アフリカに新しい国が誕生しました。
長期にわたる内戦に苦しんでいたスーダンで和平が実現し、
何部が独立して「南スーダン共和国」が誕生しました。
スーダンは、北部に多いイスラム教徒のアラブ系の人たちと
南部に多いキリスト教徒の黒人系の人たちで、
宗教や人種、石油資源等をめぐって対立がありました。
やっとスーダンに平和が訪れようとするこの時期に、
日本としても積極的な貢献が求められます。
すでに日本のNGOやJICAは援助を実施してきました。
そして国連から日本に対して国連平和維持活動(PKO)への
参加要請が来ているようですが、あまり話題になりません。
戦争のためではなく、平和のために自衛隊を送るPKO活動は、
国民の理解を得やすいのはもちろんのことですが、
国際社会における日本のプレゼンスを示すにも良い手です。
東日本大震災で自衛隊は人手不足気味という事情はあるにせよ、
日本外交の柱でもある平和構築に貢献するためにも、
ぜひ自衛隊を南スーダンPKOミッションに派遣すべきです。
何となく日本は内向き傾向が強くなっているように感じます。
しかし、資源と市場を海外に依存している日本は、生存のために、
世界に開かれ、尊敬される国にならなくてはいけません。
大震災で世界に助けられ、原発事故で世界に迷惑をかけた日本が、
アフリカの新しい国を助けるのは当然のことです。
狭い意味の損得勘定だけを考えても、石油産出国の南スーダンは、
日本の国益にとっても重要な国になるはずです。
単なる理想主義だけではなく、狭義の国益上も重要な国なのに、
どうも民主党政権の反応は鈍いように感じます。
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