『荒廃…地道に再生、生徒からも信望 神奈川県平塚市の県立神田高校が入試で服装や態度がおかしい受験生を不合格とした問題で、更迭された渕野辰雄前校長(55)を学校現場に戻そうと保護者や生徒らが16日までの予定で署名活動を実施、週明けに松沢成文県知事と山本正人教育長あてに嘆願書を提出する。前校長は教頭時代から同校建て直しに取り組み、信頼を得ていた。多数の中退者など生徒指導に悩む学校現場。同校だけの問題ではない。≪「苦渋」の選択≫ 神奈川県教委が問題を公表したのは先月28日。翌日、渕野前校長を今月1日付で県立総合教育センター専任主幹に異動させる人事を発表した。 その後、県教委などには1300件を超える意見が寄せられ、その9割以上が「校長の判断は正しい」「風紀の乱れを事前に守ろうとした校長がなぜ解任されるのか」など前校長を擁護するものだ。 週末には同校PTAのOBや卒業生らが14~16日の予定でJR平塚駅北口で署名活動を実施。 卒業生の女性(19)は「渕野先生は常に生徒のことを考えている」。署名した女性(69)は「親の育て方が悪い。渕野前校長は悪くない」。30代の主婦は「外見などは基本のことで選考基準になくても当然。自分の子供を入れようとするときに金髪の生徒などがいるのは嫌」とした。 在校生からも「校長先生を戻してください。これは生徒みんなの願い」(1年女子)。保護者からは「渕野前校長は現場にいるべき人間」「大事なお父さんを連れて行かれた感じ」との声もある。 PTAなどはすでに県教委に渕野前校長の人事の撤回を求める要望書や陳情書など3通を提出。内容は、(前校長を)神田高校の生徒指導派遣に出してほしい▽神田高校でなくとも校長として現場に戻してほしい▽これ以上の処分はしないでほしい-などだ。 渕野前校長は産経新聞の取材に「ルールから逸脱しているという認識はあった」とした上で「先生たちの物理的、体力的な限界というものがあり、負担を軽減させたかった。苦渋の決断だった」と話す。 > ≪立て直しの矢先≫ 同校保護者らによると、以前の同校は校内に飲食物が散乱し、喫煙やいじめ、盗難などが絶えなかった。近隣の公民館やコンビニエンスストアなどには「神田高生の立ち入り禁止」の張り紙が出され、アルバイトを断られたり、バスに乗せてもらえなかったことも。中退者は全校生徒約350人に対し、年間100人。謹慎処分を受ける生徒も絶えなかった。しかし、平成15年になるとこの状況に変化が見え始めた。教頭だった渕野前校長と前任の校長が「まじめな生徒が下を向いて歩いているようではいけない」と具体的な対策を取り始めたのだ。 学校と生徒・保護者の緊密な連絡と親身な対応▽ごみ拾いを兼ねた校内の見回り▽部活動・同好会の奨励▽学校便りの地域での回覧-など。PTAや地域も賛同、教職員と取り組んだ。 その結果、校内からごみが消え、生徒たちはあいさつをするようになってきた。地元の警察は「指導件数が減った」と舌を巻き、大学や専門学校に進む生徒が増えてきたという。部活動も活発になり、チームが組めないほどだった野球部は、18年には公式戦で10年ぶりの勝利を飾った。渕野前校長は生徒と食事をともにするなど率先して指導に取り組んだ。「学校全体の担任という思いで生徒たちに接してきた」といい、全校生徒の顔と名前を覚えているという。 今回の問題の発端となった入試での身なり調査も学校建て直しの中で平成17年度入試から設けられた。 「改革が軌道に乗り始めた」という矢先。渕野前校長は「異動は致し方ないこと。しかし道半ばでこうなってしまったことは非常に無念」と話す。 身なりや態度について、そもそも選考基準に明記すべきものなのか。同校関係者は「常識まで明文化を求めるのか…」と話す。 元教育再生会議委員で神奈川県教委の教育委員を務める渡辺美樹・ワタミ社長は「神田高は3、4年前は非常に荒れており、入った生徒が半分以上辞めてしまう大問題の学校だった。(渕野前校長は)県教委が送り込んだ校長で非常にがんばってくれ、みるみるうちにいい学校にしてくれた」と高く評価する。 