2-1で勝利!
先の栃木戦同様に試合開始早々にいきなり失点してしまう展開も、そのまま敗れてしまったそのときの二の舞とはしませんでした。失点直後に萱沼のゴールで追いつき、さらには前半のうちに同じく萱沼が2点目を決めて逆転することに成功。
その後はチャンスもありながら追加点はならず、逆にピンチもありと、内容としては完勝とはいかなかったけれど。それでも、しっかりと勝ち点3を得た意味の大きさというものは、やはり間違いないです。
今季ここまでで、首位から8位までが勝ち点差4以内という混戦模様。勝ち切ることの大切さが改めて浮き彫りとなる結果となったのでした。
午前中は日差しも出ていたものの、試合時間には曇り空。しかし、30度近い気温に湿度44%、スタンドにいるだけで蒸し暑かったところ・・・ピッチ上の選手のコンディション管理の大変さは推して知るべし、というところでした。
試合開始直後の4分、CKで上げられたボールをクリアしそこなったかたちで、オウンゴールによって先制点を奪われてしまいました。オウンゴールとは言っても、アンラッキーさに頭を抱えてしまう類のものではなく。むしろ、相手にしてやられてしまったのがたまたまオウンゴール判定だった、というもののように思えました。嘆くならオウンゴールそのものではなく、簡単にCKのチャンスを与えてしまったことだろう?と。
よみがえる、栃木戦の苦い敗戦。あのときも開始早々、地に足がついていないような状態のまましてやられてしまい、その後は逆転を狙って優勢に試合を進めながらもついに追いつけず。無得点で敗れたのでした。
また同じか?同じ失敗を繰り返してしまうのか?
しかし。
今度は、違いました。監督が「目が覚めたというかスイッチが入ったというか」とコメントしましたが、まさにそんな感じで。
再開のキックオフから猛然と攻め込み、相手がボールウオッチャーとなってしまっていた隙を見逃さず。三上と北井の連携から、良い位置に飛び込んだ萱沼がヘッドで決めて、あっという間に追いついてみせたのでした。
もちろん、それだけでは単に試合を振り出しに戻しただけ。勝利には勝ち越し点が必須という状況で、今節はそれが成し遂げられました。
前半38分、衛藤から脇本につなげて上げたクロスに合わせたのはまたしても萱沼!同じくヘッドで2点目を挙げたのでした。
リードして迎えた後半。追加点、萱沼のハットトリックに期待がかかりましたが、チャンスはつくれどもものにはできず。
逆に、シュートを跳ね返されたボールを拾われてカウンターをくらい、永井の体を張ったセーブでどうにか事なきを得るという危ない場面もあったりして。若いセレッソU23とはいえやはり技術は高く、リードしているからといって気を抜くことなどできない展開が続きました。
とはいうものの。
それでも、チームとしての経験値の差というものは見て取れました。
ボールの競り合いでも、簡単には失わないカターレ。体をぶつけられてもそうそうひるむことは無く。そういった部分はやはり、U23よりも経験で勝っていた部分かと。普段はJ2首位を争うトップチームと練習しているならば、セレッソU23とてぬるいトレーニングはしていないでしょう。しかしそれでもやはり、練習と公式戦とはまた別物、ということかと。
なかなか普段通りには止められない、多少強引にいかなければならない。そこからファールがかさむ、と。
それがカターレの22、セレッソU23の4という直接FKの数というハッキリとした数字となって表れていたように思います。
経験、ということで言えば。
ハットトリックを狙った萱沼ですが、GKと1対1というビッグチャンスで慎重に蹴りこんだものの惜しくもバーに、という場面も。
決められなかったのは残念ですが、それでも。これまでであったならば慌ててしまって枠を大きく外してしまう、ということになっていたのではないかというシチュエーション。ですが、決めることはできなかったとはいえ、しっかりとやるべきことを判断して放ったシュートであることはしっかりと見て取れました。やみくもに撃ったシュートではない。
