行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

続くドロー沼。土壇場で追いつくも、自動昇格消滅 FC岐阜戦

2024-11-11 23:33:01 | カターレ富山
2-2のドロー。
この大事なシーズン最終盤で、どうにも勝てないという嫌な流れ。2連続アウェイ戦でどちらも2-2のドローという結果を踏まえ、ホームでなんとしてもその流れを断ち切りたかったところでしたが。
0-0で迎えた後半、課題であったセットプレーからの得点で先制出来たまでは良かったものの。
意趣返しとでも言わんばかりに、連続でセットプレーから失点してしまい逆転されることに。
敗戦が極めて濃厚となったアディショナルタイム。その絶体絶命の状況で。
キャプテン吉平が、執念の同点ゴール。
直後に試合終了、奇しくも3試合連続で2-2というドロー決着となりました。
他会場の結果、2位の今治が勝利をおさめたことで2位が確定。自動昇格枠2つが埋まってしまうことに。
例年であれば、そこで終わりであったところですが。
勝利はならなかったものの、勝ち点1を積み上げたカターレ。4位との勝ち点差は、2試合を残して5。
3位でのプレーオフ圏内入り、その先の昇格を目指すことになったのでした。

晴れ渡った青空の、絶好のサッカー日和。隣県対決ということで、岐阜サポーターも多く来場。アウェイ側スタンドいっぱいに掲げたビッグフラッグは、まさに圧巻でした。
ここまで4連勝中という絶好調の岐阜に対し。やはり、警戒せねばならない攻撃力に対する策ということか。脇本・今瀬のCBコンビ、神山が右SBに配されることに。サブメンバーにも西矢・鍋田のDFとボランチとして坪川を入れているあたり、やはりディフェンスに重きを置いている印象でした。
試合のほうは、前半は鍔迫り合いの様相に。
誰が出場してもプレーの質があからさまに変わることがない、というのはカターレの強みですが・・・半面、変化が欲しいところで劇的にまでは変わらない、という部分もあって。
なんというか、これまでと大きく変わらないカターレに対して。やはり好調でプレーに自信を感じさせる岐阜。
局面ごとのプレーの鋭さ、一瞬の勢いという部分では、岐阜の側に分があったように思えました。
もちろん、全部の試合で主導権を握ることが出来れば苦労は無いところ、そうでない以上は、どう対処するかが問われるわけで。
やや劣勢、気の抜けたプレーをしようものならたたみかけられてしまうのでは?という状況で、よく耐えて、0-0で折り返すことに。
それでも。
ただ耐え続けるだけでは、ジリ貧というもの。
負けなければそれでいい、というわけではなく。当然のごとく、勝ちにいかねばならない試合にあっては。
どこかしらで、きっちりと相手を上回るだけの強さを見せ、それを得点に、勝利につなげていかねばならない。
スコアレスでハーフタイムは、まずは及第点として。
残りの45分で、いかに勝ちにいくかが問われました。

両チームともにメンバー変更なく迎えた後半。やはり展開としては前半に引き続きなのか?というなかで迎えた、55分でした。
CKのチャンスで、キッカーのヨシキはファーサイドを選択。すると、飛び出した脇本が囮となるかたちで、さらに外から来た神山がヘッド!
見事に決まり、先制!神山にとっては2シーズンぶりのゴール。劣勢に難しい雰囲気を感じていたスタンドのファン・サポーターも、値千金の一撃に沸き立ったのでした。
なかなか相手守備を切り崩す展開に持ち込めないなかで、ここまで思うように得点につなげられなかったセットプレーがものをいうとは。
とにもかくにも。内容云々は、あとで検証すればいい。今は、ただ勝利あるのみ。どうしても勝たねばならない試合ならば、なおのこと。まずは、勝利への道筋をつけることが出来たカターレ。
ただそれでも、先制点が結果に直結するわけではなく。ここ最近は、とくにそれを思い知らされているだけに。
いかに、勝ちきるか。
ここまで引き分け続きでなかなか勝てない状況が続いているなかで。
リードしている状況もさることながら、どう無失点で切り抜けるかが重要であろうと。

70分、岐阜は選手交代でFW藤岡 浩介を下げて、同じくFWの粟飯原 尚平を投入することに。
藤岡と言えば、ここまで16ゴールを挙げて今シーズンJ3得点王争いを繰り広げる岐阜のエース。そんな点取り屋にゴールを許さなかったことは、ひとつ、しっかり守り切った成果だと。そう思いました。
・・・しかし。
ある意味、そこに落とし穴があったというか。
直後の72分。その交代で入った粟飯原がキッカーを務めたFKから、同点ゴールを決められてしまうことに。
なにも、好調・岐阜の攻撃力は、攻勢をかける攻め上がりの鋭さだけではない。セットプレーも、当然のごとく注意しなければならなかったわけで。
一時期の連続クリーンシート状態が影を潜め、ここ何試合も連続で失点を喫してしまっているカターレ。それも、防ぎようがないようなゴラッソというわけでなく、自分たちの頑張り次第で阻止できたはず、という内容で。
この失点も、まさにそういったもので。
無失点での勝利という目標が崩れ、試合は振り出しに。
どうにも、良くない流れ。
ただ、それでも。それでも気力をふりしぼり、突き放す勝ち越しゴールへ、その先の勝利へと繋げねばなりませんでした。