県教委の説明では、渕野前校長は「ピアスや金髪、丈がおかしいスカートなど、『この高校に入りたくない』という態度を前面に出しているような生徒をなぜ入れなければならないのか」と話したという。それでも県教委が更迭したことについて渡辺氏は「校長職を解いただけで、更迭の認識はない。むしろ処分してはだめだと主張した。選考基準に服装や態度を盛り込んでいなかったのは単なるミスであり県教委側にも責任はある。校長だけが責められるべきではない」と話す。 □神田高校問題 教員にも賛否 「教育しにくい生徒切った」「外見は情報」 ■「無気力生徒」など新たな問題も 服装や態度が悪い生徒を不合格にした神奈川県立神田高校の対応について、生徒指導の問題を抱える学校で指導経験がある教員らはどうみているか。 「公表基準以外で不合格にしたことが問題視されているが、では面接で落としていればオーケーなのか。この問題をそんな話に矮小(わいしょう)化しない方がいい」 こう話すのは、私立北星学園余市高校(北海道余市町)の幅口(はばぐち)和夫校長だ。 積丹半島の付け根の町にある同校は高校中退者を積極的に受け入れ、テレビドラマにもなった。生徒約300人のうち不登校経験者が6割、高校中退経験者が4割弱を占める。 幅口校長は「渕野氏のやり方をいいとは言わないが、気持ちはよく分かる」とした上で「教育しやすい生徒だけを学校に入れ、あとは切る。高校のあり方としてそれでいいのかという問題が根底にある」と指摘する。 一方、同校出身で同校教師“ヤンキー先生”として指導部長を務めた経験がある参院議員の義家弘介氏は渕野前校長を擁護。「志望校に行くのにきちんとした格好で行くのは当然。社会では外見で判断されることも多い。廊下を歩いているときもすべてが面接の時間だという意識を持つよう指導していた。内申書は情報公開請求で開示されるようになってから9割9分、生徒に都合のいいことしか書かれなくなった。受験時の態度は、生徒の合否を判断する貴重な情報だ」とする。 そして「惜しむらくは、神田高の先生には生徒に『なぜそんな格好で来たのか』と声をかけてほしかった。『まずかったですか』と恐縮する生徒なら高校でもやっていけたかもしれない」。 また元中学教師で日本教育大学院大教授の河上亮一氏は「学校を混乱させる生徒を試験で落としたいのは学校の本心だ」としたうえで、「公表した入試の合格基準を守らないで不合格にしたのはフェアじゃない」と、神田高にやや批判的な見解を示す。 河上氏は2つの処方箋(せん)をあげる。1つは入試基準を変え、服装や態度などの要素を入れること。もう1つは入学後の退学や停学について基準を明確にし、スムーズに行える仕組みをつくることだ。 神奈川県内の元高校長は、年間140人の生徒が中退していたという校長時代を振り返り、「教師には無力感が広がり、それでも定員いっぱい受け入れようと主張するグループと、ある程度切り捨てるべきだとするグループに教師が二分化していた」と話す。 「切り捨てるのは簡単だが、入ってきた子供を学校になじませ、教え育てるのも公立高の重要な役割。外見で合否を判断する基準が公立高にあっていいのか」と指摘する。 「荒れる学校変質」 昭和50年代後半を中心に、校内暴力など荒れる学校や高校中退が社会問題化した。授業が成立しない、退学者が多い学校は「教育困難校」などといわれたが最近はあまり使われない。東京都ではここ数年、都立高校の中退者数が激減している。退学者への取り組みに課題があるとみられる約50校に対して改善計画を求めるなど指導が中退者減につながっているという。 都教委は「現在は、子供たちの受け皿になるような多様なスタイルの学校が増えており、目に見える形での問題校は減った」(都教委担当者)。 しかし、約10年前、教育困難校として知られた茨城県立鹿島灘高校で教壇に立ち、立て直しに力を注いだ教育コンサルタントの笠井喜世氏は「今の子供たちは昔とは質が変わっており、確かに荒れることはない。しかし、『学力低下』や『やる気の不足』。そういう意味で教育困難校は存在する」。 笠井氏は新学習指導要領で授業数が増えることにも触れ、「教員の負担はますます大きくなり、やる気のない子供たちは手に余ってしまう。