『 新型インフルエンザの拡大による経済への影響が広がるなか、経営危機に直面する中小企業も増加、大阪市では玩具会社が破産した。一方、人と接触しない分野で新たな“特需”も芽生えるなど産業界に明暗が広がっている。 インターネットで注文を受けた生鮮食品や日用品などを宅配する「ネットスーパー」は、店舗の売り上げ減少が続くスーパーや異業種が相次ぎ開業しているが利用者はまだ少ない。しかし、新型インフルエンザの人から人への感染が確認された17日以降、利用者が飛躍的に伸びている。 大手スーパーのイトーヨーカ堂は17日からのネットスーパー利用件数が、感染者の多い関西地域の8店舗平均で通常の3倍も伸びた。全国平均でも前年と比べ5割増と好調で、米や水のほか備蓄が可能なカップめんやスナック菓子、ジャガイモ、ニンジンなどが売れ筋という。 関西中心の大手スーパーイズミヤは京都、大阪、兵庫の10店舗でネットスーパー利用が同2倍以上伸びた。6000円程度だった客単価は17日以降7500円を超えている。域内の学校が休校になった影響で、子供を置いて買い物に出かけられない主婦層の利用が増えているという。新規会員も急増している。 ネット通販大手の楽天市場は、大阪府と兵庫県で健康用品や医薬品のほか水や酒、キッチン用品も全国平均の5割増で売れている。全国的に品薄状態のマスクは2府県の17~19日の3日間、昨年の約7000倍という驚異的な売れ行きで、消毒薬も約28倍売れた。 一方、体に触れずに体温を測定できる赤外線カメラを製造するNECグループ会社のNECアビオ赤外線テクノロジー(東京都品川区)は、新型インフルエンザの拡大とともに内外の公共機関や企業からの受注が急増。月産能力を近く2倍の約400台に増強する。 このシステムは、人体から放射される赤外線を離れた位置から解析して表面温度を測定し、温度分布をモニターに表示する。これまでメキシコに25台納入したほか、韓国で20台以上、成田空港など国内でも約150台稼働。公共機関のほか「ホテルや一般企業からの引き合いが増加」(広報部門)している。 ただ、特定分野を除くと新型インフルエンザの経済活動への影響は大きく、特に旅行業の被害は甚大。修学旅行など団体予約がほとんどキャンセルされた旅館もあるという。関西空港などに出店する玩具小売りのいせや(大阪市)は空港利用者激減で21日に自己破産手続きを開始。「新型インフルエンザによる倒産第1号」(帝国データバンク)で、資金繰りの厳しい中小企業を中心に予備軍が増えているとみられる。』産経新聞
「風が吹けば箱屋が儲かる、かぜがふけばおけやがもうかる。」、「大風が吹けば桶屋が喜ぶ」などの昔から諺が有りますが。今回の新型インフルエンザ、大風・おおかぜの影響で、旅行業者や関連業者、旅館に修学旅行の団体予約キャンセルで損失が生まれ、関空・成田・伊丹空港に店を持つ玩具小売店いせやは、インフルエンザ関連倒産の第一号になり倒産しています。ネットスーパーを開業した関西のイズミヤや大手スーパーのイトーヨーカ堂は、新型インフルエンザで休校になり。買い物に出れなかった主婦の食料品や家庭用品類の購入が増えました。 新型インフルエンザの予防の為子供にもうつてはいけないので、外出を手控えたのは主婦の智恵です。インターネット販売の利点と言えます。これを契機に、今後参入するネットスーパーが増えるかも分かりません。インターネット通販大手の楽天は、医薬品や健康用品の販売で大阪、神戸方面で5割の増となっている。在宅ですぐに購入できる便利なネット販売の利点と考えられます。厚生労働省は、対面販売でない医薬品のネット販売を禁止する省令の改正を決定し本年6月1日から実施し、6月1日以降に第2類医薬品をネットで購入できるのは、『以下の二つの条件のいずれかを満たす人だけに限定する。 離島にお住まいの方(北海道、本州、四国、九州、沖縄本島以外にお住まいの方) 5月31日以前に医薬品を購入された方が、同一店舗で同一医薬品を継続購入される場合 これらの条件は2年間の期間限定で、2年後にはこれらの方も第2類医薬品のネットでの購入を禁止する。※第2類医薬品とは「バファリン」、「パブロン」、漢方薬、水虫薬、妊娠検査薬等の大衆薬』と言う2年間の経過措置を決めました。 新型インフルエンザの流行で、楽天同様大手医薬品ネツト販売のケンコーコムでも消毒用品とマスクの販売で、医薬品の電話注文が出来ないくらい忙しい状態になっているそうです。医薬品のネツト販売の安全性の問題も担当の薬剤師さんを置きによる薬の相談や健康相談を電話により実施している所は、医薬品の安全性や薬の副作用にも対応していると思いますが。今回のような新型インフルエンザが流行したり、自然災害が起こり外出できなくなった場合には、家から注文出来るインターネット販売は本当に便利です。人の体に触れずに体温を測定できる赤外線カメラを製造するNECアビオ赤外線テクノロジーは、新型インフルエンザの拡大とともに内外の公共機関や企業からの受注が急増し、思わぬ恩恵を受けています。今後新型インフルエンザ対策用に諸外国からの注文も増えると思います。この優れた赤外線カメラは、NECの技術開発力が産んだ成果と言えるのではないでしょうか。今年の秋は、再び新型インフルエンザが流行すると言われています。それまでに新型インフルエンザの医学的解明と感染経路や感染原因を究明し、日本で再び新型インフルエンザの感染者が増え近畿圏の経済に影響が出て、経済的損失が出ないように国や厚生労働省、地方自治体は実効性のある対策を取って欲しいと思います。世の中は一方が儲かれば、片方は損失を受ける。経済の循環と言うのは、そういうものなのでしょうか。昔の浪速、なにわの商人、あきんどは、「世の中は、回っていると言いました。いつまでも商いは儲かるとは限らないし、儲けている所が有れば、必ず損をする所も出る。」と言ったのは昔の人の長年の経験に基づいた名言です。当たり前のこと言っているのですが、当たり前のことが、答えなのかも分かりません。「大風が吹けば桶屋が喜ぶ」の諺通りにはならずに、幸いにして今回の新型インフルエンザでの感染で今のところ日本では亡くなった人の報告は有りませんが。今回の新型インフルエンザの流行で、いろいろな業種に経済的な影響が出て、経営危機や損失が出ていることも事実です。戦後最大の不況と新型インフルエンザのダブルパンチで、昔から中小零細業者が多い近畿圏で、経営破綻を増やさない為には各地方自治体と国の緊急融資や支援が必要です。
『「風が吹けば桶屋が儲かる(かぜがふけばおけやがもうかる 英:After wind's blowing, basinsmiths get money)とは日本のことわざで、あたかもバタフライ効果のように思わぬ所に思わぬ物事の影響が出ることの例えである。しかし現代では、その論証に用いられる例が突飛である故に、「あり得なくはない因果関係を無理矢理つなげて出来たトンデモ理論」も指すことも多い。経済学においては、ある主体の支出が様々なプロセスを経て何倍もの支出になる乗数効果や、投資が投資を生む波及効果のたとえとして持ち出される場合がある』出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用
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