結果につながらなかったのは残念ですが、それでもしっかりとした意欲を見せていたシーンであったと思います。あとは、この経験をさらに確実性へと昇華していき、ゆくゆくは相手から「憎たらしいくらいに落ち着いて確実に決めやがる」なんて言われるような選手になってほしいです。
以前にもあった開始いきなりの失点を繰り返してしまった、後半のここぞという場面で突き放すことができなかったなど、勝利しながらも課題も残った試合。
それでも、失点してもうつむくことなく向かっていって同点、それを逆転にまでつなげた気概というものは収穫として大きいところ。
混戦模様の今季J3のなか、カターレは突出して力のあるチームというわけではありません。けれども、そこから優勝を狙っていくのであれば―――課題をしっかり検証し、収穫をさらなる力に変えていくということを、着実に進めていかねばならないところ。
失点直後の同点が実現できた理由に、監督は“スイッチが入った”と表現しましたが、「スコアレスの時にスイッチを入れて1点、2点と取っていけるチームが(昇格という)目標を掲げるにふさわしいチームだと思うが、登山と同じで焦って登ると酸欠になって遭難し、スタートに戻らなければならなくなる。」とも、冷静に受け止めているようで。
登山のたとえは言いえて妙というか。地に足を付けた積み重ねの重要性というものは、なるほどというところ。
ただ、単純に登山との比較にはならないところも、またあって。登山が自分自身との戦いに占めるウェイトが大きいのに対し、リーグ戦のそれは他クラブとの競争であって。酸欠で遭難、スタートに戻るなんてことをしていては他クラブにおいていかれてしまうのはもちろんですが、慎重にゆるゆる進んでいればそれでいいわけでもなく、遅れては先んじられてしまうのは変わらず。
そしてなによりも。
いちばん大きな差異と思えるのは―――登山は、様々な条件を勘案しつつ、ときに登頂をあきらめる勇気も必要。しかし、リーグ戦のてっぺんを獲るには、あきらめるという選択肢など存在しないということ。万難を排して向かっていかねばならないということ。
そのための、積み重ね。
負けても得られる教訓というものはあるでしょうが、それでも。勝つこと、結果を残し続けることのプライオリティが揺るぐことなどないのだから。
勝ちながら強くなる、ということ。
どの試合も万全の結果を残すことができたならば言うことは無いでしょうが、そうもいかないもの。
今節のように、課題も収穫もありながらも、それでも勝っていくことができたならば。
勝って兜の緒を締めよ、ということわざの意味を噛み締めつつ、次節以降の戦いへと向かっていかねばなりません。
先の栃木戦同様に試合開始早々にいきなり失点してしまう展開も、そのまま敗れてしまったそのときの二の舞とはしませんでした。失点直後に萱沼のゴールで追いつき、さらには前半のうちに同じく萱沼が2点目を決めて逆転することに成功。
その後はチャンスもありながら追加点はならず、逆にピンチもありと、内容としては完勝とはいかなかったけれど。それでも、しっかりと勝ち点3を得た意味の大きさというものは、やはり間違いないです。
今季ここまでで、首位から8位までが勝ち点差4以内という混戦模様。勝ち切ることの大切さが改めて浮き彫りとなる結果となったのでした。
午前中は日差しも出ていたものの、試合時間には曇り空。しかし、30度近い気温に湿度44%、スタンドにいるだけで蒸し暑かったところ・・・ピッチ上の選手のコンディション管理の大変さは推して知るべし、というところでした。
試合開始直後の4分、CKで上げられたボールをクリアしそこなったかたちで、オウンゴールによって先制点を奪われてしまいました。オウンゴールとは言っても、アンラッキーさに頭を抱えてしまう類のものではなく。むしろ、相手にしてやられてしまったのがたまたまオウンゴール判定だった、というもののように思えました。嘆くならオウンゴールそのものではなく、簡単にCKのチャンスを与えてしまったことだろう?と。
よみがえる、栃木戦の苦い敗戦。あのときも開始早々、地に足がついていないような状態のまましてやられてしまい、その後は逆転を狙って優勢に試合を進めながらもついに追いつけず。無得点で敗れたのでした。
また同じか?同じ失敗を繰り返してしまうのか?
