『人事院は22日、幹部候補のキャリア官僚を採用する国家公務員1種試験について、10年度採用分の申込者が前年度よりも4.6%多い2万2185人と、5年ぶりに増えたと発表した。採用予定は約590人で、倍率は37.6倍。 東大出身者らは一時期、外資系や民間企業に流れる傾向にあったとされるが、人事院は「外資系証券会社や金融機関、電機会社などが不況で採用を抑えているため、公務員志向が戻ってきたのではないか」としている。 区分別で見ると、「法律」8248人(前年度比15.5%増)、「経済」1915人(同20.4%増)、「理工2(数理科学系)」209人(同7.7%増)、「理工3(物理・地球科学系)」539人(同18.7%増)など。金融機関や証券会社、電機関係への志望が多いとみられる区分で増加率が高かった。 法科大学院からの申込者も499人(同36%増)と大幅に増えた。「司法試験合格者が増えたことによる就職難で、行政関係に向かう人が多い」と人事院はみている。女性の申込者は全体の31.1%にあたる6903人で2年連続で過去最高を更新した。』アサヒ・コムトップ
サプライム・ローンに端を発した世界同時不況の影響で、国家公務員志望離れが減り 、企業倒産やリストラの無い安定した高級官僚志向が増えたと思われます。国家公務員一種に合格者を毎年多数出している伝統有る東京大学は、 断然有利と思います。法科大学院も新司法試験の合格者が増えて軒先弁護士の時代です。このような事態予測出来なかったはずが有りません。定員削減や統合、廃止されて行く法科大学院が出るのでは有りませんか。このまま深刻な不況が続けば、安定した職業の国家公務員一種試験に人気が集まると思いますし、来年度の東京大学の受験者数は増えるのではないでしょうか。国家公務員一種の合格後のキャリア官僚としての将来性と出世度を考えますとOB数でも他の大学を引き離していると思います。高級官僚を目指すなら、学閥も強いので東京大学に軍配が上がるのではないでしょうか。下記に平成20年度の国家公務員試験の大学別合格者数を掲載させて頂きました。
大学別国家公務員採用I種試験合格者数
- かつては東大を頂点とする各大学生の実力レヴェルの代理変数ともみなされていた。昨今の学生の公務員離れにより、変化の兆しも窺われるが、依然として上位は所謂「一流大学」が占めている。
- 各大学の全学生数から割り出される合格率はほぼ法経系は東大、京大、一橋、地方旧帝大、早慶の順であり、理工系の合格率はほぼ東大、京大、東工大、地方旧帝大、東京農工大、東京理科大、早稲田の順である。
- 文理系別の合格者数を見比べると、各大学の特色が見て取れる。すなわち、総合大学色が明確に見える東大・京大、早稲田、東北、大阪、立命館、文系に強い慶應・一橋・中央、理系に強い北大・九大・東工大・東京理科大・筑波大といった特徴が現れている。
出身大学別最終合格者数
- 学生数は学部在籍者数(除く2部・通信制)
平成20年度 | 大学名 | 合計a | 合格率a/b | 同順位 | 学生数b | 法・経・政/a | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 東京大学 | 417人 | 2.93% | 1位 | 14,241 | 53.7% | 総 |
2位 | 京都大学 | 161人 | 1.23% | 2位 | 13,063 | 40.4% | 総 |
3位 | 早稲田大学 | 101人 | 0.24% | 12位 | 41,779 | 66.3% | 総 |
4位 | 東北大学 | 61人 | 0.56% | 5位 | 10,913 | 55.7% | 総 |
5位 | 慶應義塾大学 | 59人 | 0.21% | 15位 | 28,507 | 89.8% | 文 |
6位 | 北海道大学 | 57人 | 0.48% | 6位 | 11,765 | 22.8% | 理 |
7位 | 大阪大学 | 55人 | 0.34% | 10位 | 16,339 | 50.9% | 総 |
8位 | 九州大学 | 52人 | 0.44% | 7位 | 11,822 | 25.0% | 理 |
9位 | 東京工業大学 | 50人 | 1.01% | 3位 | 4,940 | 6.0% | 理 |
10位 | 東京理科大学 | 37人 | 0.29% | 11位 | 12,838 | 2.7% | 理 |
11位 | 立命館大学 | 36人 | 0.11% | 21位 | 32,369 | 55.6% | 総 |
12位 | 一橋大学 | 35人 | 0.78% | 4位 | 4,459 | 91.4% | 文 |
13位 | 名古屋大学 | 34人 | 0.35% | 9位 | 9,744 | 35.3% | 総 |
14位 | 神戸大学 | 29人 | 0.23% | 13位 | 12,363 | 51.7% | 総 |
