◆東京新聞特報部の稲熊均部長が9月9日午後2時20分から、さいたま市浦和区のさいたま市民会館うらわ101号室で、「なぜ東京新聞は『脱原発』を貫くのか~権力監視のジャーナリズムに学ぶ」をテーマに約70分講演した。主催は埼玉新聞サポーターズクラブで、約80人が聴講した。同クラブは2012年度総会に続いて記念講演会を開催したのである。幸い私の事務所から15分のところの会場なので、出かけてみた。
東京新聞特報部は、「こちら特報部」面で行った「3.11」以後の一連の報道が「福島原発事故後に国が設定した許容被曝量を疑問視し、危険を追及した」として、2012年度の日本ジャーナリスト会議(JCJ)大賞を受賞している。
東京新聞特報部は、1968年3月11日、所属部員8人体制で創設され、今年で44年になる。当時は、週刊誌全盛時代で、さらにタブロイド版の夕刊フジなどが現れて、新聞ジャーナリズムに衝撃を与えた。これに呼応するかのように、東京新聞は、新聞ジャーナリズムのなかに角度を変えて、「読者が喜ぶ紙面づくり」を目指し、「2面見開き」の拡大版により、「記者クラブ」に所属していない記者を縦横無尽に取材させて、政治家や官公庁官僚、財界、業界団体などのいわゆる「権力」に拘束されない情報を満載した面白い紙面構成に努めてきた。これにより、絶大なる権力に対して、「監視機能」を果たしてきた。
この本領を発揮したのが、「3.11」の東日本大震災、大津波によって発生した「福島第一原発大事故」に関わる東電、経済産業省、保安院、そしてすべての頂点に立つ首相官邸(菅直人首相→野田佳彦首相、枝野幸男官房長官→藤村修官房長官)から延々と垂れ流される「ウソ情報」に、東京新聞特報部は、疑問の目を向けて、検証を積み重ねつつ、真実の解明に全力を上げてきた。この裏には、これまでに営々として蓄積してきた「人脈バンク」があり、威力を発揮した。
◆稲熊均部長は1959年、群馬県生まれ、東京新聞(中日新聞東京本社)でモスクワ支局長、外報部デスク、東京ニュース担当部長などを経て、2012年3月から現職。
稲熊均部長は、講演のなかで、以下のような示唆に富む発言をして、聴衆に感銘を与えていた。
「記者クラブの発表には、ウソがある。ときに矛盾がある。何を隠蔽しようとしているのか、何を隠しているのかを明らかにしていく」
「記者は、権力エリートたちのミスや犯罪的行為を発見するのが役目であり、当局と戦う。夜討ち朝駆けをするのはそのためである。何かミスをしていないかと、それが公務員法違反になろうとも、内部告発者を見つけ出そうとする」
「しかし、実態は、広報になっている。ミスを見つけにくい状況になっている。当局は新聞各社の競争原理を利用して、特ダネを提供、手柄を立てさせて、当局のスキャンダルを報道させなくして、罠に嵌める」
「読者は、福島第一原発大事故が『レベル7』と発表されたとき、それまでの発表記事がウソだったと知ってしまった。このため報道機関は地に落ちた」
「なぜ東京新聞は『脱原発』を貫くのか、それは読者の支持があったからだ。少数意見に耳を傾け、疑問に応えていく基本を守る」
「(福島第一原発大事故を)風化させないために、『こちら特報部福島分室』を部内に設けて、記事を掲載し続けたいと思っている」
講演の後の質疑応答では、多くの聴講者の方々から感想と質問が途切れることなく続いた。福島県南相馬市から埼玉県に避難してきている方の参加もあった。避難してからは、ずっと東京新聞を読み続けていると言い、涙声をこらえて切々と現在の心境を訴え、「今日は東京新聞にお礼を申し上げたくてやってきました」と語る言葉が印象的だった。また「東京新聞の記事には毎日励まされています」といった声も聞かれた。
ブログランキング本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
小泉純一郎元首相の秘書官を務めた松本歯科大学歯学部の飯島勲特任教授が、いまや小泉進次郎青年局長の「若殿様の守り役」の風格あり ◆〔特別情報①」
小泉純一郎元首相の秘書官を務めた松本歯科大学歯学部の飯島勲特任教授が9月9日午後0時からのテレビ朝日の番組「サンデースクランブル」ー「橋下維新&W党首選を斬る飯島勲氏」に出演して、さすがに鋭い発言をしていた。橋下徹市長ー小泉純一郎元首相(自民党・小泉進次郎青年局長)ー小沢一郎代表の水面下の動きが注目されている最中だけに、政界のフィクサー然とした飯島勲特任教授の一言一句が興味深々だった。
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第9回 板垣英憲「情報局」勉強会のご案内
平成24年9月15日(土)
大阪維新の会
『橋下徹市長を徹底解剖する』
~果たして龍馬か悪魔か
【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】新連載を始めました。
『ブッシュの陰謀-対テロ戦争・知られざるシナリオ』(2002年2月5日 KKベストセラーズ刊) 目次第3章 石油を探し求めるブッシュ政確 ②
枯渇するアメリカの石油資源 およそ信じ難い話ではあるが、広大な国土を持ち、石油や天然ガスなど豊かな地下資源に恵まれている資源大国といわれてきたアメリカが、ここにきて大きく様変わりしてきている。
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『民主党政変 政界大再編』2010年5月6日 ごま書房刊 『国際金融資本の罠に嵌った日本』1999年6月25日刊 『政治家の交渉術』2006年5月刊 『カルロス・ゴーンの言葉』2006年11月刊「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」2007年7月刊 板垣英憲マスコミ事務所
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