教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

山内康一ブログ 『 蟷螂の斧 』 日々の雑感、書評 竹中治堅編「二つの政権交代」【書評】

2018年01月18日 15時42分18秒 | 国際・政治

竹中治堅編「二つの政権交代」【書評】

まもなく国会が始まるので、その準備段階から国対の仕事が始まります。今週は東京と地元福岡を3往復という強行日程。そのかわり移動中に本を読む時間はとれます。ということで、久しぶりの書評ブログです。

編著者の竹中治堅教授には、大学でマンツーマンでご指導いただいたことがあります。竹中教授は、おそらく日本を代表する政治学者です。ご著書には 「首相支配」や「参議院とは何か」といった名著があります。これまでにない視点で現実の政治を鋭く分析するのが、竹中先生の凄味です。たまたま受講者が私 ひとりという授業があり、マンツーマンでご指導いただきました。個人レッスンは、非常に刺激的ですが、まったく気が抜けなくて、緊張の連続でした。

この「二つの政権交代」は、
① 2001年1月から2009年9月までの自公政権、
② 2009年9月から2012年12月までの民主党政権、
③ 2012年12月から2015年12月までの安倍政権(自公政権)
の3つの政権期に分けて分析します。

2009年12月の民主党政権への政権交代、2012年12月の安倍政権への政権交代の「二つの政権交代」について書かれた本です。8人の政治学者 が、8つの政策分野(農業、電力システム改革、コーポレートガバナンス改革、子育て支援、消費税増税、対外政策、防衛大綱改定、憲法解釈の変更)にしぼっ て分析します。

竹中先生は終章で以下のように述べます。

民主党政権に厳しい評価がなされ、安倍政権と民主党政権の政策は違うと解釈される場合があるにもかかわらず、内容を精査すると多くの分野で安倍政権と民主党政権の間に政策の継続性がみられるというのは興味深い知見である。

本書の結論では「民主党政権の失敗」という一面的な見方は否定されます。民主党政権が始めた政策を安倍政権が継続している事例が意外と多いことが明 らかになります。安倍政権の金融緩和や安保法制のような政策変更だけに注目していると気づきませんが、意外に政策に継続性があり、ひそかに民主党政権の果 実を安倍政権が享受している例が多いことがわかります。

安倍総理は民主党政権を口汚く罵倒しますが、民主党政権が導入してうまく行っている政策(あるいは安倍政権がうまく行っているとみなした政策)は 黙って継続していることがわかります。もちろん民主党政権時代にも問題のある政策もありましたが、そういう政策の多くは今でも継続されています。

その他に自公政権でも民主党政権でも共通してみられる現象も多々あります。二つの政権交代で共通する現象を箇条書きすると以下の通りです。

1)首相および首相周辺の政治家や官僚の役割の増大。「安倍1強」と呼ばれ、官邸の権力強化は明らかですが、民主党政権でも官邸への集権化が進んでいました。安倍政権の官邸主導は、民主党政権以来の流れをさらに加速した感じです。

2)政府外の与党議員の地位の低下。民主党政権のときも政府に入っていない与党議員の影響力は低く、安倍政権でもその流れは変わりません。自民党の 若手議員が国会での質問時間を長くしろと騒いでいますが、政府に入れない陣笠議員の影響力が低下していることの反動といえそうです。族議員の影響力は低下 し続けています。かつての聖域の自民党の党税調も昔ほどの影響力はありません。

3)利益集団の影響力の低下。農業政策では農協の影響力が低下し、電力会社は福島第一原発事故以後影響力を低下させました。その他の政策分野でも業界団体の影響力は低下傾向にあります。

次に政権交代を起こすときには、安倍政権で成功したやり方は真似しなくてはいけません。安倍政権の政策の多くは、方向性は真似したくありませんが、手法については真似した方がよい点が多々あります。

たとえば「見せ方」が上手である点や、官僚をうまく使っている点は真似しなくてはいけません。汚い手は真似しませんが、官邸主導で政策を動かすやり方は真似してもよいでしょう。ポスト安倍政権に向けて研究していきたいと思います。

*竹中治堅編 2017年 『二つの政権交代』 勁草書房
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b279190.html

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【立憲民主党に望む】 上意下達でなく下から

2018年01月18日 15時06分51秒 | 日記・エッセイ・コラム

 

 

浅野秀弥の未来創案

【立憲民主党に望む】

 
2018年1月18日

上意下達でなく下から

 先の総選挙で大勝した自民党に対し、立憲民主党は急な立党だったが公示前16議席から、55議席に大躍進し対抗勢力としての地位を得た。この党が 支持された理由として、一度は政権を担った民主党やその流れをくむ民進党と異なり、「是々非々の現実的対応」との玉虫色の態度を取らず、はっきりと自公連 立政権に対し「NO」の姿勢を貫いた点が挙げられよう。

 当時、民進党は前原代表が勝手に解党を宣言するがごとく、希望の党への合流を発表し敵前逃亡。その結果、衆院議員がほぼ居なくなり残った参院議員だけで「真ん中に立って、右の希望、左の立憲の接着剤となり統一会派結成」の構想は、いくら何でもムシがよすぎる。

 そもそも立憲は非自民の受け皿として存在するのではなく、現政権はもちろん、維新や希望など「機会があれば自公と連立して政権に加わりたい」とい う連中とは一線を画した反自民政党だからこそ、あれだけの当選者数を出せたのだ。新たな党の在り方を示すのに希望や民進との統一会派なんてとんでもない。 枝野代表や福山幹事長は「すでに終わった話。勝手に巻き込まないでほしい」と不快感を示しているが、それでもうわさの煙が収まらないところを見ると、また 党内に「議員バッジを得たら、次は政権に入りたい」と考える利権亡者がいるのだろう。

 同代表は総選挙勝利のインタビューで、「いただいた支持は、われわれ野合を画策した時点でアッという間に離れてしまう」とおごりを戒めている。もう1回、党内を点検してはっきりと反安倍で付いていけない者は切り捨てる勇気がなければ、ただの新党ブームで終わる。

 立憲は地方組織をまだ十分に持ち得ていない。国民目線や地方議員拡大は今後の最大課題だ。上意下達でない政策を下から積み上げて吟味し、国政とし て実現させる努力が必要だ。特定の組織や票田に頼るのではなく、有権者それぞれが個々の思いで加わった小さなグループが、点から線、そして面への広がりを 見据えた真の大衆政党を目指してほしい。

 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。

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天木直人のブログ お膳立てしてもらって平昌五輪に参加する安倍首相の..

