存在する音楽

ジャンルに関係なく良いと感じた曲は聴く
誰かの心に存在する音楽は
実際に音が鳴っていない時にも聴こえてくることがある

獅子と薔薇 / 谷村新司

2006-10-02 18:21:22 | album t
またまた久しぶりに谷村新司のアルバムを聴いています。



1. 獅子の時代
2. 英雄
3. 青い薔薇
4. 秋のソナタ
5. 神のマリオネット
6. SA YO NA RA-エピタフ-
7. 冬のメリーゴーランド
8. 家路-私が死んだ日-
9. THE NAME
10. 黄昏(ロンドン・デリー・エアー)

このアルバムは日本人ヴォーカリストとしては初のロンドン交響楽団との共演を果たしたアルバムで、初物好きのチンペイさんらしい要素がある。(ちなみに、世界初音楽DVDは谷村新司です)
1988年9月18日発売。
更に、翌年89年10月5日に発売された「輪舞-ロンド-」は国立パリオペラ交響楽団と共演。
更に、その翌年90年9月8日に発売された「PRICE OF LOVE」はウィーン交響楽団プロジェクトと共演。いわゆるヨーロッパ三部作の最初がこの「獅子と薔薇」である。

1 獅子の時代:イントロ部分でのオーケストラの迫力もさることながら、ヴォーカルの入り方に違和感もなく神々しい歌詞が歌を盛り上げる。「一億の人の見せかけの愛より」と入るところの弦楽器の美しさや「悲しい時代にこそ 愛は輝きを増す」というサビの部分での美しい旋律は聴き応えがある。

2 英雄:ベートーヴェンは「ボナパルト」でフランス皇帝を英雄に書き換えたけれど、ベートーヴェンを彷彿させるタイトルに「誰か抱きしめて」というフレーズのメロディは彼らしい。

3 青い薔薇:イントロのチェンバロとバイオリンが美しい。ヴォーカルの入り方も美しい。この美しい曲、好きなんですよー。オーケストラとコラボレーションする醍醐味の一つかも。

4 秋のソナタ:今の季節にピッタリのタイトル。この曲は離婚して、子供と別れる父親の歌。

5 神のマリオネット:息子が戦死したという報せが母親に届き、全ての人が母親から生まれ、殺しあう。 悲劇の時代だと歴史は語るけれど 戦う若者は「神のマリオネット」ではない と歌い上げる。

6 SAYONARAという美しい日本語。イントロのガラスのベルのような音をとても気に入っている曲。
とても悲しい歌だけれど、私は一人で生きて見ますという前向きな歌。

7 冬のメリーゴーランド:昔は誇り高き騎士と共に走った胸躍る名誉だけ胸に抱いた木馬たち 帰らない熱い日を思い出にしないために、粉雪の中 GO-ROUND
それは、まるで年老いて若い頃にエネルギッシュに生きていた自分達の年代の者を色あせたメリーゴーランドの木馬になぞらえて歌っているようだ。今を生きろと。

8 家路-私が死んだ日-:人は皆泣きながら辿りつく故郷に 愛と心を母に還す為に、そして夢は父に還す為に あまりぱっとしないかな。

9 THE NAME:問いかける私の名前の意味を…自分の名前は親に放たれた愛の矢、唯一の形見
ふと両親のことを考える曲ですね。これも。

10 黄昏:アイルランド民謡、1,4,5,8,9,10は服部克彦氏の編曲です。チンペイさんのポエトリー。

コメント (2)
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