《ノルウエー観光》(1)
大型フェリーは、予定通り朝9;45にノルウエーの首都「オスロ」のターミナルに着いた。
気温は21度と快適だ。
バスで早速「オスロ」市内観光をした。
①「ビーゲラン(フログネル)公園」
この広大な公園には、ノルウエーが誇る彫刻家「グスタヴ・ビーゲラン」(1869年~1943年)の作品だけが212点集められ、そこに刻まれた人間の数は650体以上に登る。
彼は市と全ての作品をオスロ市に寄贈するという契約を結び、生涯を彫刻庭園の設計と作品制作に掲げたのだ。
シンボルの一枚岩でできている「モノリッテン」の高さ14mの塔だけでも121体の人間が刻まれていて、裸体で抱き合うようにもつれあい積み重なって上に上がって行く姿は、人間の様々な欲望を現しているらしい。
作者自身は作品の解説を一切拒否したらしいので、全て彫刻を見る人の判断に任されているという。
表情が無い彫像が多い中で、1つだけ全身でありったけの怒りを表した作品があった。『おこりん坊』だ。
真近に見た人間の誕生から死までの営みをテーマとした彫刻は、どれも迫力があった。こんな彫刻を見て育つノルウエーの子ども達は、人生に逞しく立ち向かい、困難から逃げないこと、人の関係の大切さを学ぶのではと思った。
②「国立美術館」でムンクの絵を見る。
折角「国立美術館」に行ったのだが、入場に人数制限があって私達は2つのグループに分かれなければならず、私のグループは後半の僅か15分間しか見られなかった。
「エドヴァルド・ムンク」(1863年~1944年)は、北欧出身の画家の中で一番知られている画家かも知れない。
最も有名な絵は『叫び』だが、この絵について彼の日記に書かれた言葉をガイドが読み上げた。
「夕暮れに友人二人と道を歩いている時、突然空が血の様に赤く染まった。疲れを覚えた私は立ち止まり柵にもたれた。青黒いフィヨルドと町の上には血の色に燃え立つ雲が垂れ込めていた。友人達は歩き続けたが、私は不安に震え立ちすくんだ。そして、果てしない叫びが自然をつんざくのを感じたのだった。」と…。
彼は軍医の父の子として生まれたが、5歳で母を結核で亡くし、9年後に姉も死亡。ムンクも子ども時代に喘息やリュウマチ熱を発病した生い立ちから「死」や「不安」を意識する子どもになったと言われている。
美術学校に入ったが1年でやめて。後は独学で絵を学んだらしい。
実生活では、愛人にピストルで撃たれ、左手中指を失う怪我をしたり、アルコール中毒になって入院生活をしたりしたと言う。
彼の25,000点の絵は、全てオスロ市に寄贈された。
フラッシュを焚かなければ大半は写真を写して良いと言われたので、禁止された作品以外の数点を写して来た。
最も有名な『叫び』は、盗難にあったこともあって防弾ガラスの奥にあり、撮影は禁止だった。
(※昨日、TV「美の巨人」で、ムンクが晩年にオスロ大学の講堂の壁画として描いた『太陽』の絵を見、解説を聞いた。これまでのムンクのイメージとは全く正反対で、生きようとする意志が感じられ、彼が人生の暗闇から抜け出したように思えた。)
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デンマークからの北欧旅行記、乗せていただいておりますよ~
写真ででも、にょっきりそびえる彫刻と噴水とのコントラストの素晴らしさが伝わる彫刻、やはり目の前では迫力満点でしょうね。
ムンクの叫びはノルウェーの国立博物館にあるのですね、それしか知らずに、ムンクの他の絵も見れました。
いろいろ北欧の旅を楽しませていただいております この後もゆっくりと乗させてもらいますよ~~
オスロ市内観光を読ませてもらい、ビーゲラン公園の中の「121体の人間のさまざまな欲望を表す像」の興味を覚えました。
実際に見てみたいですが、オスロは私にとって遠い遠い外国です。
毎日今年初めて開花の薔薇に出会う・・・ワクワクとした気持ちを味わっています~ソナタさんも同じですね!
この時期をお互いに楽しみましょうね(*^_^*)
コメント有難うございました。
ビーゲランは、粘土で実物大の原型を造り、それを土台にして彫像ができているそうです。迫力満点でした。
また、有名な絵画は知っていても、それを描いた画家の人生を知るなんて事は、その人の展覧会に行くか、画集を見ない限りあまり機会がありませんね。
ムンクはどうしてこんなに精神不安な絵を描くのかと思っていましたが、やっと謎が解けました。
そしてTVで、晩年に生まれ変わったように見える明るい絵を見せてもらい、やっと私も安心できましたよ。 ホッ!
毎日、目一杯働いていて、昨日もクタクタです~。
今日は庭の芍薬の花殻整理、苺の水遣りや畑に行ってじゃが芋の草取りと追肥をする予定です。
「アイスバーグ」「ピエール・ド・ロンサール」「ブラック・ティー」など、次々と咲いて来ました。昨年より7~10日早いようです。
北欧は遠い国ですが、飛行機に乗ってしまえばちゃんと連れて行ってくれます。地球は一つです。
まあ、私の場合は、生きているのを確認しに出かけている感じですが…。