3週のサマーブレイクを経て、いよいよ再開となるJ3リーグ。
中断前には6戦連続無失点、3連勝と好調であったカターレにとっては、この再開初戦、その勢いをいかに継続できているかに注目が集まりますが。
相手は、11戦連続負けなし、ここ3試合連続無失点と、やはり上昇気流に乗る北九州。現在7位で、4位であるカターレとの勝ち点差は僅かに3。
双方ともにリーグ最少タイである総失点16という堅守のチームであり、ここで0-4,0-5といった大差をつけられて敗れない限り、今節での順位逆転こそないものの、それでも。勝ちを譲る気など毛頭なく。むしろ、勝って昇格プレーオフ圏に接近する相手を蹴落とすくらいの勢いでなければ。
再開すれば、11月下旬のシーズン最終節までノンストップ。
もうひとつの開幕戦でもある今節、首尾よく勝利し、連勝を4に伸ばすのはもちろんとして。
優勝をあきらめていないというカターレの姿勢を、まず今節の勝利から示していかねば。
シーズンの開幕ダッシュに失敗し、なかなか思うように勝てない序盤戦をしいられたものの。
それでも次第にプレー内容は安定感を増していき、勝ち点を積み上げられるように。
昇格を争うライバルと比べては、得点力にちと課題を抱え、そこがクリアできれば、というところはあるにせよ。
リーグでも屈指の安定した守備力でもって、そう簡単には負けない試合を展開し、目下連続負けなし、連続無失点記録を継続中ーーー
20クラブ総当たりで争う今シーズンJ3リーグにあって、現状のカターレにいちばん近いクラブが北九州やもしれません。
突出した選手がガシガシと得点する、というわけではないものの、手堅く、しぶとく勝ち点を積み重ね、いよいよ上位戦線へ、という。
直近の好調さで言えば、5連勝中の2位・今治のほうが勢いのあるチームという見方もされるでしょうが。
それでも、11戦連続負けなしにして3戦連続無失点という北九州、そして7戦連続負けなしにして6戦連続無失点というカターレ。
なかなかどうして、こっちだって上昇気流っぷりでは引けをとりませんよ、というチーム同士の対戦となります。
どちらにとっても、これまでの流れを止めるわけにはいかない対決。
これで、もしもスコアレスドローのけっちゃくだったとして・・・いや、これまでの傾向で考えれば、それもあり得る話ではあるのですが。
もしもスコアレスドローで両方ともに記録継続、どちらも途切れなかった、となったとしても。
それは、どちらにとっても望むところではありません。
求めるは、白黒つける完全決着。
もちろん、カターレが勝って連続負けなし継続にして4連勝、北九州戦シーズンダブルの達成とせねばならないところは、言うまでもないのですが。
先月末のホーム長野戦を最後に中断期間に入り、数週のインターバル。そして迎える今節。
正直言って、懸念も無いではありません。なにせ、首位の大宮にこそ独走を許してしまっている感はあるものの、2位以下は大混戦である上位戦線にあって。そのど真ん中にいるカターレに、この再開初戦に「まさか」など、あってはならないと。
シーズン開幕からこのかた、6月の月間公式戦8試合をピークに、リーグでもいちばん過酷なスケジュールをカターレにあっては・・・もちろんそのあいだに得られた成果、経験値というものは、とても大きい。
けれど半面、中断期間を経ては、中断前とまったく同じとはならないのではないか、どこかしらに劣化というか、歪が出来てしまうのではないか?なまじ休んだばかりに、という懸念も。
もちろん、取り越し苦労であってほしいし、とりあえずはこの再開初戦を勝利して「やっぱり好調ぶりは健在だった」と再確認するくらいでなければならないのですが。
いや・・・そんなことは、一介のサポである我々がやきもきせずとも、選手たち自身がいちばんよくわかっているのではなかろうかと。
6戦連続無失点は、もちろん誇らしい。けれど、長野戦のPK阻止を含めて、必ずしも盤石な状態で相手をシャットアウトしていたわけではない。
そして、もっと深刻なのが攻撃面。
昨季ついに成し遂げられなかった3連勝を成し遂げたのは、非常に結構なこと。
ただし、流れのなかからもCKやFKといったセットプレーからも得点できず、決定力の乏しさを露呈。2試合連続PK決勝ゴールというのも、いささかばかりの物足りなさを禁じ得ません。
それら課題について・・・選手たちが、ただこの3週を漠然と過ごしてきたかといえば、そうではないでしょう。
カップ戦への挑戦も含め、これまでの戦いで「誰が出場してもプレーの質が落ちない」という方針を固めてきたカターレ。それは、中断期間を経た今後も変わらないはず。
いかに、勝ちきるか。
研鑽してきた成果を、勝利というかたちで我々の前に示してほしい。願うはシンプルにそれだけで。
今節は、「ギラヴァンツサマーフェスティバル」として、1万人動員を目指した北九州にとってもいつにも増して気合の入る試合となるようで。
前回対戦で敗れた、そして現状でも勝ち点差3ぶん上を行く富山、相手にとって不足無し。ならば全力で撃破して、試合後の花火で余韻に浸るんだ!とばかりに闘志を燃やしていることかと。
もちろん、「そんなもん知らん」とばかりに、空気を読まずに勝たねばならないカターレ。
2月にお隣金沢のゴーゴーカレースタジアムオープニングマッチで、空気を読まずに4得点を挙げてボコボコにしてやったように。
今回もまた、そう。
試合後の花火を、勝手にカターレ勝利の祝砲扱いとして楽しむべく。ぞりゃあ、全力で応援しますともさ!
