かって私は、庭に白色と落ち着いたダーク系の色のチューリップばかりを植えていた。
4年ほど前、ふと庭を見ていて、もっと元気が出る明るい色合いのチューリップもあるといいなと思い立ち、その年の秋にオレンジ色に黄色が混じった球根を5個買って来て植え付けた。
それが毎年増えて、とうとう多くなり過ぎ、庭の色彩バランスを崩す事になった。
今回、色が分かる今の内にと球根を掘り出した。全部で30球ほどだ。
先ず花友さんに他の色のも加えて5球ほど貰ってもらった。畑を手伝っている友人の庭にも5球植えさせて貰った。
しかしまだあるのをゴミに出すのは忍びない。昨日散歩中に、道路際の庭に赤いチューリップを数本だけ植えてある家の前を通った。そこで思い切って呼び鈴を鳴らし、出て来た女性に「我が家にオレンジ色のチューリップの球根があるんですけど、要りませんか?」と声を掛けた。すると「欲しい。」とのこと。
更に近所の老人福祉施設の前を通ったところ、赤と黄色のチューリップだけが植えてある庭で男性が庭仕事をしていた。同様に声を掛けたら、やはり欲しいと言う。
急いで家に戻り、球根を10球づつビニール袋に入れた。シックな赤紫色のチューリップも増えたので、その球根を掘り上げ、別の袋に5球ずつ、花も入れて早速2軒に届けに行った。
増えた球根が、他の家の庭で生き続ける事ができる事になり嬉しかった。
このことを娘にメールで報告したら、「不審者だと怪しまれなかったの?」という返信が来た。