存在する音楽

ジャンルに関係なく良いと感じた曲は聴く
誰かの心に存在する音楽は
実際に音が鳴っていない時にも聴こえてくることがある

タルコフスキー/NOSTALGHIA

2017-04-08 12:36:52 | 映画
アンドレイ・タルコフスキー監督のラスト2の作品
教授の『Async』がタルコフスキーの架空のサントラとしての要素があるということで、この作品を観ても楽しめた。

武満徹(1930年-1996年)がタルコフスキーの死を悼んで、弦楽合奏曲『ノスタルジア--アンドレイ・タルコフスキーの追憶に』を作曲したという。
坂本龍一も「ノスタルジア」のタイトルの作品を「out of noise」で発表
デヴィッド・シルヴィアンも「ノスタルジア」というタイトルの作品を「brilliant tree」で発表

1983年のタルコフスキーの作品。

映画冒頭でヴェルディの「レクイエム」の冒頭部




オリジナル・イタリア語版音声を、教授のアルバムでも有名なオノ セイゲン氏が新たにリマスタリング。
16ページの封入ブックレットには作家・池澤夏樹氏の書き下ろし原稿

ストーリーをアマゾンからコピペ
【ストーリー】
自殺したロシアの作曲家(サスノフスキー)の取材のためにモスクワからイタリアに旅行に来ている作家アンドレイ・ゴルチャコフは、温泉の街バーニョ・ヴィニョーニで老人ドメニコに出会う。
ドメニコは世界の終末を信じ、7年間にもわたって家族を幽閉したため周囲からは奇異な目で見られていた。
彼はアンドレイに「ロウソクに火を灯し、それを消すことなく温泉の広場の端から端まで渡れたら、世界が救済される」と言い残し、ローマに発つ。
マルクス・アウレリウス像の下で人々に目を覚ませとアジテーションを行ったドメニコは人々の見守る中で焼身自殺。
その頃、アンドレイはドメニコの言葉通り、ロウソクに火を灯し温泉を歩き出していた……。

霧の中の風景
一本木
教会 石畳の上を歩く人々の足音 水の流れる音 紙を捲る音 
モノクローム カラー
ロシア語 イタリア語
アルセニー・タルコフスキーの詩 雨の音 戸や水台の音
大人しい犬
鏡 鏡の役割を果たす反射するもの
大量に雨漏りする石材のドメニコの家

回転のこぎりで木を切る時の音(換気扇が逆風で逆回転してうなるような音)
映像の中で全く動かないものがいくつか配置されている(白い馬、ローマの街中の人)

上記 ジャケットの風景に合成したラストシーン

映像や音に
詩的な世界

自己を犠牲にする話が出てくるのは他のタルコフスキーの映画でも見受けられる。
日常の中に自己とは別の価値観や現象が溢れていて
良く見ると変な設定のものも
夢や記憶と行ったり来たりするような

何度か見たくなるというのも解らないでもない。




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