中の展望台から「ナザレ」の町を見下ろした。真っ青な海と綺麗な砂浜が続く海岸は、実に美しかった。
ホテルの傍にスーパーマーケットがあったので、夕食前に行って土産になる食品を少し買った。