まず入学前の時点で、ある程度選別せざるを得ない」と話す。 北星学園余市高校の幅口校長は、不登校や中退する生徒について「人間関係をうまくつくれないという共通点がある」とし、「そうした生徒に対応できる教育をどこかでつくる必要がある。現在、主な受け皿となっている通信制や単位制の高校では、しっかりした人間関係をつくることは難しいのでは」と話す。神田高校問題 同校の平成17、18、20年度入試で願書受け付け時や受験日に「まゆをそる」「ズボンを引きずる」など髪形や服装などを独自にチェック、「入学後の生徒指導が困難」と判断した計22人を合格ラインを越えていたが不合格としていた。県教委は「非公表の選考基準で選抜したことはルールを逸脱している」として謝罪会見した。同校は21年度から五領ケ台高校と統合され平塚湘風高校になる。 入試時、「問題あり」の例 まゆをそっている 髪を染めている つめが長い 態度が悪い 胸ボタンが外れている・服装がだらしない ズボンを引きずっている スカートが短い 落ち着きがない 軍手をつけたまま書類を受け取る… 』 産経新聞
神奈川県平塚市の県立神田高校が入試で服装や態度がおかしい受験生を不合格とした問題で更迭された渕野辰雄前校長は、生活指導の基本原則、服装の乱れは、心の乱れ、基本中の基本を実践されただけです。高校入試時の服装や態度、言葉遣いなど高校が指導すべき問題ではなく、中学校での生活指導の問題では有りませんか。神田高校の先生方が、高校入試時に身だしなみや服装を注意する必要が無く、中学校の各担任の先生が入試に際して中学校で教えるべき問題です。『入試時、「問題あり」の例 、まゆをそっている 、髪を染めている 、つめが長い、態度が悪い 、胸ボタンが外れている、服装がだらしない、ズボンを引きずっている 、スカートが短い、落ち着きがない 、軍手をつけたまま書類を受け取る。』等が上げられていますが。中学生としての身だしなみや服装、態度として常識で当たり前ことです。総て中学校の生活指導の先生が教え、指導すべきことです。この頃「家庭の躾」も悪いですし、渕野辰雄前校長の全責任ではないと思います。高校は、義務教育では有りません。何の為に高校に進学するのか考えるべきです。家庭の躾まで学校で指導し無ければならなくなっている今日です。家庭教育の責任と学校教育の責任分担をはっきりすべき時が来ているのでは有りませんか。高校入試の試験の合格点も大切ですが。 学校では高校生としてして正しいと、悪いことをきつちり教えることも大切です。高校生としての服装や身だしなみを整えることは、高校生としての常識です。当たり前のことが当たり前でなくなっているのが今日の日本の教育では有りませんか。なぜ日本ではこんなことになっているのか。小さい時からの家庭教育と家庭の躾の欠如にほかなりません。今の学校は、家庭教育の責任部分までしょいこんでいるのです。学校での生活指導の基本原則を実践するのが悪いと言うのなら、来年度から高校入試では身だしなみや服装を試験場の言葉遣い態度も入試の判定に入れますと入学要項に明記すれば良いと思います。富士山の頂上に登るのにいろいろな登山道が有りますように学校教育にもいろいろな指導方法があって良いと思います。社会では皆が守っているルールや取り決めも守れない社会人を要請するが高校ではないと思います。世間や皆の常識が、常識で無くなっているのが今の学校では有りませんか。神田高校の渕野辰雄前校長の教育指導方式も一つ実践法です。皆さんのご批判も意見も有ると思いますが、机上この空論ではなく、教育には多様性やいろいろな教育指導法があって良いと思います。、どの教育方法が良くて、悪いかでは判断できないと思います。教育成果が後で出て来るとると思います。渕野辰雄前校長自ら教育現場で、学校の立て直しの為に熱心に生活指導に取り組まれていたことは、教育者として管理職として評価すべきです。この際皆さん高校生の身だしなみや服装、言葉遣いを良く観察して見て下さい。
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