毎日新聞 10月27日(土)11時44分配信
『◇学生ら「節度ある飲酒、販売可能」
一橋大(国立市)は11月2日からの大学祭「第43回一橋祭(いっきょうさい)」で初めてアルコール類の持ち込みや販売を全面禁止する。学生で作る運営委員会は「学生自身で節度ある飲酒・酒類販売は可能」と反対したが、未成年の飲酒や過度の飲酒による事故を懸念する大学側が押し切った形だ。学園祭で飲酒を制限する大学は増えており、キャンパスのお祭り風景も変わりつつある。【平林由梨】
一橋大では08年、新入生歓迎コンパで1年生(当時18歳)が急性アルコール中毒で死亡。以降は校内での飲酒は一橋祭の3日間に限り認められてきた。しかし運営委によると、昨年の一橋祭で訪れた男性が泥酔し搬送される事態が発生。大学側は5月、今年の開催要件として「全面禁酒」を打ち出したという。
これに対し、運営委は参加約100団体の責任者を対象に意見交換会を実施。「過度な飲酒をしている団体がいて不快」などと禁酒を肯定する意見もあったが「年に1度のお祭りが盛り上がる」「OBやOGとの交流が深まる」と反対意見が多数を占めた。
運営委では「過度な飲酒はしません」とする学祭関係者892人分の署名を大学側に提出。そのうえで9月に▽酒類は運営委が管理できる場所で販売▽各団体が仕入れる酒のアルコール度数や量などを運営委も把握--など新ルールを大学側に提示したが、受け入れられなかったという。
古木智英・運営委員長(21)=社会学部3年=は「準備期間が迫り、今回は大学の決定を受け入れざるを得なかった。来場者の意見を集め、来年度以降の議論の下敷きにしたい」。同大企画広報室は「未成年の学生も多く参加する学祭で販売すべきではないと判断した」と説明する。
◇20歳以上誓約書/チケット制/スタンプ制…独自ルール作る例も
独自のルール作りに乗り出す大学もある。
慶応大の三田祭(11月22~25日)では酒類販売のチケット制を導入。実行委のみが販売でき、20歳以上と確認できなければ販売しない。購入者の名前と生年月日を登録し、1人1日3枚(3杯)が購入の上限だ。
東京外語大の外語祭(11月21~25日)では4年前から、未成年者や酔っ払っていないことを実行委が確認した上で配布する「アルコールパスポート」を持つ人に限り、酒類を販売している。
中央大の白門祭(11月1~4日)では飲酒場所を限定。エリアに入るためには20歳以上であることを誓約書で示す必要がある。アルコール度数や量に応じて販売店がスタンプを押し、いっぱいになった人には売らないスタンプ制の導入も検討した。
一方、早稲田大の早稲田祭(11月3~4日)、明治大の明大祭(11月1~3日)は全面禁酒が慣例。東京大の駒場祭(11月23~25日)では「制限についても検討している」(同祭委)という。』
長年大学当局も未成年者の学生の飲酒を黙認して来たと言う長年の経緯があると思います。大学生なら未成年者の飲酒や喫煙が認められると言うのは、社会に対する甘えです。ここ数年アルコール中毒症で亡くなる新入生が増えたからと思います。上級生もコンパや寮で下級生にお酒を無理やり飲ませる風習は以前からありました。お酒を飲みなれていない新入生やアルコール弱い体質かどうか自分が判断し把握していない一面もあります。上級生は、先輩で大学生なのですから、クラブ活動や寮での新入生へのお酒類の強要の悪しき習慣をこの際改めるべきです。一気飲みは、物の豊かな日本だから出来ることでお酒を粗末にすべきでは有りません。大学生時代から一気飲みをして肝臓や膵臓を悪くしたら、社会に出て活躍出来ないと思います。アルコール依存症も増えて、健康を害して寿命も無くなりますよ。全面禁止よりも大学当局は、教員の協力を得て学生にお酒の飲み方とマナーをしつかり教えるべきです。