行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

呪縛を断ち切る逆転勝利!GW連戦を締めくくる3連勝  Jリーグ・アンダー22選抜戦

2015-05-12 00:38:28 | カターレ富山
2-1で勝利!

前々節、アウェイ戦で勝てないというジンクスを破り。前節、連勝できないというジンクスを破り。
そして迎えた今節。今度は、ある意味それらよりもさらに深刻であった、逆転勝ちができないというジンクスを打ち破ってみせました。
手放しで賞賛できるほどの試合ぶりではなく、監督にして「もう少し丁寧に、確実にフリーの選手をよいタイミングで使えていたらもっと楽なのに。ベンチから見ていてイライラした。こんなのが続くと1年、体がもたない。」と言わせてしまうようなところは、やはり問題だけれども。
それでも。
ひとつ、逆転勝ちという結果を残してみせたことは、これからの糧となるはずだし、そうしなければならないのは間違いないところ。
いつか、3連勝も逆転勝ちも“当然のことであって騒ぐほどのモノではない”と言えるようなチームとなるために。
今はただ、全力で精進あるのみです。

GW連戦最終戦にあたった今節も、中3日であってもメンバーの大幅入れ替えは無し。
良いふうに解釈すれば「結果を残している選手たちを全面的に信頼している。キャンプからの取り組みによって、体力面でも心配はしていない」ということでしょうが・・・別の解釈をしたならば、「レギュラーを押しのけてでもスタメン奪取してやるぞ、というギラギラした選手の不足」という面もあるのでは?などと危惧してみたりも。
ともかく。
勝っている時こそメンバーをいじらないというセオリーにのっとったかたちで、スタメン選手たちに3連勝を託した監督。そこに相手が急造チームだからとか若手だからといった部分への軽視は全くなし。一戦必勝。あくまで勝負にこだわって戦い抜く決意を示しました。

しかし。
そんな勝利にかける思いは、試合開始早々にいきなりくじかれることに。
カウンターから守備体制の整っていない隙を突かれてドリブル突破を許し、その流れから石毛 秀樹(清水)に強烈なミドルシュートをくらい、失点。
いくらそれぞれのリーグでベンチ外の経験少ない若手選手といえど・・・上位カテゴリクラブ所属選手であるということは伊達ではない、ということでしょうか。急造チームゆえに連携に課題か?と言われながらも実のところ、個で勝負できないわけでもなんでもなかった、と。
カターレにとってみれば、出端をくじかれたどころの話ではなく・・・セオリーどおりであれば、試合開始直後にしてもうおしまい、となっていたシチュエーション。
先制点を許してしまったが最後、どんなに頑張ったところでよほど運が良くて引き分け、気落ちしたところをさらに失点なんてザラ―――それが、悪い意味で「普通」だったから。
それほどまでに、“逆転勝ち出来ない”という呪いめいたジンクスの根は深く、強固なモノであったのでした。

ただ、そんなジンクスがあろうとも。
勝たなければならない理由しかないカターレ。反撃の狼煙を上げたのはやはりこの男。エース・苔口でした。
26分、大西からの裏を狙ったボールに飛び出すと、詰めてきたGKにもひるむことなく気迫で押し込み、同点に!「オフサイドかなと思った」とのことですが、それもどん欲にゴールを狙う姿勢があったからこそ、というもの。
思えば、前回の逆転勝ちにあたる2011年のホーム愛媛戦でもそうでした。
0-1で後半アディショナルタイムという敗色が極めて濃厚な中、オフサイドギリギリの起死回生ゴールを決めて試合を振り出しに戻したのが苔口でした。その勢いそのままに決勝ゴールへとつながり、劇的な逆転勝利を挙げた―――もう、3年半も前のことです。
2013、2014年と連続でチーム最多得点を挙げるなど、それからもずっと第一線でカターレを引っ張ってきた苔口。
そんな彼が決めたゴールの価値。そして、まだ前半という時間帯。
諦めてしまうには早すぎる。
ならば、いかにして勝つか?それが問われました。

いかにして勝つか?――ー問いには、意外なかたちで答えが示されました。
1-1のまま迎えた後半、56分のこと。中央で競り合っていた中西が倒され、ペナルティーアーク付近ゴールほぼ正面という位置で直接FKを獲得。
キッカーは國吉。
得意の左足を振り抜くとボールは壁を越え、そのままネットに突き刺さることに!鮮やかなゴールが決まり、逆転に成功したのでした。
FKを直接たたき込むことは、カターレではものすごく珍しいこと。逆の決められてしまうパターンは何度もあっても。
それもホームで、となれば・・・2009年の湘南戦で見せたヒョンスの芸術的FKにまで遡らねばならないのでは?
「相手の壁の上をしっかり越せば枠には入るので、何かしら起きるかなと思った。しっかり蹴ることができて良かった」と振り返る國吉。FKを直接決めての得点は、プロになって初だとか。
10回中10回うまくいくわけでなし、うまくいかないほうが多いでしょう。けれども・・・恐れることなく、やりきったこと。それをひとつ、結果に繋げたこと。
勝ちたいという意志とやらねばならないことをやりきった力とが合致した、見事なゴールであったかと。

かくして。
そのまま2-1で試合終了。2012シーズン以来となる3連勝を、2011シーズンを最後になかった逆転勝ちで決めたカターレ。
相変わらず、まだもっと出来ただろう?こんな程度じゃいけない、というような面はそこかしこにあり、確固たる自信をもとに横綱相撲というわけにはいかないのが現状ですけれども。
それでも、結果を残してみせた。
これまで、望んでも望んでもまったくついてこなかった・・・3年半も逆転勝ちできなかったくらいには落胆させられ続けて来た結果というものを、きちんと出してみせた。
まだまだ、道は険しいです。
けれども、「やればできる、結果を出せる」というカターレを内外に示せたということの影響は、決して小さなモノではありません。
ならばこそ。
さらに、もう1歩、あと1歩。
前進し続けること。結果を出し続けること。
「これまで」を覆し、「これから」を築いていかねば。