再び首位へと返り咲くために挑む、2週ぶりのリーグ戦。
今節最大の注目カードと言って過言ではないでしょう。ホームに3位・松本山雅FCを迎え、2位のカターレが受けて立つ上位直接対決。今シーズン序盤戦最大のヤマ場と言える一戦を制し、優勝への道筋をつけねばなりません。
苦手の今治にまたしても屈してしまう逆転負けを喫し、苦すぎる敗戦となった前節。
もちろん、相性の問題にしてしまってはならない、仕方ないですませてはならないものの。
せっかくの先制点が報われず、昨シーズン2連敗を喫した相手にまたも負けてしまったダメージは、小さくはありませんが。
ただ。
前節・第7節で苦い経験をしたのは、カターレだけでなく松本もまた同じ。
引き分けを挟みつつもそれまで無敗を継続、ホームで沼津を制し、勝ち点1差で追う富山を抜き去って首位奪取だ!と臨んだはずだったのですが。
それが、まさかの4失点逆転負け。
2位と3位という、上位直接対決であることに変わりはないものの・・・お互いにとって、連勝継続であれば良かったところ、連敗阻止にかける一戦となったのでした。
“J3に居てはいけないレベル”というクラブ規模の松本。カターレと比べても頭2つ分くらい抜けた存在ではあるものの。それを上回らずして優勝も、J2復帰もないのであって。
昨シーズンチームを引っ張っていたFW横山 歩夢(現鳥栖)やFWルカオ(現岡山)といった選手たちが抜けたものの、主力の多くは残留。霜田 正浩新監督のもと、至上命題のJ2復帰に挑んでいます。
ここまでリーグ最多6ゴールを挙げているFW小松 蓮の存在は、やはり意識せざるを得ないところ。第6節の北九州戦でハットトリックを達成、なかでも3点目の鮮やかすぎるオーバーヘッドキックは、見る者の度肝を抜きました。
松本のここまでのシュート総数89は、今治に次ぐリーグ2位。
リーグトップの今治の攻勢に屈して敗れてしまった前節の反省をせねばならない、糧とせねばならないカターレにあっては。
再び攻撃的クラブに屈して連敗という展開だけは、なにがあっても避けねばならないところ。
松本のストロングポイントを抑え込み、得意の展開に持ち込ませないこと。そのための守備陣の奮起は、言うまでもありません。
とはいえ。
「連敗だけはしてはならない」というプレッシャーは、松本もまた同じであって。
松本にとってみれば、リーグ2位の89本のシュートからリーグトップの14ゴールを記録していることは、志向する攻撃的サッカーの成果が出ている証との認識でしょうが。
そんななかで、自分たちよりもはるかに少ないシュート数49ながら、トップタイの14ゴールを挙げているのが、今節の対戦相手である富山。その決定力は、不気味に映っていることかと。
昨季からの主力が多く残留しているということは、前回対戦で4失点を喫して敗れた経験をした選手たちも多いということでもあります。
ここまで全試合で得点している富山にゴールを許してしまえば、危ういこととなるーーーそんなプレッシャーも、無いとは言わせないところ。
一方のカターレとしても。
リーグ屈指の攻撃力を誇る今治・松本の連戦で、同じように失点を重ねて負ける、などということがあってはならず。
昨シーズン、開幕からずっと続けていた連続得点が、6連勝を含む7試合連続負けなしが阻止されてしまったのが、松本戦であったことを思えば。
決定力の高さはそのままに。
なんとしても得点を勝ちにつなげる、かつ相手を抑えきる力でもって、勝利を、勝ち点3を奪い獲らねばなりません。
期待したいのは、末木。
前節、まさかの致命的ミスが失点に直結、ひいては逆転負けにつながるというショックの大きい経験をしてしまいました。その汚名返上を期さねばならない今節。
それでなくとも攻撃力に自信を持つ松本にあっては、悪いイメージを抱えたままのプレーなどということになれば、その隙を見逃してはくれないでしょう。むしろ、傷口をえぐるいきおいで攻勢をかけてこようかというものかと。
それを、乗り越えねばならない。
相手の勢いを封じきれず、全体的に下がり気味となったことが今治戦の敗戦につながってしまったというならば。
中盤でボールをコントロールする役割を担う末木が、いかに的確にプレーできるか。カターレの勝利については、それにかかっているとも言えるかと。
松本の攻勢に、守備に回る時間も多いかもしれませんが。さりとて、防戦一方となっては攻撃もおぼつかない。
勝つために必要なプレーを、やりきる。
ココが腕の見せ所。奮起を期待します。
そして、GKの田川にも期待。
リーグトップスコアラーたる小松の存在は、やはり意識せざるを得ないところもありましょうが。
それでも。むしろ、その小松に仕事をさせないくらいでなければ。
今治戦の反省を活かさねばならないというならば。GKとして、最後方からチームを俯瞰する立場として。状況を的確に把握し、押し込まれる展開を未然に防ぐ声掛けなど、自分自身のプレー以外のところで、いかにチームに貢献するか。その手腕を、今こそ発揮すべき時です。
8位までが勝ち点差3以内という大混戦となっている今季J3ですが、そのなかでも下位のクラブにしか勝っていないカターレ、という見方も出来ます。長野や今治には3失点して勝てていないじゃないか、と。そのロジックで言えば、今節の松本にも3失点くらいくらって負けてしまうのでは?とする意見もあるやもしれません。
つまり、ここまで上位につけたのは、たまたラッキーが重なった結果に過ぎず。本来の富山は中位がいいとこなんじゃね?くらいの。今治や松本といった本当に力のあるチームには、連敗も待ったなしじゃね?とか。
だったら。
勝って、証明する以外にありますまいよ。
優勝を目指すカターレ、その力を見せつけねば。相応しい格を、示さねば。
苦い敗戦を喫した今治戦であったものの、そこから通常よりも1週ぶん多いインターバルがあった。それでなくともホーム戦、勝たねばならない理由しかありません。
下手に期間が空いてしまったことで試合勘が鈍った、なんてのは、断じてあってはならないと。
勝って、まずは暫定首位に。翌日に試合のある長野、今治らにプレッシャーをかけねばならない。上位直接対決を制する富山は、首位に立つに相応しいクラブであると、見せつけねばならないと。
ゴールデンウイークでもあり、ホームジャック必至というすさまじい数の松本サポーターが大挙して県総に乗り込んでくることでしょうけれども。
やるべきことは、ひとつ。
カターレが勝って、返り討ち。
4-3で勝利した昨年に続き、結果で相手を黙らせるよりほかないでしょう。
優勝を目指し、勝たねばならない一戦。
勝負どころで勝ちきる強さを身につける、絶好の機会。逃すわけにはいきません。
一戦必勝、ここが勝負どころ!
リーグ戦であることを一旦忘れ、負けた場合など度外視、勝つことのみを貫くメンタルで!
大事ではない試合など無いなかにあっても、殊更に重要度が高い一戦。それを制することが、優勝への道であるならば。
県総に、勝利の歓喜を響かせろ!
カターレファン・サポーターの思いをひとつに、必ずや、勝利を!!
勝たれ!!!富山!!!!!