西村宮内庁次長の初仕事は天皇陛下の口封じだったということだ
きょう12月27日の各紙が一斉に報じている。
宮内庁はきのう12月26日、天皇陛下が毎年元旦に公表してこられた、新年にあたっての「ご感想」(年頭所感)を取りやめると発表したと。
天皇陛下の負担軽減が目的であると。
この事について西村康彦宮内庁次長は、26日の定例記者会見で、次のように述べたという。
「ご年齢を考えた結果」だと。
「ご理解をお願いしたい」と。
しかし、年頭所感を元旦に公表することは、天皇陛下の公務の中でも最も重要な公務のひとつだ。
1990年から続けられてきたものだ。
それが、なぜ、2017年の元旦に限って取りやめになったのか。
西村次長が語るその理由は、こうだ。
12月23日の誕生日の記者会見で天皇陛下のお気持ちは伝えられた。
1月2日の新年一般参賀でもお言葉を述べられる。
年頭所感を取りやめても、天皇陛下のお気持ちは十分に国民に伝わっているはずだといわんばかりだ。
これを聞いて私は間違いないと思った。
これは天皇陛下に対する口封じではないのかと。
弱者に寄り添い、平和を訴えられる天皇陛下のお言葉が繰り返されると、安倍首相の暴政がますます目立つことになる。
できるだけその機会を減らせ。
そういう安倍首相の意向を、西村次長が忠実に実施したということではないのか。
そこで思いだされるのが、昨年9月来の宮内庁人事だ。
昨年9月、風間宮内庁長官(当時)ほか宮内庁幹部人事が定期異動を前倒しする形で断行された。
その時写真週刊誌「FLASH」が書いた。
これは「陛下のご意向に抗う安倍総理の宮内庁『官邸直送』不敬人事」だと。
すなわち天皇陛下の生前退位についてNHKがスクープ報道した事に驚いた官邸が、その責任を取らるべく、風岡典之宮内庁長官を更迭し、山本信一郎次長を昇 格させた。そしてその次長職の後任に送り込まれたのが警察官僚の西村泰彦・内閣危機管理監(61)だった。同じく警察官僚で内閣官房副長官をしている杉田 和博氏の下で警察官僚による宮内庁の監視・統制が徹底されたのだ。
しかも安倍・菅暴政コンビはその西村次長を、すかさず事務次官会議のメンバーにさせて、内閣との一体化を強化している。
これらの事を思い起こせば、すべてに合点が行く。
これは安倍・菅政権が宮内庁を完全支配下に置くために送り込んだ西村宮内庁次長の、天皇陛下口封じという初仕事に違いない。
安倍首相の増長ここに極まれりである。
メディアはこのことを書かなくてはいけない。
国民に知らせなければいけない(了)