既に開幕しているJ1・J2より遅れること3週間。いよいよ始まる新シーズン、2022明治安田生命J3リーグ。
カターレ富山の新たなる戦いが始まります。
昨シーズンの結果によって、昇格した熊本と岩手に代わって、J2から相模原、北九州、愛媛、松本の4クラブが降格。そして新たにJFLから昇格してきたいわきが加わることで、2減5増、計18クラブのホーム&アウェイ2回戦総当たり・全34節で争われることとなります。
昨季、最終盤まで可能性を残しながらもJ2復帰が叶わなかったカターレ。
あるいは、釣り逃した魚は大きいということになってしまうのか?とばかりに・・・クラブ数が昨年比3クラブ増えながらも、カターレを含めJ2復帰を期すクラブが9つ、実に半数にも上るなかで。それでも、昇格枠は1位と2位のふたつだけ。
どう考えても、過去最大難度のミッションに挑むこととなる新シーズンですが。
それでも。
やるべきことは、変わらない。
悲願成就、今年こそ。
その初戦、アウェイで愛媛FCと対戦します。
どのクラブが相手であろうが、勝ちが容易に見込めるような楽な相手などいないーーーそれが昨今のJ3でありましょうが。
そのなかにあっても、いきなりの昨季までJ2のクラブが相手。戦う前から気後れしても仕方ないところでしょうが、それでも警戒を怠ることなく挑まねばならない試合かと。
愛媛FCと言えば、J参入が2006年。それ以来ずっとJ2を舞台に戦ってきたところ、今季初めてのJ3となります。降格が無かった一昨年、本来であればJ3行きであったところを免れたのですが。その反省を活かせないままに、いよいよ降格の憂き目に。
なかでもホームゲームはシーズン僅か1勝と、地元のファン・サポーターの期待を大きく裏切ってしまうこととなりました。
J3で出直しとなる今シーズン、大きくメンバーも入れ替えたなかで、かつて愛媛で指揮を執った経験のある石丸 清隆監督を招聘。1年での復帰を目指すこととなります。
果たして、愛媛にとってのJ3は、どんな認識で捉えられているのだろう?と。
そして、遺憾ながらもJ3の“先輩”である富山との8年ぶりの対戦を、どのように捉えているのだろう?と。
もしも・・・「J2であれだけボロボロなシーズンであったことを思えば、J3に落ちたとしても、それを契機に良化するならば、悪くはないんじゃないの?」とか、「さすがにレベルが落ちるJ3でなら勝てるだろうし、勝つ試合が増えるのは良いことなのでは?」とかいう認識であったとしたならば。
先輩である富山としては、言いたくなるわけですよ。
「そんなわけねぇだろ」と。
J3の、酸いも苦いも経験してきたからこそ、そう言えます。
ひとつだけ、確かなことをおしえてあげましょう。
J2とJ3では、勝利の価値は等しくないよ、と。
数字上で勝ち試合数が増えたとしても、それはあくまで「J3での勝利」なだけであって、J2でのものと同じではありません。
「落ちこぼれた先での、どこか見劣りした勝利」という認識が、シミのようについてまわるのです。
それを払拭するには、J2復帰を成し遂げる以外にない。けれど、その道は険しく。
7年連続失敗し続けているカターレが言うのだから、説得力もあろうかと。
だからこそ。
もしも、愛媛が未知なるステージ・J3を戦うにあたり、昨シーズン4位という富山を相手にすることでレベルの物差しにしよう、と考えているのであれば。
なんなら、1年での復帰を目指すからには、これまでずっとJ2でやってきた意地というものを、J3沼にどっぷり浸かってしまって抜け出せずに落ちこぼれてしまっている富山を相手にみせつけてやろうじゃないか!とでも考えているのであれば。
逆に、思い知らせなければならないでしょう。
これまで失敗続きであったことは事実。それは認めましょう。
けれども。
決して、やる気がなかったわけでも、いい加減な気持ちでJ3を過ごしてきたわけでも無いと。
それを、今節の結果でもって見せつけてやらねば。
昨シーズンのカターレでレギュラーを張っていた選手のうち、音泉が水戸に、戸根が岩手にそれぞれ移籍して抜けたものの。入れ替わった人数の多さに比して、主力級はほぼ昨季と変わらず。むしろ、昨季J3得点王の川西をはじめとした新加入選手の働きに対する期待のほうが大きい構成であるかといえます。
石﨑監督体制の2年目。蓋を開けてみるまでは、どのようなメンバー編成で挑むのか、なかなか想像できない部分もありますが。
そのなかにあっても、やはり愛媛戦ということで、林堂に期待せずにはいられないでしょう。
前所属クラブとして、6年にわたって在籍していた愛媛との対戦には、期するものがあろうことは想像に難くありません。
本音を言えば、J2復帰を成し遂げた先で満を持しての凱旋、というのが理想であったのでしょうが。よもや、こちらの昇格ではなく愛媛側の降格で対決が実現となると・・・複雑な気分にもなろうかと。
とはいえ。
かつてカターレに所属したこともある通算在籍8シーズン目の内田 健太をはじめ、知っている選手も少なくないなかで。
今やカターレのディフェンスリーダーとして、欠かせない選手となっている彼だけに。
元愛媛の林堂 眞ではなく、現富山の林堂 眞として。
彼を知る愛媛のサポーターたちにも、ぜひともみせつけてほしい。
情熱は、移籍先でも衰えるどころか燃え盛っているという、その姿を。
昨シーズン、前半戦を2敗で乗り切り、首位ターンとしたカターレだったものの・・・その後失速してしまい、ついには優勝・昇格を逃す結果に。
ほかのクラブにくらべて雪国での練習環境というハンデから、仕上がりが不十分なままで開幕を迎えてしまう懸念もあります。特に練習環境にそういったハンデが全く無い愛媛のような相手とは、チーム完成度に差が出ることが不可避、という事態も、無いとは言い切れません。
苦い教訓を糧にせねばならないというならば。
開幕戦、いかに難しい相手であろうが、少したりとも怯むことは、あってはなりません。
むしろ、当然のように勝つ。
なぜなら、カターレ富山が優勝を具体的な目標として掲げるチームだから。
ならば。
開幕戦を制し、勝利でシーズンインする以外に無いでしょうよ。
思い起こせば、2009年の第2節。J参入後初となるホームゲームが、愛媛戦でした。
Jデビュー戦であったアウェイでの開幕戦・福岡戦をスコアレスドロースタートとし、手応えとともに初勝利を誓った試合でしたが。
開始直後に失点を喫して出端をくじかれ、さらに追加点を浴びて突き放され。
1点を返したものの、それっきりで敗戦。
なにか、期待に冷や水をぶっかけられるような、ほろ苦いJ初ホームゲームでありました。
それから月日は流れ。
今度は、逆の立場。
初のJ3を戦う愛媛に、「先輩」であるカターレがJ3の怖さを叩きこむ番。
首尾よく勝利を手中に収め、言い放ってやろうじゃないかと。
「J3を無礼るなよ」と。
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そのために、どうしても勝たねばならないシーズン初戦。
覚悟はいいか?俺は出来てる
ならば、勝て!!
勝って、優勝という必達目標への第1歩を、踏み出せ!!
勝たれ!!!富山!!!!!
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