2018年01月18日 14時51分58秒 | 国際・政治

お膳立てしてもらって平昌五輪に参加する安倍首相の笑止

2018-01-18

 これには笑ってしまった。

 自民党の二階幹事長と公明党の井上幹事長が17日都内で会談し、安倍首相が2月9日の平昌冬季五輪の開会式に出席できるように国会日程を調整することを確認したと。

 これで安倍首相の五輪出席は決まりだ。

 野党が反対できるはずがない。

 野党の反対で平和祭典に首相が出席できないとなると、批判されるのは野党だ。

 それよりも何よりも、いまの野党は、安倍首相の無意味な東欧外遊をすんなり認めるほどおとなしくなってしまった。

 国会が認めてくれたら、パフォーマンス大好き、外遊大好きの安倍首相にとって、平昌五輪に出席しない選択肢はない。

 そもそも、自分を支持する右翼の顔色をうかがって、日韓合意を破棄したばかりの韓国に、いますぐ参加しますと言えなかっただけだ。

 御用新聞の読売がそれをばらしている。

 菅官房長官は、開会直前まで参加決定は未定だと言っているが、これは開会直前に参加決定を発表しますと言っているようなものだ。

 今朝のTBSで龍崎孝という解説員がさらりと解説していた。

 総理の口から(行きたいと)言い出せないので、お膳立てをしてもらったのだと。

 ここまで見透かされてはおしまいだ。

 まさか、マリオの真似をするために行くのではないだろうが、行かないふりをしてあげた拳を、あっさりと降ろした安倍首相だ。

 次は日韓合意見直しには絶対に応じないといって振り上げたこぶしを、そのうちあさりと降ろして、事務レベルで話し合う、と言い出すに違いない(了)

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「トリッキーなマキャベリスト」の亡霊が、野党統一を阻み、希望の党からは、「政界の嫌われ者」小池百合子都知事を切れの声!

2018年01月18日 14時07分19秒 | 国際・政治

「トリッキーなマキャベリスト」の亡霊が、野党統一を阻み、希望の党からは、「政界の嫌われ者」小池百合子都知事を切れの声!

2018年01月18日 06時37分49秒 | 政治

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
「トリッキーなマキャベリスト」の亡霊が、野党統一を阻み、希望の党からは、「政界の嫌われ者」小池百合子都知事を切れの声!

◆〔特別情報1〕
 「トリッキーなマキャベリスト」小池百合子都知事(黒幕は、小泉純一郎元首相)は、いま大ピンチに立たされている。それは、2020年東京オリンピッ ク・パラリンピックの開催が、危ぶまれているからだ。元凶は、安倍晋三首相が推進している「原発再稼働政策」がもたらす「東京都内~首都圏全域の放射能汚 染」である。「放射能汚染」に敏感な欧州各国から、「2020年東京オリンピック・パラリンピックをボイコットしよう」という声が高まっている。加えて大 手ゼネコンによると「オリンピック関係施設(道路を含む)の建設」が大幅に遅れていて、「2020年7月24日~8月9日までの17日間に間に合わない」 と絶望視されている。東京地検特捜部(森本宏特捜部長)がリニア中央新幹線での入札をめぐる談合事件で、大林組、鹿島建設、清水建設、大成建設の大手4社 を偽計業務妨害の疑いで強制捜索し、動揺しているのも災いを拡大。小池百合子都知事が特別顧問を務める希望の党(玉木雄一郎代表)も、野党統一に失敗して おり、味方が次々逃げ出していて、政治力が急低下している。

つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」*有料サイト(申し込み日から月額1000円)
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女子生徒蹴り打撲傷 佐野日大高 バレー部顧問処分

2018年01月18日 13時00分16秒 | 受験・学校・学問

 『佐野市の佐野日大高で女子バレーボール部の顧問を務めていた男性教諭(53)が二〇一五年、当時三年生だった部員の女子生徒に蹴るなどの体罰を加 えていたことが十七日、同高への取材で分かった。教諭は「チームを引き締め、連帯性を意識させようとした」などと弁明したという。 同高によると、一五年十月に行われた練習試合で女子生徒が教諭から太ももを蹴られるなどし、約二週間の打撲などと診断された。同高は体罰と判断し、教諭を約三週間の出勤停止と減給の懲戒処分とした。教諭はその後、顧問を解任された。 体罰があったことを今月になって県などに報告したという。榊原茂明教頭(60)は「報告が必要との認識が甘かった。行き過ぎた指導で、生徒の気持ちへの配慮を徹底する」としている。』

佐野日大高で女子バレーボール部の顧問を務めていた男性教諭(53)も、バレーボールの指導で体罰を受けていた経験があるのではないでしょうか。

部員の女子生徒に蹴るなどの体罰を加 えて、バレーボール技術が向上するとは思えません。

指導としては、行き過ぎでは有りませんか。

誤ったしごき同様戦前からの精神主義の伝統です。

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