・・・が。
81分、およそ10分前に失点したときと同じような位置で、またもFKという。
「まさか」ーーーそう思っていた矢先。
なんというか。
どうして、悪い予感というものは、的確に当たってしまうのか。
またしても粟飯原のキックを起点としてたプレーから失点、逆転をゆるすこととなってしまったのでした。
勝利を確信する岐阜の選手たちと、湧き上がるアウェイ側スタンド。
これが、6試合連続で足踏みを続けている落ち目のクラブと、4連勝と絶好調・当然のごとく5連勝を狙うクラブとの差だとでもいうのか。
そして、タイミングもまた、悪かった。
首尾良く先制、さらには追加点を挙げてセーフティーリードを作り出し、そこから守備固めで逃げ切るーーーそんなプランであったのかもしれませんが。
いつもであれば60分から70分といった時間帯に交代を敢行していたであろうに、この試合では80分近くまで無し。
同点に追いつかれたならなおのこと、フレッシュな選手の投入で流れを変えないのか?といった状況で。
そんななかで、ようやく交代か、というタイミングが、まさに逆転ゴールを決められたときで。
もしもしのいでボールデッドとなっていたら、すぐに交代というところだったのでしょうが。それが、失点直後という最悪のタイミングに。
失点からのリスタート時、3枚同時代えで西矢、布施谷、吉平を投入。
さらには86分、松本を入れて、残り少ない時間のなか、反攻を試みるカターレ。

先の4失点を喫して大敗した福島戦によって、リーグ戦ホーム無敗記録がストップ。巻き返しを期したアウェイ2連戦で勝ちきれず、さらにはこのまま敗れてホーム戦連敗を喫してしまうのかーーー。
状況としては、厳しいどころではなかったけれど。
それでも、あきらめるなどという選択肢はありませんでした。
なぜならば。
今節を前に髪をバッサリ、ボーズ頭にして気合を入れたキャプテン吉平。
それが伊達や酔狂ではないことが、そのプレーぶりから伝わってきたから。
オーラというか、なんというか。
プレーの端々から、その気迫がにじみ出ているのが伝わってくる。まさに、鬼気迫るというか。
88分、ゴール前でこぼれてきたボールを、あとは蹴り込むだけ!というビッグチャンスがあった・・・けれど、シュートは枠外に。
ただ、そんな場面でも。
あるいは、天を仰いだりミスを悔やんで悲嘆にくれたりしそうなところでしたが、吉平の表情は厳しいままに変わらず。
「必ずもうワンチャンスある」と自らに言い聞かせていたとのこと。
だったら、信じ抜くしかないだろうがよ!

6分と表示されたアディショナルタイム。試合も、まさに大詰め。
岐阜のほうも、足がつって倒れ込む選手、交代枠を使って時計を進めようとするなど、残り僅かの試合時間、勝利に向けて時間稼ぎ。
そんななかでも。
可能性がある限り信じて応援することに、何の迷いがあるものか!
岐阜のアクションで時計が止まっていたこともあり、目安の6分を経過しても終了の笛は吹かれず。
そんななか巡ってきた、おそらくはラストプレーになるであろうCKのチャンス。
GKの田川も前線に上がり、最後の勝負をかけることに。
ニアに蹴り込んだCKは跳ね返されたものの、そのこぼれ球を再びゴール前へ。
それも弾かれたものの、左サイドで布施谷が奪取、さらりゴール前へと蹴り込むと。
ゴール前を固める岐阜の選手たち、そこからこぼれたボールを蹴り込んだのは、吉平!
オフサイドギリギリだったとかなんとかは、どうでもいい。大事なのは、この土壇場で同点ゴールが決まったという事実!
直後にホイッスルが吹かれ、リスタートの間もなく試合終了。
まさに、紙一重。
極めて濃厚であった敗戦の危機を脱し、ドローに持ち込むこととなったのでした。
殊勲のゴールを挙げた吉平でしたが、驚きはあったにせよ、意外さとか想定外ということはありませんでした。
あの気迫あふれるプレーをしていた吉平が決めた。やるべき選手がやってくれたということ。それに対する賞賛こそあれ、それを思いもよらなかった、などと言っては失礼というものでしょう。

岐阜との前回対戦では、試合終了間際のアディショナルタイムにゴールを挙げ、ほぼ勝ちを確信した状態から、まさかのPK献上。勝ち点2を失うドローとなりましたが。
奇しくも、今回は真逆。
岐阜にとっては逆転での勝利、5連勝がほぼ確定していたなかで、ラスト1プレーによってドロー。勝ち点2を失うかたちに。
因果応報というか、なんというか。
ただ・・・敗戦こそ免れたものの、3試合連続2-2のドロー。また、勝ちきれませんでした。
勝たねばならない試合を、またしても落としてしまったということ。
その結果、どうなったか?
他会場では自動昇格にリーチをかけていた今治が5得点の大勝。2位を確定させ、初のJ2昇格を決めました。
ほぼ数字だけの可能性ながら残っていた、カターレの自動昇格。それが、なくなりました。
7試合連続勝ちなし、6分け1敗。その事実から、目を背けるわけにはいきません。
残された可能性・プレーオフ進出からの勝ち上がりでの昇格をめざすこと。その目標に一本化されたのでした。

まだ、なにも終わっていない。
昨季までであれば、終了していたシチュエーションながらも。可能性が残されている以上、J2への道が閉ざされたわけではないということ。
まずは、次節の勝利で3位の確定、プレーオフ進出を決めること。
勝てない、苦しい、キツい状況が続きますが、それでも。
これまでの積み重ねがあってこそ、今の位置、3位にいるわけで。なんの脈絡もなくこの立場にいるわけではない。
ならば。
あきらめることなく、やっていくだけ。
まずは、シーズンホーム最終戦となる次節・八戸戦での勝利を目指して。

戦いは、終わっていない。勝ちにいく、それだけです。
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