7月から本格化する教員採用試験で、受験者の争奪戦が首都圏で起きている。団塊世代の大量退職に備え、新人の先生が大量に必要になったためだ。とりわけ各教育委員会が熱い視線を向けるのは、まだ「狭き門」の東北の学生たちで地元志向が強い学生に目を向けてもらおうと、魅力をPRした。大学側が首都圏での受験を支援する動きも出ている。 「桑田君と同級生だったんだ」神奈川県教育委員会の採用担当者は今年、学生向けの説明会でそんな話をよくした。 サザンオールスターズの桑田佳祐さんのことだ。県内で就職すれば、桑田佳佑さんの出身地でもあるおしゃれな湘南にも遊びに行けると印象づける作戦だ。 神奈川県の教員の約6割は神奈川わ県外出身、今年も全国44大学で説明会を開いており「県外の人にどれだけアピールできるかが大事」と見る。 横浜市教育委員会は、「国際的な港町」であることを前面に出した。交通網が発達してどこでも1時間以内に行け、「異動しても引っ越さなくていい」点も強調する。 教員採用試験などの予備校の「東京アカデミー」によると、2007年度採用の小学校教員の場合、東北では試験の倍率が20倍を超えた県もあるのに対し、首都圏では軒並み3倍前後2008年度の倍率もほぼ同じ傾向で、地元志向が強い東北でも「首都圏を併願先とする学生も目立ってきた」と言う。東京都教育委員会は大量退職に備え、社会人選考を設け年齢制限を緩めるなどの対策を取ってきた。その成果もあって応募者数は右肩上がりだが、ここ数年でピークを迎えている退職者の数に追いつかないのが現状だ。そこで、従来の仙台市に加え、今年は初めて盛岡市でも説明会を開催し青森県や秋田県の学生も出て来やすく「東北全体を視野に入れられる」ためだ。 埼玉県教育委員会も昨年から仙台市で受験できるようにし、今年の説明会は東北だけで9大学を回った。「都会は自分に合わないと思っている学生が多い」という大学側の声を受け、「埼玉県は自然がたくさんあってあまり都会ではない」と適度な田舎度合いをPR。千葉県と千葉市教育委員会も「幕張のような大都市もあるし、豊かな自然もありますよ」とアピールした。 こうした動きを受け、東北の各大学も首都圏での受験を支援し、弘前大学や山形大学は無料バスを走らせている。 今年初めてバスを出す岩手大学は7月6日朝、キャンパスから約50人を送り出した。川崎市教育委員会の説明会の後、今春行ったアンケートでは、「地元で臨時採用を待つよりも、本採用の確率の高い川崎市で受験した方がよいと感じた」などの回答があったという。『 「教育評論家の尾木直樹さんの話・原因の一つは自治体の計画性のなさだ。大量退職はわかっていたのに、慌てて採用を増やしている。教員の仕事の大変さばかりが最近強調される一方で民間の就職が好調で、学生が魅力を感じなくなってもいる。今国会で教員免許の更新制導入が決まったので、先生になるかどうか悩む学生はますます増えるだろう。もっと教育への予算を増やして、ゆとりとやりがいの持てる教員制度にするべきだ。」2007年7月6日アサヒ・コムから引用。』尾木直樹さんのおっしやる御意見も最もですが。東北から首都圏方面に出て働く人は、昔から多いと思います。教員の世界は、学閥が強く、学校を系列化していますので新しい人材が増え、将来、従来の管理職を占める大学も変われば首都圏の学校も変わり、活気づくのではないでしょう。教育には、東北人の器質の粘り強さと忍耐力が必要では有りませんか。
文部科学省を7月6日に辞職した結城章夫・前事務次官・58歳が退任会見で、7月10日に公示される山形大学の学長選に立候補することを明らかにした。結城氏は山形出身で、複数の学部から推薦されているという。 次官経験者は多くの場合、「天下り」で省庁の外郭団体や関連の独立行政法人のトップに再就職する。省内では結城氏もこうしたポストに再就職するとの見方もあったが、異例の学長選立候補となった。 結城氏は会見で「地方大学の位置づけが非常に難しくなっている。私が文科省で得たいろんな知識、経験を何らかの形で役に立て、ふるさとの大学の発展に貢献できれば幸せ」と述べた。 大学の教員の人件費や光熱費に主に使われ、各大学の学生数に応じて配分されているている運営費交付金が、財政再建の一環として、毎年総額は1%つづ削られている。運営費交付金を各大学の競争による研究業績や教育成果によって配分するという議論が高まっている。全面的に競争原理を導入すると87校ある国立大学の内、地方の国立大学や文科系単科大学など47校が破綻すると文部科学省は試算している。運営費交付金での実績をもとにすると施設と研究者が充実している東京大学、京都大学、東京工業大学、名古屋大学、東北大学の順に増え、教員養成系の福岡教育大学、鳴門教育大学、京都教育大学、愛知教育大学、兵庫教育大学の順に激減している。伝統のある大学の旧帝大や旧一期校と地方の国立大学とでは、大学の教育設備や研究・実験施設でも格差が有ると思います。運営費交付金での実績をもとにすると施設と研究者が充実している東京大学、京都大学、東京工業大学、名古屋大学、東北大学の順に増え、教員養成系の福岡教育大学、鳴門教育大学、京都教育大学、愛知教育大学、兵庫教育大学の順に激減している。国立大学協会は、現状を維持するように強く政府に要望している。伊吹文明文部科学大臣も「長期的視点を欠いたキリギリス的発想だ」と批判している。伝統のある大学の旧帝大や旧一期校と地方の国立大学とでは、大学の教育設備や研究・実験施設でも格差が現実に有ると思います。前文部科学省事務次官の実績と経験を生かされて、学長になられ研究・実験設備の整った素晴らしい研究の出来る山形大学にして下さい。愛する郷里の山形県と山形大学の皆さん為に頑張って下さい。