前節、FC大阪との初対戦を1-0の無失点勝利で制し、首位と同勝ち点の2位につけたカターレ。今節の宮崎戦でも勝利し、今季初の連勝を成し遂げねばなりません。
上位を争うにふさわしいだけの力を見せつけねばならない一戦。
必勝の気概で臨む、ホームゲーム。必ずや勝利せねば。
2021年、J参入初年度ながらシーズン最終盤まで優勝争いに加わり、3位という好成績を残したテゲバジャーロ宮崎。
今年こそ、と気を引き締めて臨んだ2022年。
その意気込みどおり、シーズン序盤戦の11試合で4勝6分け1敗。ドローゲームが多く勝ちきれない、という側面もあったものの、それでもそこまでわずか1敗。粘り強く戦い、上位進出を狙っていくーーーそんな中で迎えたのが、第12節のホーム富山戦でした。
試合内容では、シュート数で15本対5本など、完全に宮崎の勝ちだったはずの試合。
しかし、再三のファインセーブでゴールを守り切ったGK山田、ワンチャンスを確実にものにして決勝ゴールを挙げた安藤の活躍が光り、勝ったのは富山。
そこから、でした。
その富山戦の敗戦を皮切りに、悪夢の7連敗、10戦連続勝ちなしという泥沼に。
11試合ぶりに勝利、次も勝って連勝とし、ようやく吹っ切れたかと思われたタイミングでやって来た、アウェイ富山戦。
しかし。リベンジ成らず敗れて、同一カード連敗。またしても富山戦の敗戦をきっかけに、そこから3連敗。
そんななか、チームの精神的支柱でもあった元日本代表・工藤 壮人の急逝という悲劇にも見舞われ。
ただ、そこで落ち込んでいては工藤に顔向けできないと、そこから上位陣にもまったく引けを取らない奮闘ぶりを見せて。最終盤は、8試合で6勝2分け、4連勝でフィニッシュしたのでした。
ことスポーツの結果に、IF、もしもはありませんが、それでも。
もしも昨シーズン、富山戦で勝っていたら?
あるいは宮崎の2022シーズンは、まったく違った結果になっていたかもしれません。
監督も交代し、選手も多くが入れ替わった今シーズンの宮崎ではありますが。
昨年を知る選手にとっては、今節の富山戦にかけるリベンジの気概は・・・他の試合にも増して強いであろうことは、間違いなかろうと。
今シーズンは松田 浩新監督のもとで戦うこととなった宮崎。
近年では長崎やガンバ大阪などを指揮していた松田監督ですが・・・個人的にはやはり、2009年から2013年途中までの、栃木を指揮していた時期の印象が強いです。
降格以前、カターレがJ2で、同期ライバルとして対戦していたときの栃木の指揮官。
ディシプリン=規律を求めるチームスタイルから、手堅いサッカーを展開し。
在任中、カターレはホーム戦において、ついに1度も栃木に勝てなかったことを覚えています。指揮官が交代した2014年、ようやく勝てたものの・・・それが降格確定試合だった、というオチつきで。
宮崎はここまで1勝2分け2敗の勝ち点5。
5試合で計4失点は、守備の構築に定評のある松田監督のサッカーが浸透して生きている証とも言えるかもしれません。
前々節は、開幕3連勝を狙った松本に先制されながらも、追いついてドロー。
前節も、やはり2連勝中だった愛媛を相手に、勝てなかったながらもスコアレスドローとし、勝ち点1を得ています。
そうやって守備に自信を深めている一方で・・・課題は、ここまで僅か2得点という攻撃。それは、いくらなんでも少ないだろうと。
それとは対照的に、前節ようやく無失点勝利を挙げることができたものの、5試合で8失点は多すぎ、という課題を抱えるカターレ。
それでも。ここまで全試合で得点し、それを勝ち点に結びつけることで上位に食い込んでいることもまた事実であり。
お互いに、抱える成果と課題をいかに勝利に結び付けていくかが問われる試合。
試合を支配したとしても、ゴールという結果が伴わねば勝利に結びつかないということは、宮崎としても昨シーズンの同カードで思い知っていることでもあり。
カターレとしては、リベンジを期して乗り込んでくる宮崎を、見事に返り討ちとし今季初の連勝につなげられるかどうか。
カターレの、勝利への思いの強さを力に変える、そんな気概が問われることとなりそうです。
長野戦の坪川、FC大阪戦の大山に続き、今節の宮崎戦は、大畑にとっての前所属クラブ対決。
副キャプテンに任命された今シーズン、ゲームキャプテンとして、ここまでチームの中心選手として引っ張っている大畑。先の長野戦では、2021年の宮崎所属時に決めて以来のプロ2ゴールめも記録しています。
宮崎時代の先輩であり、カターレの背番号3を引き継ぐこととなった代 健司にも、成長した姿を見せることができるのではなかろうかと。
昨シーズンの同一カード連敗の因縁もあり、リベンジを期して乗り込んでくる古巣。意識せざるを得ないであろう相手ですが、それだけに。大畑には、そんな宮崎に敢然と立ちふさがる壁となってほしいです。
2試合連続零封勝ちも大事ではありますが、同じくらい大事なのが、堅守の相手でも関係なしに得点を奪い獲ること。
クラブ記録をさらに更新する、5試合連続ゴールに期待がかかるシルバ。当然のように、相手もマークを厳しくして対応してくることでしょうけれど。
要注意選手としてシルバに気を遣わざるを得ないということをは、すなわち他の選手に対するマークが緩むということでもあるわけで。
そこを、容赦なく突いてほしいところです。
いくら前節時点でのリーグトップスコアラーとて、カターレはシルバの個人技におんぶにだっこ、というクラブではない。シルバひとりさえ抑え込めばそれでOKというクラブではない。
それを、容赦なく思い知らせてほしいところです。
期待したいのは、松岡。
昨シーズン途中の小田切監督就任から本格的に起用されるようになり、今やチームを引っ張る存在となっている彼ですが。宮崎との前回対戦時は、まだ本格化前でした。
つまり、宮崎にとっては、今回が初めて松岡という選手を具体的に知る機会ということ。
だったら。
見せつけてやろうじゃないかと。昨シーズンの小田切監督就任以来、カターレは1度も得点が途切れていない。その流れを作り出すのに大きく寄与しているのが、松岡であることを。
さらにさらに。シルバ、松岡と気を配っても、彼らだけじゃない。吉平にしろ、高橋にしろ、ここまで実績を挙げています。さらにそれだけにとどまらず、今季初ゴールを狙うマテウス、川西、そして復活の大野・・・そう、誰が出ようと、やってくれるはず。
堅守を打ち破る得点でもって、カターレを勝利に導いてくれるはず!そう信じます。
勝ち点が僅差でひしめく今季J3にあって。
1試合1試合の結果が、単なる1勝、1分け、1敗以上の意味を持つこととなっていますが。
そのなかで積み上げねばならない、勝ち点3。
勝つべくして、勝つ。
それでなくとも勝たねばならないホームゲームとあっては。奮起しないわけにはいきますまいよ!
分けたら1つ。勝ちなら3つ。
カターレは、勝つチーム。
力を示し、勝利に繋げ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!