前節のPKストップで、あらためてカターレの守護神っぷりを見せつけた田川。北九州との前回対戦で、J初ゴールとなった決勝ゴールで勝利の立役者となった安光。
そして、魂のディフェンスっぷりが成長著しい鍋田・神山など。
中心的なメンバーというか、いわゆるレギュラー格と言える選手も、いると言えばいるのでしょうが・・・それでも。
チーム誰が出場してもクオリティが落ちないという方針の下では、それも確約されたものではないなかで・・・とくに、攻撃陣に関しては、誰が抜擢されるかは未知数。
そう、最多ゴールのショウセイ、2試合連続PKゴール中の吉平とて、例外でなく。
そんななかで。
期待をかけたいのは、松岡でしょうか。
長野戦でPKながらも今季初ゴールを記録。感極まる場面もありました。
そこで期待したいのが、いわゆるケチャドバ理論。
FW陣のなかで今シーズンノーゴールという重圧から解放された今こそ、彼の本領を発揮すべきとき。
もともと、持ち味のドリブル、遠目からでもお構いなしの積極的なシュートなど、彼の魅力は、もっともっと輝けるはずであって。だったら、くすぶっている暇などありはしませんよ、と。
さしあたっては、2試合連続ゴールで、なんなら今回は自身の得意パターンからのゴールでひとつよろしくお願いします、と。
堅守を誇る北九州?それがどうした。
勝つために得点が必要というならば、それを奪いに行くまでのこと。
その急先鋒として。
松岡のキレキレなプレーでもって、相手を翻弄してほしいです。
残り、15試合。
昨シーズンの今頃は首位にあったにもかかわらず、4連敗など調子を崩し、最終的には勝ち点差無しの得失点差で昇格を逃すこととなりましたが。
それを、繰り返すわけにはいかない。
昨年の無念を知るなら、言うに及ばず。
だったら。
やりきるだけ。勝ちきるだけ。
まるで中断期間など無かったかのように、昇格を争うクラブにふさわしいだけの力をもって、北九州を撃破せよ!
必ずや、勝つ!
カターレは止まらない。
勝って4連勝、7試合連続無失点の新記録でもって、その力を示せ!!!
勝たれ!!!富山!!!!
追伸
この中断期間中に、新戦力の加入が発表されました。
J1・東京ヴェルディより、FW古川 真人。今シーズン新加入のルーキー選手であったものの、リーグ戦の出場は無し。出場機会を求めての期限付き移籍ということのようで。
初の移籍経験とはなるものの、布施谷が国士舘大学時代の先輩にあたることで、まったく誰も彼も初対面、ということでもないようで。
国士舘大出身といえば、松岡や今瀬もそうであるだけに。少しでも早くチームに馴染んで、そのポテンシャルを発揮してくれることを期待します。
せっかく途中加入で採ったからには。
今後厳しさを増していく一方であろう昇格戦線にあっては、お客さんとして置いておくわけにもいかない。
言うまでもなくJ2を目指すカターレにあっては、所属期間の長さではなく、いかに貢献してくれたかで評価されるべきで。
得点力不足問題をかかえるカターレにあっては、なおのこと。
その力を存分に発揮し、チームの戦力となって活躍してほしいです。