しかし。
今度は、違いました。監督が「目が覚めたというかスイッチが入ったというか」とコメントしましたが、まさにそんな感じで。
再開のキックオフから猛然と攻め込み、相手がボールウオッチャーとなってしまっていた隙を見逃さず。三上と北井の連携から、良い位置に飛び込んだ萱沼がヘッドで決めて、あっという間に追いついてみせたのでした。
もちろん、それだけでは単に試合を振り出しに戻しただけ。勝利には勝ち越し点が必須という状況で、今節はそれが成し遂げられました。
前半38分、衛藤から脇本につなげて上げたクロスに合わせたのはまたしても萱沼!同じくヘッドで2点目を挙げたのでした。
リードして迎えた後半。追加点、萱沼のハットトリックに期待がかかりましたが、チャンスはつくれどもものにはできず。
逆に、シュートを跳ね返されたボールを拾われてカウンターをくらい、永井の体を張ったセーブでどうにか事なきを得るという危ない場面もあったりして。若いセレッソU23とはいえやはり技術は高く、リードしているからといって気を抜くことなどできない展開が続きました。
とはいうものの。
それでも、チームとしての経験値の差というものは見て取れました。
ボールの競り合いでも、簡単には失わないカターレ。体をぶつけられてもそうそうひるむことは無く。そういった部分はやはり、U23よりも経験で勝っていた部分かと。普段はJ2首位を争うトップチームと練習しているならば、セレッソU23とてぬるいトレーニングはしていないでしょう。しかしそれでもやはり、練習と公式戦とはまた別物、ということかと。
なかなか普段通りには止められない、多少強引にいかなければならない。そこからファールがかさむ、と。
それがカターレの22、セレッソU23の4という直接FKの数というハッキリとした数字となって表れていたように思います。
経験、ということで言えば。
ハットトリックを狙った萱沼ですが、GKと1対1というビッグチャンスで慎重に蹴りこんだものの惜しくもバーに、という場面も。
決められなかったのは残念ですが、それでも。これまでであったならば慌ててしまって枠を大きく外してしまう、ということになっていたのではないかというシチュエーション。ですが、決めることはできなかったとはいえ、しっかりとやるべきことを判断して放ったシュートであることはしっかりと見て取れました。やみくもに撃ったシュートではない。
結果につながらなかったのは残念ですが、それでもしっかりとした意欲を見せていたシーンであったと思います。あとは、この経験をさらに確実性へと昇華していき、ゆくゆくは相手から「憎たらしいくらいに落ち着いて確実に決めやがる」なんて言われるような選手になってほしいです。
以前にもあった開始いきなりの失点を繰り返してしまった、後半のここぞという場面で突き放すことができなかったなど、勝利しながらも課題も残った試合。
それでも、失点してもうつむくことなく向かっていって同点、それを逆転にまでつなげた気概というものは収穫として大きいところ。
混戦模様の今季J3のなか、カターレは突出して力のあるチームというわけではありません。けれども、そこから優勝を狙っていくのであれば―――課題をしっかり検証し、収穫をさらなる力に変えていくということを、着実に進めていかねばならないところ。
失点直後の同点が実現できた理由に、監督は“スイッチが入った”と表現しましたが、「スコアレスの時にスイッチを入れて1点、2点と取っていけるチームが(昇格という)目標を掲げるにふさわしいチームだと思うが、登山と同じで焦って登ると酸欠になって遭難し、スタートに戻らなければならなくなる。」とも、冷静に受け止めているようで。
登山のたとえは言いえて妙というか。地に足を付けた積み重ねの重要性というものは、なるほどというところ。
ただ、単純に登山との比較にはならないところも、またあって。登山が自分自身との戦いに占めるウェイトが大きいのに対し、リーグ戦のそれは他クラブとの競争であって。酸欠で遭難、スタートに戻るなんてことをしていては他クラブにおいていかれてしまうのはもちろんですが、慎重にゆるゆる進んでいればそれでいいわけでもなく、遅れては先んじられてしまうのは変わらず。
そしてなによりも。
いちばん大きな差異と思えるのは―――登山は、様々な条件を勘案しつつ、ときに登頂をあきらめる勇気も必要。しかし、リーグ戦のてっぺんを獲るには、あきらめるという選択肢など存在しないということ。万難を排して向かっていかねばならないということ。
そのための、積み重ね。
負けても得られる教訓というものはあるでしょうが、それでも。勝つこと、結果を残し続けることのプライオリティが揺るぐことなどないのだから。
勝ちながら強くなる、ということ。
どの試合も万全の結果を残すことができたならば言うことは無いでしょうが、そうもいかないもの。
今節のように、課題も収穫もありながらも、それでも勝っていくことができたならば。
勝って兜の緒を締めよ、ということわざの意味を噛み締めつつ、次節以降の戦いへと向かっていかねばなりません。