15位 | 岡山大学 | 25人 | 0.23% | 14位 | 10,763 | 64.0% | 総 |
16位 | 中央大学 | 22人 | 0.08% | 23位 | 25,991 | 86.4% | 文 |
17位 | 広島大学 | 19人 | 0.18% | 17位 | 10,519 | 47.4% | 総 |
18位 | 筑波大学 | 18人 | 0.18% | 18位 | 9,988 | 11.1% | 理 |
18位 | 千葉大学 | 18人 | 0.18% | 16位 | 9,810 | 50.0% | 総 |
20位 | 東京農工大学 | 17人 | 0.42% | 8位 | 4,029 | 5.9% | 理 |
法政経系
平成19年度 | 大学名 | 合計 | 平成20年度 | 大学名 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 東京大学 | 228人 | 1位 | 東京大学 | 224人 |
2位 | 早稲田大学 | 97人 | 2位 | 早稲田大学 | 67人 |
3位 | 京都大学 | 61人 | 3位 | 京都大学 | 65人 |
4位 | 慶應義塾大学 | 32人 | 4位 | 慶應義塾大学 | 53人 |
5位 | 一橋大学 | 28人 | 5位 | 東北大学 | 34人 |
6位 | 中央大学 | 28人 | 6位 | 一橋大学 | 32人 |
7位 | 立命館大学 | 22人 | 7位 | 大阪大学 | 28人 |
8位 | 大阪大学 | 18人 | 8位 | 立命館大学 | 20人 |
9位 | 東北大学 | 17人 | 9位 | 中央大学 | 19人 |
10位 | 神戸大学 | 16人 | 10位 | 岡山大学 | 16人 |
11位 | 名古屋大学 | 15人 | 11位 | 神戸大学 | 15人 |
12位 | 九州大学 | 14人 | 12位 | 北海道大学 | 13人 |
13位 | 同志社大学 | 13人 | 12位 | 九州大学 | 13人 |
14位 | 明治大学 | 11人 | 14位 | 名古屋大学 | 12人 |
15位 | 首都大学東京 | 8人 | 14位 | 同志社大学 | 12人 |
16位 | 北海道大学 | 7人 | 16位 | 広島大学 | 9人 |
16位 | 上智大学 | 7人 | 16位 | 千葉大学 | 9人 |
18位 | 筑波大学 | 6人 | 18位 | 上智大学 | 8人 |
19位 | 横浜国立大学 | 5人 | 19位 | 東京外国語大学 | 7人 |
19位 | 大阪市立大学 | 5人 | 19位 | 大阪市立大学 | 7人 |
理工農人科系
平成19年度 | 大学名 | 合計 | 平成20年度 | 大学名 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 東京大学 | 226人 | 1位 | 東京大学 | 193人 |
2位 | 京都大学 | 130人 | 2位 | 京都大学 | 96人 |
3位 | 北海道大学 | 67人 | 3位 | 東京工業大学 | 47人 |
4位 | 東京工業大学 | 44人 | 4位 | 北海道大学 | 44人 |
5位 | 東北大学 | 42人 | 5位 | 九州大学 | 39人 |
6位 | 九州大学 | 40人 | 6位 | 東京理科大学 | 36人 |
7位 | 東京理科大学 | 37人 | 7位 | 早稲田大学 | 34人 |
8位 | 名古屋大学 | 32人 | 8位 | 東北大学 | 27人 |
9位 | 早稲田大学 | 31人 | 8位 | 大阪大学 | 27人 |
10位 | 大阪大学 | 28人 | 10位 | 名古屋大学 | 22人 |
11位 | 立命館大学 | 20人 | 11位 | 立命館大学 | 16人 |
12位 | 東京農工大学 | 17人 | 11位 | 東京農工大学 | 16人 |
13位 | 筑波大学 | 15人 | 11位 | 筑波大学 | 16人 |
14位 | 慶應義塾大学 | 13人 | 14位 | 神戸大学 | 13人 |
14位 | 岡山大学 | 13人 | 15位 | 広島大学 | 10人 |
16位 | 神戸大学 | 12人 | 16位 | 岡山大学 | 9人 |
17位 | 大阪市立大学 | 8人 | 16位 | 千葉大学 | 9人 |
18位 | 首都大学東京 | 6人 | 18位 | 慶應義塾大学 | 6人 |
18位 | 広島大学 | 6人 | 19位 | 金沢大学 | 5人 |
20位 | 横浜国立大学 | 5人 | 20位 | 大阪市立大学 | 4人 |
- 公務員試験出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用。