存在する音楽

ジャンルに関係なく良いと感じた曲は聴く
誰かの心に存在する音楽は
実際に音が鳴っていない時にも聴こえてくることがある

SPIRAL / 上原ひろみ

2008-09-08 22:12:36 | 上原ひろみ
上原ひろみのアルバムの良いところは本人による解説があることである。
それは、その時点での表現で、聴き手の自由な解釈があっても良いし、ミュージシャンの表現したい内容が変化してもかまわないけれど、アルバムを聴きながら楽しめる解説である。

世の中のたくさんのもは、スパイラルでできている。
何か逃れられないような、巻き込まれてしまうような渦が音楽から産まれた時に、ステージと客席は一体になる。

上原ひろみ(p)トニー・グレイ(b)マーティン・ヴァリホラ(ds)の三人でオーケストラのような音楽を作りたい。
(まるでYMOじゃないかー)

テネシー州のNashvilleで 2005年5月28~31日に録音

1 Spiral - Music For Three Piece Orchestra- (9:56)
最初の一音から 物語が始まる。この緊張した音の始まりは何だ?という印象。

2 Open Door/Tuning/Prologue
コンサート会場に入った時から、既にショーは始まっている。
僕には涼しい秋に訪れる渓流のイメージがあります。

3 Deja Vu (07:45)
いつか見た夢を見つけるために旅に出るのか。
上原さんの生活は旅の途上で曲を書いて、録音して、コンサートをしている印象も持っている。演奏旅行で訪れた街に「戻ってきた」と思えるような感覚を持つほど。

4 Reverse (05:09)
予知夢から戻って来る、夢と現実のハザマを行ったり来たり。
このアルバムの中では初めて攻撃的な演奏。

5 Edge (05:19)
現実に向き合う。大変でも、背筋を伸ばして、めくりめく現実にしっかりと向き合う。
恐ろしく早いスピードでピアノを演奏するこの曲は、そのスピードを生で確かめながら聴いてみたい。

6 Old Castle,by the river 古城、川のほとり、深い森の中 (08:20)
素敵な絵画を見たけれど、そのタイトルがつけられてなかった。上原さんは絵を音にしてみたらしい。
うーん、なるほどー。きっと油絵なんだろうなー。緑や茶色や青色など口では表現しづらいタッチが浮かびました。

7 Love And Laughter (09:02)
常に新しいものへの追求と創造をやめず、自分の限界を常に押し広げていくアーマッド・ジャマルへ捧ぐ。という曲です。「But Not For Me」(原盤:Argo)などをヒットさせた1930年7月2日ペンシルベニア州ピッツバーグ生まれのジャズピアニスト。いつも愛に溢れている人で、周囲に居る人たちは幸せな笑いで溢れているらしい。
曲は、そういう幸せな笑いが自然と興るような、軽快さと味がある曲。

8 Return Of Kang-Fu World Champion (09:39)
「brain」のカンフー・ワールド・チャンピオンの続編。
ブルース・リーとジャッキ・チェーンは彼女を感化し続けるらしい。
カンフー・ワールド・チャンピオンは僕が上原さんの存在を知るきっかけとなった曲でもあります。
曲を聴いていると、来たーって感じです。ちょっと浮いた感じもするけれど、正に続編。いやあ、楽しいです♪

9 Big Chill (Bonus Track For Japanese Release)
スラングで「まったりする(くつろぐ)」という意味で、忙しい現代人の生活に、たまには思いっきりchillすることも必要だという意味を込めた曲らしい。
スローで豪華な時間。力を抜いたリラックスする曲です。

8月の上原さんのBLOGに、台湾公演で、
「酷女」上原廣美
とう見出しになっている新聞記事が紹介されており、
意味はかっこいい女性で良かったーというのが最近の面白い話です。
彼女のBLOGも面白いです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする